クラン員集合
2人がクランのアジトにたどり着いた時には、既にみんな集まっていたようだ。
???「よーし、みんな集まったな」
そう言うと、体格の良い人物が登壇した。リーダーのザッカだ。
ザッカ「これでクラン員全員、16歳を迎えることになった」
ザッカ「事前登録していた通りクラン員は全員で10人・・・」
ザッカ「と言いたいところだが、2人は引き抜かれて8人になった」
2人とは「ローズ」と「フラット」のことだった。
ザッカ「まぁこれで正式に冒険クランとしての許可が降りたから、まずは自己紹介といこうか」
ザッカ「お互いのことはだいたい知ってるとは思うが、一応冒険クラン結成の儀式なんでな」
ドロン「じゃあ、まずは俺からだな」
ドロン「俺はドロン。剣士系のスキル持ちだ」
ドロン「パワーで押してくる相手には誰にも負けないつもりだ。よろしく!」
ドロンのスキルは<スタン攻撃>だ。
今気付いたが<能力色鑑定>でランクがわかるようになっている。Dランク相当のようだ。
ザッカ「次は、バッハ」
バッハ「僕はバッハ。転移系スキル持ちです」
バッハ「今のところ一人ずつしか転移させることはできません、よろしく」
転移系スキルは魔法系スキルなので成長する可能性があるが、
キャパシティを超えて成長はできないという制限があり、そのキャパはその時が来るまで分からないらしい。
今はDランク相当のようだ。
ザッカ「次は、カラン」
カラン「私はカラン。回復系スキルを持っているわ」
カラン「怖いのは嫌いなので守ってね」
カランはお姉さん的存在で情報通でもある。
カランの回復系スキルは体力回復スキルだ。パーティーに1人いると安定度が劇的に増す重要スキルだ。
今はCランク相当のようだ。
ザッカ「カランは複数の強豪クランから引き抜きがあったが、全部断ってここに残ってくれた、感謝する」
ザッカ「次は、フェイ」
僕の出番が回ってきた。
フェイ「僕はフェイです。昨日誕生日を迎えました」
フェイ「スキルは<能力色鑑定>です。足手まといかもしれませんがよろしくお願いします」
<能力色鑑定>はEランクに相当する。この中では一番低いランクだ。
ザッカ「お、<能力色鑑定>だったか」
ザッカ「クランを大きくする上では良いスキルだが、うちのクランでは持て余すかもしれんな」
ザッカ「じゃあ次、ラエザ」
ラエザ「はいはい〜、ラエザだよ」
ラエザ「バフ系スキル持ちだよ。よろしくね〜」
バフ系にも色々あるが、ラエザは筋力増強のバフを持っているらしい。
要は接近戦闘の人間と組むと相性が良いという訳だ。Dランクに相当する。
ザッカ「次、キール」
キール「キールです。ハイド系スキル持ちです」
キール「不意打ちは得意です」
ハイド系の中でも、<隠密移動>が使えるらしい。
相手に気付かれにくいから先制攻撃が得意みたいだ。
このスキルを持っていると盗賊になりやすいと言われている。
Dランクだ。
ザッカ「次、フラム」
フラム「フラムです。火の魔法系のスキルを持っています」
フラム「まだ弱い魔法しか使えないけどよろしくね」
フラムは<火属性魔法>はDランクだ。
魔法系スキルなので成長する可能性があるし、特にフラム一家は魔法に長けているようだ。
ザッカ「魔法系スキルは成長するタイプのスキルだが、キャパシティを超えて成長はできないのが難点だな」
ザッカ「よし、これで自己紹介は終わりだな」
ドロン「待て待て!ザッカ!お前の自己紹介がまだだろ」
ザッカ「あ、そうだったな。」
ザッカ「俺はザッカ。ドロンと同じく剣士系のスキル持ちだ」
ザッカのスキルは剣士系だが、まだ見たことがないから何が使えるのか詳しくは知らない。
Cランク相当のようだ。
ザッカ「と言うことで、これで自己紹介は終わりだな」
ザッカ「では、今からパーティ分けを行う」
ラエザ「え〜、なんで分けちゃうの?全員でいいじゃん」
カラン「ダンジョンでは一度に入れる人数が限られている場所もあってね」
カラン「そういった場所でも動けるように最低人数5人以下のパーティを組むのよ」
ラエザ「へぇそうなんだ」
ラエザ「カランちゃんって物知りなんだね」
ザッカ「そういうことでパーティ分けするぞ」
ザッカ「全体で8人だから4人ずつのパーティにするからな」
ザッカ「そうだな・・・バランスよく分けるとすると」
ザッカ「ドロン・バッハ・カラン・フェイがパーティA」
ザッカ「俺・ラエザ・キール・フラムがパーティBでいいかな」
一同「オッケー」
こうしてパーティ決めを行い、冒険クランとして新たな一歩を踏み出すのであった。