第八話 新作カプセルトイ
裏庭にテーブルと黒板を設置して簡易的な会議室を作った。
「今日は集まってくれてありがとう。みんなとカプセルトイのアイデアについて話したい。アイデアや意見があったらどんどん話してくれ。」
シキ、サカド、カゾ、ランザン、ゼビオに来てもらった。
『ゼビオってホビと仲良かったんだね笑シキ初めて知った。』
「黙ってろ。」
「ゼビオさんってこういうところに首突っ込む感じだと思いませんでした。」
サカドが切り込む。
怒ると思ったゼビオは真面目に返す
「何言ってんだおまえら。おもちゃは生活の一部だろ。おまえらおもちゃ無しに国の発展があると思ってんのか?」
シキとサカドは顔を見合ってニヤニヤしている。
ゼビオが口を開く。
「おい、早速だが、大きさはこのスライムカプセルに入るくらいでいいんだよな?ターゲットは子供向けなんだろ?」
「そうそう!大人向けのおもちゃも作りたいけどまずは子供向けかな。」
「ほう、ならこれとかどうだ?題して【カラチチの置き土産】だ。これは今子供達の間で流行ってるカラチチの冒険っていう絵本から得たアイデアだ。そいつ、街を救って去る時にいろんな糞を置いてくんだと。それがその国の宝になるって話。その糞を商品化したらどうた?ガキンチョ、そういうの好きだろ。」
意外と考えられている着想におどろく。
「いいね!!著作権とかクリアしたらアリだな!」
シキがぽかんとしている。
『ちょさくけんってなに?』
「あー、これってカラチチの話を作った人に許可を取らないとあとあと言いがかりつけられたらめんどくさいだろ??」
『なるほど!ならカラチチは問題ないよ!誰が作ったか判明してない昔からある絵本だからね!』
ゼビオがニヤける
「おー、よく知ってんじゃねぇかバカのくせに。」
『一言余計!!』
シキとゼビオは言い合いを始めた。
それを横目にランザンが話を切り出す。
「おれさ、子供向けじゃないんだけどさ、いつかおれだけのゴーレムを作りたいって夢があるんだよね。だからゴーレムの欠片シリーズとか作ってホビが組み立ててくれたら嬉しいかも。」
「おお!!ランザン!それありだな!!」
カゾも話を続ける。
「ワシもな、それ良いと思うのよ!あとね、ワシ、スライム飼ってみたいのよ。でもほら、ワシ魔物詳しくないし許可もらってないからモンスター飼えないし…」
「ほほう、モンスター飼うのに許可いるのか!それは需要ありそう!」
「じゃろじゃろ?!」
ゼビオと言い合いが終わったシキも食いつく。
『シキもある!!シキね、伝説の武器が欲しい!!!』
ゼビオは突っ込む。
「そんなんカプセルに入らないだろ。」
『うるせぇゼビオ!!欲しいもんは欲しい!!』
「小さくしてやれば良いんだよ。」
ゼビオが改善点を教える。
良いぞゼビオ!発想が現代的だ。
「キーホルダーのことだな!確かに憧れのものがあればモチベ上がるよな!!」
「キーホルダーはよくわからんが、あれば嬉しいな。おれはやりたい。」
ゼビオがぶっきらぼうに答える。
ふと気づいたようにサカドも声を上げる。
「あ!私思うんですけど、シキさんって言動幼いけど見た目は綺麗じゃないですか!だからシキさん欲しい人たくさんいると思うんですよ!だからシキさんのパンツとか入れてみたら売れるんじゃないんですか??変態とかに。」
大胆な発想だな、どこかのおもちゃ屋と間違えてる。
ただ、その発想はなかったな。シキ自体をフィギュアにしたら売れるかもな。
『えぇ〜、シキ恥ずかしいよ…』
ニヤけるシキ、まんざらでもなさそうだ。
その後も会議を重ね、テーマが決まった。
【カラチチの置き土産】
カラチチの残したウンコを石で作る。
【俺のゴーレムづくり】
様々な素材のゴーレムの欠片をカプセルに入れる。複数集めるとモデリングしてゴーレムを完成できる。
【集合!スライム集め】
石でスライムを作る。
【君が勇者だ!伝説ブキver.】
木材と石材を使って伝説の武器をキーホルダーとして再現させる。
【シキちゃんフィギュア!】
シキのフィギュア。
ここまで揃ったらあとは取り掛かるのみ!
「おいちょっと待て、これで終わりだとか思ってねぇだろうな?」
ゼビオが喝を入れる。
「え?」
「これからがもっと重要だろ、もっとアイデア探すぞ。おもちゃってもんはそういうもんだ。あればあるほど楽しいからな。ホビ、お前は今日から1日一個アイデアを探しに冒険しろ。」
「ええええええ!!」
「わかったな!!!」
威圧に負ける。
「は、はい…」
「以上だ、今日は解散するぞ。」
いつのまにかゼビオが指揮をとっている。
解散して1人残った裏庭でひっそりとみんなからもらったアイデアを形にし、カプセルに詰めていく。
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皆さんのアイデアを色々反映させていきたいです!
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