2.自尊心傷つけ隊 現在、隊員一名
プライドの高すぎる男の自尊心を傷つけるのはこれ以上のない美酒、じゃなくて現在はベッドに臥せっていた時間を取り戻すかのように、マナーやその他の勉強を家庭教師からスパルタで受けています。
「体調が悪くて、勉強が思うようにできませんでした」の一言で言い訳が成り立つのかもしれません。ですが、公爵家の令嬢としては他人に付け入る隙を見せたくないのです。
この世界には、魔法があります。
弟アイザックと父の親友の息子で幼馴染のポール・ハワードは魔法が苦手で嫌いです。王太子ヘンリー・イズキリアット様も苦手らしいです。
魔法は細かな制御を必要としますので、苦手な人は苦手なんですよね。
人を見下すことが大好きな三人組なので、細かな制御が全くできないと言われても納得しかしないです。
ポール・ハワードは、私がベッドの臥せって貴族としてのマナーや勉強が遅れていることで弟アイザック同様、私を見下しまくっています。
反対に、ポールの一つ下の弟ロイは小さな紳士です。
ポールの私に対する態度とは正反対。
姉として敬い立ててくれます。
妹クリスティと弟(願望)ロイの二大天使がいるなら、お姉ちゃんは頑張って悪役令嬢を脱出します!
原作のポールは、悪役令嬢イザベル・フォレスターの思い人で両思いです。あっ、なんか寒気がしてきました。
とにかく、現実のポールには恋心を抱く気にはなれず...
正直、ポールはロイの爪の垢でも煎じて飲まないといけないと思います。
ちなみに体調不良から復活した私は、魔法を扱うのが大得意です。
巷では、『天才』『神童』などと呼ばれています。
当然と言えば当然。
悪役令嬢イザベル・フォレスターの高スペックと前世の私のオタク知識があれば敵なしです。
オタク知識的魔法といっても、中途半端なものです。魔法を扱う上での補助的な何かというものでしょうか。でも、これがあるから魔法をより正確に扱うことができるのです。
前世の記憶というものは、この世界で必要な知識しか残っていません。
例えば、前世は魔法を使う厨二病アニメを好き好んでみていたり、演劇部員だったり。
前世の私の意識は消える前に言っていました。
「必要最低限の知識は残しといて、余計な記憶は削除しておくよ。下手に全部見せちゃうと、体にかかる負担がものすごいからね。それと、体調不良を魔力過多に見えるよう誤魔化しておいたよ」
前世の私は気遣い屋さんだったようです。
おかげで、『原因不明の体調不良』などと言われず色々な検査をされずに済みました。
貴族としてのマナーと勉強、そして魔法を扱う能力が高いと周囲に知れると一転して、ポールは私のことを「俺の隣に立つに相応しい女になれよ」と馬鹿なことを言ってきました。
これは、キレなかった私を褒め称えるべきだと思います。
そして、アイザックは私に対して卑屈になっていきました。
現在では、アイザックが持っていたスペックを軽く上回っているんです私。
人間のクズ王太子ヘンリー・イズキリアット様の自尊心を傷つけて婚約破棄に持っていくために頑張った結果です。
自尊心傷つけ隊 現在、隊員一名。
絶賛、隊員募集中です♪




