20260430 悪役令嬢小説とは何なのか
こんにちはー。こちらではお久しぶりでございます。最近はSNSでぼやいているのでこちらはご無沙汰してしまいましたわ
最近は社会復帰を目指しているので友人と遊びに行くこともあります。友人と与太話をしたのでメモ
悪役令嬢とは何なのか、というお話。これいっちばん最初の悪役令嬢小説からわたしの考えは一貫しているのですけれど、読者さんがたにはなかなかご理解されないのだわ…。いったん思考を形にしてみる。どこかで似たようなことを書いたかも知れません
わたしの考えでは、悪役令嬢小説は『現代のバリキャリ女性向けシンデレラストーリー』だと思っております
わりとジェンダーのお話に触れているのでひと目に触れたら燃えそうなのだわ。あくまでわたしの個人的な考えである、という前提でお読みくださいませ
これどういうことかというと、なろう小説における悪役令嬢ってのは要するに、現代のお仕事頑張ってる年収400万↑の女性のことだよね、と思っております
わたしの個人的な考えですが、女性の収入というのは、いったん年収400万くらいがボーダーだと思っている。わりとこのへんから低収入/高収入が分かれるイメージでおります。年齢にもよるだろうけど
うーん、もうちょい上かも知れません。雑な認識でいてください。本当は年収1,000万↑とかで考えていたのですが、それだとちょっと齟齬が出るなーと思ったのでこれくらいで
それでどういうことかと言いますと、ここからジェンダー的なお話になるのですが
必ずしも、稼いでいる女性が男性にとって魅力的なわけではない、ということです。実際に、金銭的に豊かな女性のほうが男女関係はうまく行きづらい、みたいなお話もあるようですね
男性で稼いでいる、ってなると幾らくらいだろ…年収600万くらい…?? あんまり知らんので仮に年収600万と置きますが
年収600万稼いでいる男性がいたとして、その男性の目の前に年収250万の女性と年収400万の女性がいたときに、必ずしも年収400万の女性が選ばれるわけではない、ということです。むしろ賢い女性/自立している女性/年収の高い女性を嫌う男性はそれなりに多いので、年収250万の女性のほうが選ばれやすいかも知れません。大半の男性にとって重要なのは、目の前の女性が自分の意見に従うか、自分にとって都合が良いか、そういうことです。そしてそういう男性にとって都合が良いのは、往々にして能力の低い/自立できない/弱い女性だったりします。もちろん、個人差はあるでしょうけれど
現代において、女性が自立するのは悪いことではありません。というか、めちゃくちゃ大切なことだと思っている。なぜなら経済的に自立さえしていれば、女性は男性からの暴力に怯えなくて良くなるからです。そういう意味では、わたしは現代をめちゃくちゃ良い時代だと思っている。男性からの暴力という脅威の前に、少子化なんてのは知ったこっちゃありませんからね
そして事実、現代は女性一人でも普通に生活していける時代です。先程は適当に400万と置きましたが、現代の女性はもっと稼いでるのかも。イメージしづらければ1,000万とかで置いても良いです
でも、ここで矛盾するのですが、お仕事のできる女性/稼げる女性/自立している女性/賢い女性が、少なくとも恋愛市場において、高い評価を受けるわけではない、という事実があるかと思います。つまり、少なくとも男性に比べればずっと社会的に不利な女性たちがめちゃくちゃ頑張って高い年収を得たところで、それが必ずしも他者から評価されるわけではない。むしろ一部の男性からは忌避さえされるでしょう。ここに矛盾がある。頑張りに対して、特定の土俵において評価が付随しないわけです
極端なお話をすれば、年収2,000万の男性にとっては、結婚相手の女性が年収250万であるか年収400万であるかはあんまり大きな意味を持たないわけです。むしろ家事的な負担を考えれば、年収250万の女性のほうが好ましいと考える男性も多いでしょう
もっと悪意のある言い方をします。男性は年収400万の女性に対するよりも、年収250万の女性のほうがマウントを取りやすい。優越感を得やすい。支配欲を満たしやすい。すべての男性がそうであると言っているわけではありませんが、ある程度は想像しやすいことではあるかと思います。だから、年収250万の女性が男性にモテるというお話は別におかしなことではないのです
それからもう一つ矛盾する点として、女性側の問題があります。高収入の女性であっても、結婚相手には基本的に自分よりも年収の高い相手を求める傾向にある。これは女性が、結婚することによる家事負担の増加/妊娠・出産によるキャリアの断絶というリスクを抱えているので、ある程度は仕方ないことかと思います
長々と書いているのですが、イメージつくかしら…つまり高収入の女性はより高収入の男性を結婚相手に求める傾向にある、一方で高収入の男性はべつに必ずしも結婚相手に高収入の女性を求めるわけではない。ここに矛盾が起きているわけです。女性の社会進出に従って、この矛盾が顕在化しました
わたしはここに、女性のフラストレーションがある、と思っています
すべての女性が結婚したいと思っているとは思っていませんよ。子どもが欲しいと思っているとは思っていませんよ。自分よりも高収入の男性と結婚したいと思っているとは思っていませんよ。けれど、1つの傾向として、やはりこれは無視できない比重を占めているのではないかと思うのです
そしてそのフラストレーションを発散させる手段の1つが、悪役令嬢小説ではないかとわたしは思っているわけで
悪役令嬢をバリキャリと置くなら、年収400万だとちょっと頼りありませんね。じゃあ仮に年収1,000万と置いてみましょうか
悪役令嬢はお仕事ができます。自立している女性です。賢いです。現代におけるアッパー層のバリキャリ女性と置けるでしょう
そしてその悪役令嬢は、物語において、悪役令嬢の価値を理解しない男性に迷惑をかけられている。モラハラだの何だのされた挙句に、あっさりと浮気されて捨てられてしまう。これ現代で仕事に熱中していた女性が、あっさりと浮気されて捨てられるというよくある構図ですよね。そういうお話も多いよね
そして悪役令嬢にはそのあとに、運命の出会いが訪れます。悪役令嬢の賢さ/自立心の高さ/優秀さを理解して、悪役令嬢を評価して、取り立てて、愛してくれる『理解ある彼くん』です
これ本当にそのまんま、お仕事ばっかりしてて恋愛を疎かにしていた女性主人公が、ある日突然その仕事ぶりを評価されて有能な金持ち男に愛されるっていう、現代女性の夢小説なんだよなー、というのを思っております。悪役令嬢小説ってのは、ある種の現代女性に対するシンデレラストーリー、夢小説なのよね
わたしなんかは、恋愛に対して努力していない人間がある日突然愛されるわけなくない?? あまりに都合が良すぎない?? って胡乱に思ってしまうので、悪役令嬢小説とは相性が悪いのですが。まあ、現代において人気が出る理由は理解できます
もういっちょ、わたしは悪役令嬢が好きじゃない、みたいなお話はさんざんしているし、投稿している小説でもべつに隠していないのですけれど。これ『じゃあ何で??』ってなりますよね
これは単純な話で、悪役令嬢ってのは最初から恵まれているからです。家に金があって、適切な教育を受けることができて、少なくとも親からの暴力に怯える必要がない。生まれたその瞬間からとんでもなく幸運で、恵まれた環境にいる人間だからです
そういう人間が、生まれに恵まれなくてどうにかして成り上がろうとしているヒロインを、あっさりと蹴落としている。わたしはどうしても、悪役令嬢小説をそうやって解釈してしまう。だからどうしても気持ち悪いのですね
先程の悪役令嬢=バリキャリ女性の理論を続けますが
例えば明日のご飯も知れないようなお金のない家で、親から暴力を受けて、まともに学校に通えなくて、大学に通うなんて夢のまた夢みたいな環境で生きてきた女性が、年収1,000万の会社なんかに入社できますか?? というお話なんです
一部例外はありますね。例えば芸能界、配信者、漫画家なんかもあり得るかも知れません。あるいは…思うところはありますが、水商売でもお金を稼ぐことはできるでしょう。でもこれらは全部水もので、とてもではありませんが安定した収入とは言えません。普通に年収1,000万の会社で働くのに比べてしまえば、とんでもなく不安定な生活を強いられることになります
今どきは若いうちに大金を稼いで、そこから実業家に転身する、みたいな選択肢もあるかとは思いますが、いったんおいておきましょう。例外を挙げ始めるとキリがないので
それこそ高卒の女性ともなれば、年収200万の世界も珍しくないかと思います。でも別に、高卒の女性は望んで高卒なのか? って、そうじゃないでしょ、ってお話なのですね
人間には生まれがあります。例えば小学校の頃から塾や習い事をさせて貰える人間とそうではない人間がいる。旅行やアクティビティで家族との思い出を作れる人間とそうではない人間がいる。ご飯どきにはお腹いっぱいになれるようなご飯を出される人間もいれば、何日も給食だけで空腹を誤魔化さなければいけない人間もいる。片親の子どももいれば、まともな躾の一つもして貰えない子どももいれば、毎日毎日親からの暴力に怯えなければいけない子どももいます。家族の介護を押しつけられている子どももいます。親や兄弟からの性暴力を受ける子どもだって珍しくないでしょう。
年収200万の女性は、別に望んで年収200万というわけではない、というお話です。本当は進学したかった、勉強したかった、そこまでいかなくても構いません、子どもの頃にまともな学習環境を整えて貰えたか。塾とまではいかなくたって、親の暴力と怒鳴り声に怯えずに勉強に集中できたかどうかだけでも子どもの成績は変わるでしょう。
悪役令嬢がヒロインを断罪するシーンが、どうしても年収1,000万の女性が年収200万の女性を蹴落とすシーンにしか見えなくて、いっつもこう、気持ち悪いなぁ…と思うのよね。生まれたときから勝ち組の人間が、順当に勝ち続けるだけのお話です。
悪役令嬢が努力していないとは言いませんよ、きっと優秀なんでしょう。ですがそれは、周りの環境に助けられているという前提があるものだよね、というお話でしてね。塾に通わせて貰えた子どもが、塾に通うようなお金もない家の子どもの成績が悪いのを見て馬鹿にしている、そういう気持ち悪さを感じてしまうのよね
最初から恵まれている人間が、恵まれなくて成り上がろうとどうにか足掻いた挙句に間違えてしまった人間を、正義ヅラをして断罪している。まるで人間が毛虫を踏みにじりながらイキり散らしているみたいです。気持ち悪いなぁ、と思うわけでして
そもそも人間なんてのは、完全なる善も悪もないと思っているので…片側に正義を置くということそのものにもちょっとした気持ち悪さを感じていますが、それは置いておいて
そういうことをー、考えているのよね、とお友だちとお話しておりました。この気持ち悪さというかもやもやをどうにかしたくて、色々となろうっぽい小説を書いているのですが、どうにも上手く行かないのだわ…。表現力が足りませんわね。難しい




