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1の秘密 入学式前編

俺の名前は、苗木徹なえぎとおる私立桜帝学園<高校>に今年から、入学する、新入生だ。


 学校説明としては、これと言って目立ったところもなく、普通の学校。いわば、地味な学校と言えるだろう。――だが、この学校のパンフレットには、書道部だけやたらと熱が入っているらしい、幾度も良い結果を残しているらしい。この書道部にはいるためにかなり遠くから来ている生徒もいるらしい。それだけが取り柄の学校だと思う……たぶん。


 それと、この学校全寮制である。


 何で、全寮制にするのか、まったくわからないが、説明を聞くには、生徒一人一人が自立して行ってほしい、と言う願望らしい。


 ――非常に興味がない話だ。勝手にやってくれと言う感じだ。

 

 でも俺がこの学園を選んだのは……両親がかなり、いいや異常なほどまでに薦めてきたのである。


 ――俺は、そこまで薦めるのは、絶対に何かあると踏んでいる。


 あの両親は二人とも、昔から変な知り合いが山のようにいるからである。


 いずれ、その話はまたどこかでしたいと思う。


 そこで、なにがそこでかわからないが、今から俺の自己紹介をしたいと思う。


 俺の名前は、さっきも言ったが、苗木徹なえぎとおる。正直に言って何一つ、自慢できるところがない。容姿普通、すべての平均が俺であってると思う。


 自慢できる趣味もなければ、特技もない。


 ――この、学校に入って自分と言うのを探したいと思っている。――まぁそんな、奇麗ごとを言っても、所詮はただの凡人だ。ヒーローになることもできやしない、ましてや人の命を救うなんてできやしない。 


 こんな、程度で俺の説明が終わってしまうのは、とても悲しいことである。


 そんな、俺が高校生活を送る物語である。今覚えば、なんでこの学校入ったんだろう……。


「えっと、ここが、寮か……」


 今日は、入学式の、一日前。寮に荷物を置きに学校へ来たのである。


 ――でけー、さすが全寮制だな。


 寮の前へとやってきた。

 

 ――えっと、03番っと。


あらかじめ、新入生には、鍵が渡されているのである。


  

 寮に入っていき、自分の部屋を探す。


 あった、ここだな。


 だがそこには、名前が書いてある、ネームプレートがあるのだが、そこには俺の名前が書いてなかった。


 あれれ、なんでないんだろう。


 戸惑っているところに、身回りのような先生がいた。


 あッあの先生に聞いてみよう。


「あのーすいません」

「どうしたのかね、どこかわからなくなったかね?」


 低めの声で言う。


「あっ、それがですね、鍵を見るとここなんですけど、名前が違うんですよね」

「うーん、どれどれ見せてくれたまえ」


 いかにも、先生と言う感じの話かたである。


「あっ、これです」


 俺は、持っていた、鍵を渡す。


「……この鍵はねー。実はここの寮じゃなくて、あっちの方だと思うね」


 先生は、窓から、指をさす。


 ――ここじゃない? もうひとつの方!? 


 俺は、先生が指をさした方を見る。


 俺の目の前に映っていたのは、日本の建物とはかけ離れているもので、漫画に出てくるような典型的な城がそこにあった。


 例えて言うならば、どこかの国のシンデレラ城を思い浮かべてくれればいい。


 ――俺が住むのはあそこか!? この寮で見えなかった、いや正確に言うと、校舎がありその裏にこの寮、その後ろにあの城だ。

 

 感動している暇も、なかったので、早足に寮へと向かった。


 俺が間違えた方の寮が、マンション7階くらいのかなりでかいところである。それに比べてこちらは、二階建ての城である。


 せいぜい6・・が生活できるくらいである。


 ――ここで、俺の高校生活が始まるんだな……




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