EP13 慰安旅行②
ドタバタ劇です。
「いやぁ~1度、やってみたかったんだよね」
私は、受付に配属。
「肩の力を抜いて、気楽にやんなよ」
アリーンとミリアが、1班で慰安旅行に行く。
私はジェシカさんと、2人で受け付け業務をする。
「あ、それなら1番の窓口。登録料を収めてね」
「分かった。バッカスのチームね。ギルドに居るか呼び出してあげる」
私は受付業務を無難にこなす。
午前は、なにも起こらず、静かに過ぎていく。嵐の前の静けさ、と言う奴だった。
「雪姫様、トラブルでございます」
ギャリソンから連絡が入る。
「営業の外回りに出たギム様が、お客様とトラブルでございます」
何で、そこにあいつを配置した!
「くじ引きでございましたので・・・商店街会長の、ミツクニ様のお店「越後屋」でございます」
「ごめんね。任せていい?」
「ああ、行っといで。心配はいらないよ」
私は、ジェシカに断りを入れると、直ぐに越後屋さんへと向かう。
「ああ、雪姫さん、助けておくれ。ギムさんがね・・」
「いいから契約だ。これを済まさないと、酒が飲めないらしい」
瓢箪の酒を飲みながら、ギムはミツクニさんに、契約を迫っていた。
「ギム!無理やり契約させちゃダメ!よく話し合って決める事なんだよ」
と言うと、契約書を見る。
「依頼人 グラバー様 グラバー邸にて21日 17:00商談予定」
おい、ここは越後屋さんだ。日付も時間も依頼人も、全部間違えるか?
ギム回収。
「雪姫様、トラブルと苦情でございます」
また来た!
「窓口業務の2人が、全く口を利かないと、苦情が来ております」
窓口は・・カウラとララの無口コンビだ!
「葬式課ではテレサ様が、1件に時間を掛け過ぎて、仕事にならない、との苦情でございます」
テレサは優しいから、死亡した冒険者の魂に、祈りを捧げ続けているんだ!
「調理部のブルック様が、保健所に連れていかれました。食品衛生法違反だとか」
獣に調理させちゃダメ!
「すぐ対応して!配置変換の指示は、後から出すから」
「かしこまりました。待機させておきま・・え?分かりました」
「え?」って、またなんかあるんか?
「雪姫様、情報部のジェームス係長より、緊急対応の連絡です」
情報部はマリアのはず。マリアは、なんかしでかすはず・・ないよね。
「マリア様が、情報部の持つデーターの、ギム様の黒歴史を削除しているとのことです。止めても止めないと、ジェームス係長が泣いておられです」
「電源切っても良いから止めて!」
酷い・・・適材適所ではないにしろ、まさかここまでとは。
リアちゃんに再編成を頼むしかない。
「マスター・・・」
リアちゃんを呼んだ。が、顔色が悪い。
「人間って・・・体の中、あんなにグロテスクなんですね」
リアちゃんは医療部へ行っていた。手術を見たんか?
「そうなんです、見ちゃいました。・・ノアちゃんがドクターの代わりに、切り刻んでいました」
医師法違反だ!!!医療事故だ!!!ノアちゃん、医師の免許持ってない!
「雪姫様、重大案件でございます」
今度は何!?
「手違いで、救援チームに、クレアが出てしまいました」
クレアちゃんってメイドタイプのギア族、無戦力者!
2次遭難確定だ!
「ギムとマリア!直ぐ向かわせて!」
正直、気楽に考えていた。
甘すぎた!!
「雪姫様、これは大変不味い事態でございます。幹部の威信が失落の危機でございます」
「分かってる。だけど言い出して、失敗したからって止められない!
適材適所に配置換えして、信用を取り戻す!」
ここで逃げるのは、スノープリンセス魂に反する。
リアちゃんに、配置換えの指示を出す。
元々は優秀な人材が揃っている。
適材適所なら、相当やれるはずだ。
「ドイル様は、引き続きお風呂掃除。アーロン様と、トーマ様も営業で成果を上げていますので、配置はそのまま。後の各員は、適切な配置に変更します」
リアちゃんの配置変換案は、大成功。
情報部で、お茶当番をしている私の所には、クレームは入ってこなかった。
・・・私の適所は、お茶くみかよ。
こうして4日間、私たちは、一般職に混じりながら業務をこなす。
明日から1泊2日の旅行だ!
・・・1件だけクレームと言うか、業務妨害と言うか、殺人事件と言うか・・が来た。
葬儀部に配属されたギム。
死亡した冒険者を、睨んだらしい。
そうしたら「生き返った」
慌てて職員が医療部に回し、奇跡の生還を果たすが、ギムが目を反らすと、すぐ死んでしまうので、ギムも医療部へ同行する。
他の治療を受けている冒険者が、ギムに睨まれて心臓発作を起こし死亡する。
これを繰り返す、葬式部と医療部は、大忙しだったらしい。
ギムは、医療部への立ち入りが禁止になる。
葬式部では、ギムの写真を見せてから、火葬するマニュアルが設けられた。
何かとお騒がせのギム。
でも旅行では、いい子だった。
次回^^旅行に行きます~~




