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禁術使いの魔法剣士  作者: 柊 タクト
第3章 真実
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第2話 影に潜む闇

神道家を出て電車で2時間後。俺が記憶を改ざんされたと思われる12才頃から世話になった、無名の田舎村に到着した。

「兄さん、着きましたよ」

彼女は実の妹の神道 未来。

未来は俺が昔は何でも使いこなせる天才の魔法使いだったらしいが、それはとても信じがたい。

恐らく、国王である神道 紫電が言っていた俺の力をここに封印したのが天才的な力なのだろう。

「いや~、ひさしぶりだ。早速、じっちゃんの所へいくぞ」

「はい、兄さん」


無名の田舎村に入り、家がポツポツと建っていて周りには田んぼやら畑ばかりの道を歩いていると、少し大きめの家が見えてきた。

そう、あの家こそが俺が育ってきった家だ。

「未来はじっちゃん…、あ、いや、工藤(クドウ) 修一(シュウイチ)と会うのは初めてか?」

「勿論初めてです」

「そうか…。まあ、うるさい人だが悪い人ではない、安心してくれ」

「はい、心得ました」


じっちゃんの家のドアを軽くノックした。

「じっちゃん、俺だ!唯だ」

キキィ…とドアが開く。

「おお!唯かぁ!久しいのー!」

やはりこのテンションか。

「それに彼女連れとは!おったまげた!」

「神道 未来だ。それに俺の妹な」

あ、そういえば、俺が神道の人間という事を言ってなかったな。

「あのー、じっちゃん…」

「よい、知っておるわい。すべてな…」

どういう事だ?

「勿論、封印の件もな」

「最初から知ってたって言うのか?」

「いや、お前が出ていってから分かった事じゃ」

なるほど、国王と直接会って教えてもらってとこかな?

「まあいい。俺のもう半分の力の封印を解いてくれ」

「ほい、これじゃ」

するとじっちゃんはぽけからビー玉みたいなのを取り出した。

「これ?」

「そうじゃ」

マジかよ…。もっと何かすごい祠とかに封印されてんのかと思ったら、ジジイのポケットの中かよ。

「あー、じゃあ封印解いて」

「お前のあの魔剣のくぼみにはめるだけじゃ」

うそー…。

「それより、お前の魔剣は?」

「こっち来る時に置いて来たっていうか、持ってこれなかったというか…」

うわ…、これ怒られるな~。

「まあ、封印が解けんだけであってこれを持っておけば共鳴するし大丈夫じゃろう」

あれ、意外だ。

「でもこれじゃあ魔法は増幅出来ないでしょ」

「こっちの方が増幅するぞ?」

何ぃ!?だったらこれ渡してくれての良かったじゃん!

「良かったですね兄さん!これで能無しじゃ無くなります!」

未来はしれっとひどい事を言うなー。

「ああ、じゃあこれ貰うな。またなじっちゃん」

「さようなら、工藤さん」

「おお、達者でな」


俺達はそのまま家に帰っていった。


そしてその日の夜、王室で。

「国王様。封印は解けませんでしたが、その源となるものを入手しました」

「そうか」

「では、俺はこれで」

「おい、唯」

ああ、めんどくさいなー。今度は何だよ。

「なんでしょうか?」

「今年からファランクス国で行われている大会が世界でも開かれることになった」

そんな…、いくらなんでも急すぎるだろう。

「でだ、お前に提案がある」

本当にめんどうな事になりそうだ。

「お前がフィルネス国代表として出場し、優勝する事が出来ればファランクス国への攻撃を無しにしよう」

そう来たか…。

「で、その大会を優勝すれば何が得られるのですか?」

国王は一息おき、こう言った。

「この世界を支配出来る権利だ!」

狂ってやがる。この世界大会の主催者は何を考えている。

ならば答えはひとつしかねぇ。

「分かりました。請負います」

「よく言った、唯」


俺はこの世界の敵はこの国王率いるフィルネス国だと思っていたが、それだけではないようだ。


他にも世界の支配を望む者がいる。

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