EP18 記憶にない帰還③
都合により「記憶にない帰還②」を、昨日UPしてあります。
EP19の再開は、7月22日からを予定しています。
「ブルック、音に気を付けてください」
「ああ、分かってる。そぉ~~~~っとだ。そぉ~~~~っとだぞ、アーロン」
「ガオガオガオ」
「ダイル様は、音をたてないように、と申しております」
「はい。息を殺します。抜き足差し足ですね」
「良し!飛鳥さん、派手にぶっ放して!」
「了解です!」
セレクターは「レ」連射モード。
ドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!!
89式小銃が火を噴いた。
「!!!」
「!!!」
「ガオ?」
「!!!」
突然の銃声に、驚き立ち上がるアーロン、ブルック、ダイル、テレサ、ノア。
「か・い・か・ん」
飛鳥さんは、満足げな顔・・って、なんでみんなが居るの?
狙ったモッコリ岩を中心に、アーロン、テレサたちが立って居た。
立ち上がったのは、ギルドメンバーだけではない。
モッコリ岩と思っていたのは頭。
サファイアワニの尻尾と思っていたのは、サファイアワニ以外の尻尾。
体長30mの巨大な蛇。お化けツチノコだった。
「なんで?なんで?どうして?」
状況の理解出来ない雪姫。そこにお化けツチノコが襲いかかる。
「下がれ雪姫!」
ノアがサマンサに支援魔法「高速移動」を掛け、サマンサが斬りかかる。が、お化けツチノコの体は柔らかい。剣は弾かれる。
「ブルック!」
アーロンの声と共に、ブルックもパンチを繰り出す。
が、結果は同じ。物理攻撃は通用しない。
小銃で頭を撃たれ、平然としてる相手だ。当然と言えば当然である。
「氷姫さん!」
雪姫の声に氷姫は・・・出てこない。
「ごめん、私、蛇もダメなの」
ネズミに続き、蛇も苦手な氷姫。
「なら私が!ブリザード!」
大吹雪が、お化けツチノコを襲う。
「雪姫!?お前?魔法が強くなってないか?」
以前のブリザードより、遥かに攻撃力が増していた。
が、お化けツチノコには、通用しなかった。
「逃げるぞ!スノープリンセス撤退だぁ!」
なんか悔しい!ギルド案件じぁ無いのに、ギルドとして撤退だなんて。
湿地帯は走りにくい。
ブルックもアーロ君を抱えながらで、早くは走れない。
ダイルは、テレサをお姫様抱っこして、カウラは首に摑まって・・それでも早い早い!
流石はワニだ!湿地帯は強い。
「マリアかギムを連れて来るしかねぇ!」
・・・マリアかギムが居れば『物理限界攻撃』が出来るのに。
私の頭の中に『アブソリュートスノー』の文字が・・。
「え!?これって」
「ブルック!」
「今は逃げろ!距離を置かないとゲートが開けん!」
「違うの!私、アブソリュートが撃てる」
「なんだとぉ!!」
「テレサ!時間を稼ぐ。リームに出てもらえるか?」
「時間稼ぎぐらいなら、あたいたちも!」
「飛鳥2等陸尉、時間稼ぎ任務に、就きますであります」
私は立ち止る。そして、お化けツチノコの進路上に「氷壁」を築いた。
「後はお願い!」
アブソリュートスノーを使う意思を示しめす。
「梅?え?竹?松?特上ってなんだ!?」
頭に浮かんだ、松竹梅、特上。
「なんだそりゃ?寿司屋か?」
「分からないよ。説明見てみる」
私はペンダントを使う。
「・・・・威力の分類みたい。梅は3%以下。竹が20%。松が50%で、特上は女神の許可が要るって!」
「女神ってなんだよ!」
「わからないよ!どうしよう?」
「下から全部ぶっ放せ!」
「OK!」
よくわからないけど、とりあえず『梅』!
選択が終わると、私の中の魔力が噴き出す。
分かる・・・魔法が発動の準備に入った。
物理限界魔法を超える魔法だ。溜めの時間はかかる。スキルで撃つ、アリスさんとは違う。
・・・あれ?誰?アリスさんって?
撃てる!
私の中で、準備が出来たことを感じた。
「みんな!下がって!」
リームとサマンサ、ノアちゃん、飛鳥さんが下がる。
「アブソリュート!梅ぇぇぇぇ!!!!」
凍り付いた湿地帯が、私の目の前に広がっていた。
「・・・すげぇ」
「すごい・・・」
「ガオ・・・・」
「おいおい・・」
凄い。一瞬で全てを凍り付かせた。
勿論、お化けツチノコもだ。
「これで3%以下って」
女神とやらの許可があれば、どんな魔法になるんだ?
私たちは無事「お化けツチノコ」の標本を持って、帰ることが出来た。
だけど、色々な謎が残った。
飛鳥さんの89式自動小銃は、弾倉が付いていたが、あれだけ打っても、弾丸が減っていないと言う。
そもそも30発しか弾は無く、連射では1秒と持たずに打ち尽くすらしい。
弾が無くても打てた・・・これは魔法だからだ。
しかし銃は実態がある。
更に、私のブリザードや、氷壁は、格段にレベルが上がっている。
ケプラスのダンジョンで、相当数のネズミを倒した効果なのか?
そして、頭に浮かなんだ『女神』と、『アリス』と言う人の名前。
幾ら考えっても、思い出さなかった。
私の記憶の中に、欠落した『何か』がある。
ブルックは、識者に聞けと言う。
最古の迷い人「ミサキさん」の事だ。でも、少し気になっていることが有るので、相談は止めた。
私の魔法「アブソリュートスノー」、飛鳥さんの「自動小銃」と合わせて、世間には秘密にしておく。
物理限界を超える魔法と、自動小銃。どちらもこの世界では、初物だから、大騒ぎになる。
たぶん、私の記憶の中にある「何か」と繋がっているはずだ。
それが分かる迄、世には出さない方が良いと感じた。
EP19からは「敵」が現れます。
雪姫とスノープリンセスは、世界を守れるか?
再開をお待ちください^ー^
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。




