EP9 冒険者学校⑤
学校編のラストです。
EP13で1部の終了とし、完結扱いします。
あと25編ほど。
続編は、サブタイトルは付けずに「2部」と言う形でスタートになります。
初等科の出だしは、予想以上に順調だった。
テレサも、次からは緊張しないだろうし、カウラちゃんが居れば、ダイルの授業も何とかなる。
問題は、午後の実践科の方だった。
ノームさんが、いきなり『講師VS生徒』で、実戦形式の模擬戦をやらかした。ギア族のクリスさんは教員型で戦力はない。
ノームさん対88人の生徒だ。そして軽く負けた。うさぎさんは、舐めてかかったのだ。
「面目ないですら~」
まぁ確かに負けたのは不味い。簡単に勝てると思われると、今後に影響が出る。
「この首、跳ねてお詫びとしましょうか?」
ルクスさんが剣を抜く。
「跳ねるなら、俺にやらせろ」
ギムは出て来るな!
「まぁ良いよ。そんな時もある。油断の怖さを教えたと思えば、無駄にはならないよ」
終わったことを、ウダウダ言うのは好きではない。前向きに考えよう。そして次回の講師はギムだ。プロの恐ろしさを教えてやる。
「雪姫さん、本当に申し訳ありません。せっかくの門出に、傷をつけてしまいました。ギルドマスターとしてお詫びいたします」
全くだよマリリンさん。今謝ってるの、サリーさんに・・だからね。
眼鏡ちゃんとかけようね。
「いいって、いいって。私たちは素人。こっちも色々とやらかすと思うからさ。でも次回から、ノウハウのあるクリスさんに、カリキュラムを作って貰うっていうのは、どうかな?」
やはり計画的教育は必要だよね。
「はい。賛成です。クリスお願いできますか?」
マリリンさんは即同意し、クリスさんに頼んでくれた。
これからも失敗はある。失敗を責めないで、次はどうする?を考えられる関係を、築いていきたい。
「来週の午後の実践科はどうしますか?ノームに任せても良いでしょうか?」
クリスからの質問。
「その時間帯は、私達に貰えるかな?一応厳しさを教えて置かないとね」
運が良ければ勝てる。こんな考えは、即座に打ち消して置かなければならない。そして教師の威厳を取り返す。
・・・翌週。午後の実践科の授業は、荒れに荒れる。
ギムVS88人の生徒。
先週勝った事に調子付いた88人は、恐れを知らぬ若者たちだった。
怖いと言う事を知らないのは、本当に怖いと実感させられる。
88人、まさかのギムを挑発。
後は、阿鼻喚起・・地獄絵だった。手加減を知らないギムは、相手が素人の未成年などと言うことは全く意にしない。
全員を斬殺。ポーションで生き返らせるも・・・。
生徒、減らないと良いけどなぁ・・・。
その夜、スノープリンセスでは、反省会と言う名の宴会を催した。
「みんな!お疲れ様!」
私の挨拶は抜き。このところ、ガンゼに襲撃されたり、学校の問題やらで、集まることが無かった。今日は久々の仲間内宴会だ。
「テレサ様、よく頑張りました。このギャリソン、うれしく思います」
そうそう、テレサは頑張ったよ。
「そんなことは・・皆さんのおかげです。それとリーム・・かな?」
照れるテレサだが、その通りだ。リームの功績は大きい。
そのリームが顔を出す。
「リーム偉い?」
偉い偉い!今日はリームちゃんに、好きなもの頼んであげるよ。
「テレサ、リーム褒められた。テレサも嬉しい?」
「はい。リームが居てくれて、私は嬉しいですよ」
半魔人のテレサ。聖霊のリーム。二人は仲良しだ。
「リームが褒められるという事は、私も鼻が高いですな」
ん?なんでギャリソンが?鼻が高くなるわけ?
「雪姫様、それは同じ聖霊として、私も鼻が高くなるわけでございます」
あ~~なるほどね・・・「ヴぇ?」
「ヴぇヴぇ?今なんと?ギャリソン?」
「はい、私も聖霊でございます」
「マジ?ギャリソンって性霊だったの?」
「そちらの字ではございません。聖なる霊。聖霊でございます」
周りを見回す。マリアは頷いている。ブルックも、アーロン君も。トーマやダイルも!!
「ご存じありませんでしたか?60年以前、既にマックス様に仕えていた私は、当時何歳でしょうか?」
あ・・・今が60位に見える。60年以上前だと・・確かに言われてみればおかしい。計算が合わない。ギャリソンって聖霊だったんだ。
「懐かしいですなぁ。今でもはっきりと思い出せます」
ギャリソンの懐かしそうな顔。
「目に焼き付いた白姫様の御御足」
おい・・・。
「お聞きになりますか?私とマックス様の出会いを?」
あ!聞きたい!
「ガオガオガオ」
「ドイル様もお聞きになりたいと、申しております」
「あたいも聞きたいね。マックスは話してくれなかったからね」
「そうでございますか。ではお恥ずかしながら、わたくしの思い出話をさせて頂きます」
次回、ギャリソンとマックスの出会いの話。
ラストの振りから、次回はギャリソンの過去。




