芽衣のうさぎと美那の怒り
桜side
「あぃあぃ♪」
芽衣の笑顔は本当に癒しになるなぁ…
今芽衣に買ってあげたうさぎのぬいぐるみで遊んでるところです。
「おねえたんはしゃくりゃってゆーんだよぉ」(おねえたんは桜って言うんだよ)
「ふふ、うさぎさん、こんにちは」
「こんにちひゃぁ」
芽衣が高い声を使ったりしてうさぎのぬいぐるみを演じる。笑
「あしゃし、うしゃぎしゃん!(私、うさぎさん)……うしゃぎしゃん、ごしゃんのじきゃんじゃよ(うさぎさん、ご飯の時間だよ)」
「うさぎさんのご飯はこれかな?笑」
「しょ!しょれ!…あ、しょうよ!」
うさぎの役を使い分ける芽衣はもう可愛い以外に何も言えないくらい。
たまに芽衣として言っちゃうのと混じっちゃうからもう可愛さ満点だよ…
「桜ー芽衣ーご飯だよー」
「あら、芽衣呼ばれちゃったね汗」
「や!めいしゃんいかにゃい」(めいちゃん行かない)
「だめだよ…いこ?」
「や!まじゃこりぇきゃりゃうしゃぎしゃんおふりょもはいりゅの!」
(や!まだこれからうさぎさんおふろもはいるの!)
すると芽衣はうさぎのぬいぐるみを床に叩きつけてしまった。
ドタドタ…
「ほら、美那お姉ちゃん来てるよ?」
「や!や!」
「失礼~聞こえなかった?」
「聞こえたんだけど芽衣が無視してるの…」
「ボケ桜。春にしか働かないもんだね、もう夏も終わる頃だけどね~」
美那の奴何考えてんのか分かんないけど…美那と喧嘩してもあれだし芽衣置いて行くか…?
「ほら芽衣もいくよ。」
「や!や!」
「行くってば!」
「やーの!!」
おっとこれ芽衣泣いちゃうパターンじゃないか…?
「行くよ!!」
すると美那は、座り込んでいる芽衣がぎゅっと抱いているうさぎのぬいぐるみを奪い取り部屋の端に投げた。
そしてぬいぐるみを取りに行こうとして立ち上がる芽衣を捕まえ、抱っこした。
「…やぁだぁ…ふぇ、ふぇえええええん…うぇええんん、…うぇぁあああああああああああああああん」
「まじいちいち泣くのいい加減にしな?!」
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん」
…もう美那のやつが感情的になるからこーなるんだよもぉ…
「あ”??行くよ?!」
「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん」
「…み、美那!!…そ、それは強く言い過ぎ…」
パチンッ!!
…助けてくれぇぇ…さすがに芽衣は叩けないからって私を…
こういうときにあの文学天才女葵がいれば全然マシだったのに…
「芽衣、食べて?」
…食べての一言でこんな威圧感出せる??…しかも芽衣まだ3歳だよ??
しかも美那はいつも隣で食べてるのに正面で腕組んで見てるしさ…
「うえええええええええええええええええん…んんーーーん!!んあああああっ…………ぶあああああああっ…ぶぉふぇっ…ぅ…おえ……んああああああああああああああああああん」
え、まって、これ威圧感で芽衣が無理矢理食べようとして吐きそうに…?
え、え、どうしよう…………
芽衣を守るためには…美那をどうにかするしかないよね。
「あのさ美那…やめな?」
「これは芽衣の問題なの!口出さなくていいよ!」
「…可哀想じゃん…食事くらい楽しんでさせてあげられないの?…」
「可哀想とかじゃなくてさ…じゃあ芽衣の食べたいものだけ好きなときに食べさせればいいって?」
「……」
やっぱり無理だ…とりあえず葵様に…
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああん!!ぶぉぇあああああああああああああああああああああっ!!」
「それも食べて。ピーマンもね。」
「うわあああああああああああああああああああああん!!ぴぃ、うわああああああああん…ぴ、ぴぃまンわあああああああああああああんや、だんあああああああああああああ」
葵様のお返事によると
美那は桜じゃどうもできないからうさぎのぬいぐるみと一緒に芽衣の隣で食べるのを励ます、とのことです…
えっと…うさぎのぬいぐるみ…あった。
美那に蹴飛ばされて…可哀想に。
うさぎのぬいぐるみを撫でながら芽衣の隣に座る。
「うわああああああああああああああああああああああああああん…うえええんーーー…ふぇえええええええええええええええん」
「めいちゃん頑張って~うさぎさんも応援してるよ~……」
「うえええええええええええええんーえうええええええええええええええええええええええんええ、…うわああああああああああああん、」
「めいちゃん落ち着いたらでいいからね~」
すると芽衣は私にうさぎのぬいぐるみを求め、ぬいぐるみをぎゅっとしながら大っ嫌いなピーマンを口に入れた。
「すごいね~芽衣~!」
頭をわしゃわしゃ撫でると涙が乾いてる顔で笑ってくれた。
「…んえっ、うあああんっ…め、い、め、…めいた、ん、……ぴま、ん…もひとつ…うええんっ…ひっく…ぐすっ……」
大っ嫌いなピーマンを二口も食べるなんて。
芽衣の頭をわしゃわしゃと撫でる私の視界には驚いたように見ている美那の姿があった…