EP20 テレサ⑤
おかげさまで、本編が100本目^^文字数が違いますが、本編での100越えは初めてです。
160前後で2部が終了かな?
2部のラストで、3部に繋がる重要な新キャラの登場を予定しています。
余りに意外な回答に、私は困惑する。
何で、ボンド部長との同行が、そんなに嫌なのか?
「まぁ、当然でございましょう」
「部長はハードですから」
ギャリソンと、ジェームス係長は、訳が分かっているようだ。
「俺とが、そんなに嫌なのか?」
「当然です。5日で4000kの移動ですよ。足が壊れます!」
5000kだって!?ゲートが嫌いと聞いたが、まさか走るつもりなのか?
ルーランの王都から、ペインの海岸線までが、約4000k。
人類域の、端から端まで進むことになる。
「4000だぞ、ちょいと先まで行くだけだろ」
日本列島2つ分を、近くのコンビニに行く感覚で言うな。
「雪姫マスター!聞いてください!1日24時間、走りっぱなしで、泥だらけになるわ、汗臭くなるわ、5日後には腐った生ごみの塊みたいになるんです。近くを飛ぶ鳥が、落ちてくるんですよ」
確かに、女の子としては、死にたくなるわな。
「しかも、ペインからは、海を泳いで渡るんです!あの海域は、海流の流れが激しいだけでなく、サメの巣です。普通に死んじゃいます!」
そんなとこ通るのか?
「サメ位なんてことないだろ。噛みつかれたら、噛みつき返せば逃げていくさ」
おいおい。
「ボンド部長の身体能力は、常識の枠外でございます。一般人の同行には、無理がございます」
「ゲート嫌いと言うのが問題ですね」
2人は良く知っている。
だが、何とかしないとダメだ。
1人は、ゲートが使いたくない。
1人は、走りたくない。
泳いで渡るのは危険。
・・・さて、どうしたものか?
「ボンド部長は走って、キキさんはゲートで。5日後に、ペインの海岸線で合流。ノアちゃんに同行してもらい、魔法で海を走って渡る」
これで、どうだ?
キキちゃんの目が元気になる。
「なるほど、俺は構わないが」
後はその臭い。
「ペインでの合流前に、風呂に入る事。これはギルマス命令」
キキちゃんが、抱き着いてきた。喜びの大きさが分かる。
「ギルマス命令なら仕方ないな・・わかった」
これで7日後には、極秘会談だ。
ボンド部長は、5日分を食いだめてから行くと、食堂に向かう。
「帰ったか?」
ブルックたちが戻って来た。
やはり逃げて居た様だ。
と、言うか、全員が、見事に避難とは・・チームワーク良いな。
「と、いう事で、ノアちゃん、同行お願いできるかな」
頷くノアちゃん。
あとは・・・リアちゃんだ。まだ戻ってこない。
たぶん風呂でトラブルだ。
「ガオガオガオ」
「ダイル様は、私が見てきましょう、と申しております」
お風呂場担当はダイル。水回りには強いい男だ。
「後、テレサ。話があるから、いいかな?」
「あ、私もご相談があります」
2人で別室へ行く。
「今度、魔人族の代表者が来る。たぶんだけど、テレサのお父さんが来ると思う」
「!!」
「テレサのお父さんは、魔人族の中でも、相当高位の人なんだ。ヒアリ族の情報の提供者で、こっちからも指名してある」
「お父さんに、会えるんですか?」
私は頷いた。
「会談は極秘。ギルドの中でやるから、みんなは、内外の警備を担当するけど、テレサは私と出迎えだから」
「はい!」
涙で顔がぐしゃぐしゃだが、明るい笑顔でいい返事だった。
「お母さんも、呼んでおくからね」
テレサの母・・死んでないさ。病気で倒れたけど、マックスがちゃんと助けてる。
今はギルドの一般職員として働いてくれてるし、テレサと同じ部屋で、仲良く生活してる。
「でね、これはお願いなんだけど・・・」
「???」
政治的目的で、テレサを使うのには抵抗があった。
でも、この役はテレサにしかできない。
「人類と魔人族は、いずれ一つになる。互いに助け合う世界が来る。
テレサには、その懸け橋となって欲しいの」
「わたしが?」
人類域には、何人かの半魔人が居た。が、大概は子供のころに、自ら命を絶って居る。
成人に成れたのは、テレサだけなのだ。
「うん。テレサは思わぬところで有名人になったし、人気も出た。
そのテレサが、魔人族の悪いイメージを壊してくれれば、双方の関係は、早く良くなる」
「・・・・私が・・懸け橋に」
「無理はしなくていいよ。でも、テレサには、その力がある。と、いう事は覚えて置いて」
「あ、はい。分かりました」
凄く重い話だ。人類と魔人族の関係を取り持つなど、一人の女の子の肩に、置いておくには重すぎる。
でも、今はテレサにしかできない事だ。
「で?テレサの相談って?」
「はい。これを見てください」
これは・・ガッツが置いて行った紙。
「どれなら出来るか?が、書いてあります」
どれどれ?
芸能活動全般?
TV出演 ①歌 ②ドラマ・映画 ③バラエティー ④リポーター
ラジオ出演 ①歌 ②パーソナリティー ③実況
CD発売 写真集 プロモーションビデオ
枕営業 コンサート 握手会 サイン会 声優
なるほど、出来るのを選べ・・と言う訳か。
って、枕営業に丸する奴・・居るのか?
「で、私考えたんですが、CDなら、できるかな?っと」
そうか、歌を録音するだけのCDなら、テレサにも出来そうだ。
「うん!良いよ!テレサ、すごくいい!」
頑張ってる。
学校で講師を務めながら、少しずつ、人との触れ合いに慣れていくテレサ。
そして、自分ができる事を考え、前に出ようとするテレサ。
私は全力でテレサを応援する!
次回はミサキの村にお出かけです。
重要な回となります。




