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第九話 世界のジオラマver.1.0

 早速次の日、ゼビオの進めで冒険に行くことになった。

 今回ついてくるのはゼビオと観光ギルドのハノウさん。

 今回俺たちはこの世界の観光名所に行く。

 ゼビオからの提案だ。


 ハノウが馬車の中から案内をしてくれる。

 今日行く観光名所は俺らが住む街から程よく近い遺跡【ハルキウスの矢】という場所だ。

 なんでも大昔、ハルキウスという闘いの神様が人間の息子と大喧嘩をした際に放った弓矢が現存するらしい。


 街道を進んで行き、遺跡近くになると白く綺麗な神殿が複数見えてきた。



「これ一つ一つ神殿に意味があるんですヨ! 守りの神殿、力の神殿、速さの神殿…などなど、およそ10個の神殿があるんです! ハルキウスの矢から滲み出たパワー、気になりますよねぇ?!」


 圧がすごい。 

 ネタになりそうなので一つ一つ外観をスケッチしていく。


「ただ、ここは厳密にいうと元観光地なんですよね…1年ぐらい前からここら辺のモンスターが活性化しちゃって…なのでこの先までしか私は案内できないんですよ…」


「残念です…危ないですもんね、今回はここからスケッチすることにします!」


「何言ってんだホビ、歩いていくぞ」


「ええええ!!! 無理無理無理!」


 ハノウが心配そうにこちらを見つめる。


「き、気をつけてくださいねぇ〜!」



 しばらく歩くと一際大きな神殿が見えてきた。


「モンスターも全然出てこなくてよかった〜」


 暗い神殿内に入る。

 汚れた看板がかかっている。

 神殿に入ってすぐ目の前に地下への階段が伸びており、そこを下るとメインのハルキウスの矢が保管されているらしい。

 一際大きな階段が神殿の凄みを醸し出す。


 階段を降りようとしたその時


ーーーグゴッ!!


 階段がモゾモゾと動き始める。

 階段はみるみるうちに立ち上がり、明らかに人間サイズを超しているであろう巨大なモンスターに姿を変えた。


「こいつか、石の魔人! だいぶ巨大になってんな」

 ゼビオは既に剣を抜いている。


 ゼビオのブラックソードはきらりと輝き、石の魔人の喉元目掛けて鋭く振り下ろされる。


ーーーースウィン!


 通り抜けた?!


 血など一切出ていない。しかし石の魔人が苦しんでいる。

 不思議に見ているとゼビオが話しかけてきた。


「最近おれ攻撃が一切当たらなくなったんだよ。通り抜けるくせに切られた相手が苦しみだすんだよな。お前、俺の剣に何した?」


「そんなの知らないですよ?! 自分アクセサリーをくっつけただけですよ?!」


 ゼビオはフンと鼻を鳴らしている。

 先ほどからゼビオは圧倒的な素早さで石の魔人を翻弄している。

 攻撃が当たっていないので迫力はないが明らかに圧倒している。


「ゼビオさんごめんなさい! 石取り除きますか?!」


「いや、このままでいい、見てろ」


 しばらく攻撃を続けると石の魔人は苦しみながら息絶えた。


「ほら、これだと傷つけることなく殺せるんだよな。これが

どういう意味かわかるか?」


「魔物に優しい、とかですか?」


「バカちげぇよ。余計苦しめてんだろ」


「すみませんわかりません」


「素材がたくさん取れるんだよ。だからありがてぇ」


「へぇ…すごいですね…」




その頃、ホビの街「エステポの街」


市長「おいどうなっているんだ…!!」

秘書「不思議ですね…我が街の冒険者ギルドが全国ギルドランキング上位に食い込んでいます…」


市長「弱小国だぞ? 原因はなんだ…ヒーローランクのものがここのギルドに移籍したということか??」


秘書「いえ、そんな噂を聞いたことはありません」


市長「むぅ…なんなのだ。手放しに喜べん。確実に周りの国から疑いの目をかけられるぞ」





 石の魔人を倒した俺たちは神殿の深部へと辿り着いた。

 矢が浮いている。これがハルキウスの矢だろうか。


「これ、本当はここまで降りちゃいけないんだぜ」

 ゼビオが不敵に笑いながら話す。


「先言ってくださいよ!」


「わかった、先に行ってやるよ」


「そういうことじゃないですよ!! あ! ちょっと?! 何やってるんですか?」


 ゼビオはハルキウスの矢を持ち上げた。



 その後馬車に戻った俺たちはハノウに今日起きたことの成り行きを説明した。


「…ほんとですか?! あの魔人を?! ゼビオさん流石です! これで観光地復活の調査依頼ができます!」


「あぁ」


「正直今までの俺なら絶対無理だったと思うがな」と小さく口走っていたのが聞こえた。


 街に戻る馬車の中でスケッチした神殿を見る。

 トイのネタが思い浮かばない。

 ゼビオも一緒に見ている。


「おい、これ、ここら辺最近までモンスターのせいで来れないやつ多かったんだろ?」


「はい、そもそも噂だけ知っているけど足を運ぶまでではない、と言う人もいらっしゃいますね」


「ふーん。ならこの神殿何個かを小さくしてカプセルトイに入れてやったらどうだ??」


「どういうことっすか?」


「誰でもここに来れるようにしてやればいいんだよ。お前のカプセルトイで」


「ゼビオ!!!それだ!!!」


 

 かくして【世界のジオラマver.1.0】は生まれた

ここまで読んでくださり誠にありがとうございます!

どんな「カプセルトイ」が異世界にあったら面白いですか?皆様の知恵をお借りしたいです!

自分だったら薬草のフィギュアとか欲しいですねえ。


好きな世界観をたらたら書いていきますが、応援いただけたら嬉しいです。

何卒宜しくお願い致します。

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