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DRY

作者: 杉将

潮の匂いがする。眠りから覚めたとき、最初に感じたこと。窓は閉めていたはずなのに、今は開いている。ここの窓を開ける人を、私は一人しか知らない。洋子だ。洋子、と声を出して呼んでみる。返事はない。洋子はいつも、私が眠っている時間にやってきて、窓を開けて去っていく。そのことを知っているのに、今こうして呼んでみるのは、もしかしたら、という期待からだった。洋子は私のことをからかっているのだろうか、と思うことがある。けれど、毎日窓を開けに来るということは、からかいだけではきっと続かないことだ。

私は、身体を起こし、窓際に立った。朝早くに洋子も見たであろう景色が、目の前にあった。いつか、向き合って食事ができる日が来るだろうか。

駄作

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