EP13 『穴』②
何故かここで、ギルメン加入秘話。
「このギルドってさ、マックスとブルックが立ち上げて、ギムとギャリソン、アーロン君とマリアが入ったんだよね」
ふと思いついたので、聞いてみた。
皆は、どうしてスノープリンセスに来たのか?
ブルックが話し出す。
エピソード「Drゼロ」
「町医者だったゼロを、マックスが引っ張って来たんだ。ギルドには、医者が必要だってな」
「若くて有能だとは言っていましたが、傷を見ると酒を吹きかける、藪医者ですよ」
「お酒の量が、ギムといい勝負でしたね」
「医療器具が、焼酎の瓶の中にしまってあるのには、驚きましたな。消毒じぁ!とか言っておられました」
ブルック、アーロン君、マリア、ギャリソンは、懐かしそうに言った。
次々!
エピソード「リア&クレア」
「40年ぐらい前です。私とクレアちゃんが、ギルドに入れてもらったのは」
次に入ったのは、リアちゃんと、クレアちゃんなのか。
「当時はまだ、発掘ラッシュでした」
60年ほど前、ギア族の生産工場が見つかり、保護カプセルに収められた、大量の出荷待ち状態の、新品ギア族が見つかる。
軍による発掘の後、冒険者たちが、こぞってカプセルを持ち帰り、売却。
当時のギア族は、家電量販店で、物として売られていた。
その後も30年の間に、生産工場の跡地が見つかり、
それまでは、珍しい存在のギア族が、一般社会に普及した時期になる。
「私は解析型と言う、特殊なギア族なので、本来は軍へ回るはずでしたが、軍でも解析型は沢山いて、量販店に陳列されていました」
「私は、たまたまリアちゃんと、同じお店で売られていたんです」
(昔は権利が認めて貰えてなかったんだな)
「私は売れ残ります。家庭で使うには、解析型は人気がありませんでした」
リアちゃんが、売れ残りなんて・・。
「そこに、私とマックス様が、安いギア族が無いか、見に行ったんです。当時はまだ、ギルドの運営も、火の車でしたから、見切り品を狙いに行きました」
「はい。私は50%OFFに成っていたので、お得でした」
「マックス様は、メイド型を買うから、リアちゃんを安くしろと、根切交渉したんです」
「50%OFFなのに?」
「店員さんも困っていましたが、ギア族の電気代も、馬鹿にはなりません。結局80%OFFで、リアちゃんを買えました」
「その時、買っていただいた、メイド型が、私です」
クレアちゃんと、抱き合わせだったんだね。
(売れ残ってよかったよ。じゃないと、リアちゃんは、今頃・・・)
エピソード「ルル&ララ」
「私たちは、村から冒険者になるために出てきました」
ルルちゃんが話し出してくれた。
「当時有名だった、人外ギルドの噂を聞いたからです」
確かに、人は2人だけだね。
ギルマスからして獣人だもんね。
「でも、登録後の1回目のクエストで、援護要請出してしまいました」
背伸びしたんだね。
「助けに来たのが、マリア様とギム様です」
話すのは、ララちゃん。そしてルルちゃんが口を開く。
「ララは、ギム様の強さに魅せられ、そのまま弟子入り。私とのチームは解散してしまいます。
機械技師のスキルを持っていた私は、何としても、ハイスペックなマリア様を、バラしてみたくなり、マリア様の付き人になります」
バラすって・・・。
「私としては、専属の整備士が居てくれて助かりました。でも当時のルルの目は、邪悪なものを感じる時がありました」
あははは・・・興味本位で、バラされちゃ堪らないからね。
「次は?誰かな?」
テレサが手を上げる。
が、ギャリソンが部屋に飛び込んできた。
「雪姫様、お話し中に申し訳ませんが、緊急連絡でございます」
いつも冷静なギャリソンが、早口だ。
「マーメードドルフィンの、職員の方からでございます」
職員?
私は電話を取る。
「助けてください!マスターが・・」
電話に出ると、泣きながら懇願する声が聞こえた。
「落ち着いて!深呼吸!何があったのか、教えて」
「うん。うん。『ケプラス』のダンジョンだね。分かった。すぐ向かう」
ケプラスのダンジョン最下層で、ルクスさんの同行したチームから、救助要請が入り、マリリンさんとサリーさんが向かうが、連絡を絶ったらしい。
「ギム、マリア、テレサ、トーマ、お願い。今回は私も行く。ブルックは待機、指示を待って」
「分かった。俺達も出る準備をしておく」
私たちは、ゲートルームへ向かう。
他ギルドからの救護要請だ。
うちを、空っぽにする訳にはいかない。
『ケプラスのダンジョン』
ルーラン最大級のダンジョンの1つで、地方都市「アルテア」の真下にある。最下層が25層。
より強いモンスターの出る、難易度が最高クラスのダンジョン。
「雪姫様、ご無理はなさらないように」
ギャリソンから打掛を貰うと、私たちはゲートをくぐる。
テレサの話は、2部EP20『テレサ』で、やる予定です^^




