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EP7 お墓参り①

マックス、白姫のお墓に向かいます。

白姫さんの着物を着たところを見せるため、お墓参りに行く。

お墓は、白姫さんの実家。


白姫さんが亡くなり、火葬したマックスは、一人冷たい土の中には入れたくないと、遺灰を自分の部屋に置き、自分が死んだら、一緒に実家の祭壇に置いて欲しいと、伝えていた。

マックスの白姫さんへの愛情が伺えた。


マックスは、白姫さんの実家に行く時に、2つのルールを設けていた。

1つ、ゲートを使わない。

自分の足で、出会った時の事を思い出しながら、思い出の地を進みたいからだと言う。

2つ、2人以上では行かない。

白姫さんの住む場所は、霊的にも神聖な場所だ。

身を清めていない私たちが、大勢で行くものではない。としていた。

勿論、これはマックスの決めたルール。

皆には、自分の死後は、気にするなと言っていたようだが、私はマックスの決めたルールを、変えたくなかった。

片道2日掛けて、行くことにした。


私をおんぶするのは、ブルック。

ブルックは「ゲートで行こうぜ」と言っていたが、渋々引き受けてくれた。



「お待たせ!」

私とリアちゃん、ギャリソンと一般職員3人は、マックスの館へ来ていた。

お墓に行くのは、私とブルック。後の皆は、館の掃除だ。

玄関に出ると、ブルックと皆が待っていた。

「お?ブルック、気合入ってるね」

いつもはチョッキを着ているブルックだが、今日は、上が裸だ。ズボンは履いている。

「おおよ。4日間、お前を背中に乗せて走るんだ。生の若い子と密着だぞ。肌で感触を楽しまないとな!!!がはははは!」

「ヴぇ?」


「しっかり掴まれよ。ちょっと物足りない胸だが、押し付けて居れば、揺れて気持よくもなるさ」

「ヴぇヴぇ??」


「なに、恥ずかしいのは最初だけさ。後は天にも昇る快感と言う奴だ」

「ヴぇヴぇヴぇ???なに?ブルックってスケベだったの!?」

「雪姫様。まだ幼く、汚れを知らないアーロン様の付き人を、60年間してきた方です」

「マスター、アーロン様をご覧に成れば、どなたの影響を受けたか、お分かりになるはずです」

マジぁ?

「ほら姫。早く乗れ」

後ろを向いて、しゃがむブルック。手は嫌らしい動きをしていた。



「嫌だ!嫌だ!乗りたくない!わーん!!!」

私は大泣きした。

「こいつの背中に乗ったら妊娠する!乗りたくない!!」

大きな声で泣く。

「こりゃ参ったな。ちょっと遣り過ぎたか」

ブルックは頭を掻きながら、私に近寄った。

「すまんすまん、冗談が過ぎた。反省する。だから泣くな。こうしよう。お姫様抱っこだ。な?ゲートで近くまで行って、お姫様抱っこしよう。服も着てくる。な?な?」

「Hなこと・・・・しない?」

「ああ、しないさ。約束する」

私は頷く。ブルックは服着る為、館の中に入って行った。

嘘泣きだよん~~~


乙女の涙は、大魔神だって止めるんだ。


「お見事ですな」

「1枚も2枚も上手ですね」

でしょ?

「いえ、雪姫様ではありません。ブルック様です」

「マスターは、上手くやられたんです」

「え?」


「お待たせだ。では行くか」

服を着て、戻ったブルックの手には、ゲートを開くための魔石。

(やられた・・・こいつ、ゲートを使うために)

「ゲートオープン!ギャリソン、夕方には帰るから、上手い飯を頼むぞ」

「かしこまりました。お気を付けて」

「マスター行ってらっしゃい」

私は、釈然としないまま、ゲートをくぐった。



「さて、ここからは、お姫様抱っこだ」

ゲートを抜けた私たちは、森の中に居た。

「今回は、遣られたけど、次はやり返す!」

ブルックは私を抱き抱えると、お姫様抱っこの形にし、走り出す。


「お前がマックスと過した時は、そう長くはない。が、奴を信じ、リスペクトしているのは分かる。マックスのやり方を、なるべく残そうとしているのもな。だが、マックスはマックス。お前はお前だ」

ブルックは、私がマックスのやり方に拘ることに苦言?


「良いことを残し、さらに良くする。これは良いことだ。だが、拘り過ぎはダメだ」

確かに此処は、マックスにとっては思い出の地だけど、私には、その思い出が無い。ゲートを使わないのは、私のマックスへの拘り。

・・・・言い返せないか?


「お前には、お前の良さがある。そうだろう?」

正論かな・・。

「わかった。よく覚えておくよ。確かにゲートを使わないのは、マックスへの拘りだった。これからは、近くまで使うのは、良しにするよ」

ブルックの言いたいことは分かった。

恐らくみんなも感じていた事だろう。言い出せずにいたはずだ。


「姫は良くやっている。みんなが言う。だが、俺は縛られているようにも見える。いやな、中には縛られるのが好きな奴もいる。

お前がそうなら、俺は別に構わないがな。と言うか縛ってやろうか?」

縛られて喜ぶかよ。せっかくいい感じだったのに・・・。


突然ブルックが立ち止まる。

「??」

「見ろ、これが『穴』から落ちて来た者の末路だ」

白骨化した遺体。頭蓋骨には大きな穴。あばら骨は全部折れていた。

「『穴』は、いつどこで開くか分からない。実のところ、頻度もだ。

生活域で開けばわかるが、こうした森の中で開くのは、カウントされていないからな」



『穴』

この世界特有の現象。私も『穴』によって、この世界に落とされた一人だ。

『穴』は、洋々なモノを落とす。

人、動物、単なるゴミ、機械類、魔王・・等々、様々だ。

大概は、問題にならない。が、稀に世界の脅威となることもある。

魔王はその一例だ。


『穴』から落ちて来たモノには、変化が起こる。

例外なく、時が奪われる。落ちて来た生物系は、年を取らなくなる。


更に少数だが、何かを得て、何かを失う者もいる。

私は記憶を失い、超高度な魔法「アブソリーュートスノー」を身に着けた。

超低温魔法だ。


ブルックが言うには、この白骨遺体は、得た者だ。

何かに襲われ、恐怖の中、頭に浮かんだ魔法を使ってしまったのだ。

結果、自分の魔法に食われた。

超高度な魔法を撃つには、レベルが足らなかったのだ。


私も一歩間違えれば、この白骨遺体と同じ目に成っていた。

白姫さんが予言し、マックスが見つけてくれてなければ、狼のトリプルヘッドウルフ相手に、頭に浮かんだ言葉を口にし・・魔法に食われていた。


得なかった者も、末路は同じだ。森の動物や、モンスターに食われる。

『穴』から落ちてきて生き残れる者は、生活域に落ちてきて、幸運に恵まれた者だけなのだ。

ブルックは、白骨に土を掛け、墓標となる木を立てた。

私は墓参り用にと持って来た、花と供物を置き、手を合わせた。


「急ごう、日が暮れる前には戻りたいからな」

ブルックは、先を急いだ。





この章で、ブルックのキャラが書ければ、と思っています。

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