表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王  作者: 覧都
199/208

第百九十九話 龍の喚声

 魔王軍とバルビロ軍の中央あたりの水面が、丸く盛り上がりザーッと水が流れ落ちるとその中から、キラキラ美しく輝く、青い丘のような物が浮かび上がりました。

 そして、丘の近くに青く美しく輝く巨大なドラゴンの頭が顔を出します。

 ドラゴンと分かった瞬間にバルビロ軍の喚声は、悲鳴に変わった。


「やかましい、全員河に沈めるぞーー!!」


 ドラゴンの一人が叫んだ。

 その大声を聞くとバルビロ軍の兵士達は鎮まりかえった。


「魔王様! ジグリオ配下ブルードラゴン隊二十匹浮上完了致しました」


 最初八人だった青龍は、亡命者を受け入れているうちに、今では二十人を超えてしまった。

 ジグリオさんを含めると二十一人になる。


「二十人ともすごく体が大きくなっていますね」


「うっ」


 僕は、何かいけないことを言ってしまったのだろうか。

 ジグリオさんが目頭を押さえ涙ぐんでいる。


「す、済みません、女性に対して体が大きくなったというのは失礼ですね」


「いいえ、そうではありません。嬉しかったのです。私達ドラゴンを、匹では無く人と呼んで下さったことに感動したのです」


「えっ、それは、僕からすれば当然のことなのですが……」


「いいえ、いいえ」


 ジグリオさんはポロポロ涙を流しています。

 僕はジグリオさんが落ち着くのをまって。


「ジグリオさん、ドラゴンの皆さんにはバルビロ領の救援に向ってもらいたいと思います。お願い出来ますか?」


 バルビロ領へ行く事を聞いた。


「もちろんです。魔王様の為なら何でも致します」


「ありがとうございます。それにしても短期間で、よくこれだけ大きく成長しましたね」


 僕は、青龍の成長の理由が気になって、その理由が知りたくなっていた。


「それは、この河にドラゴンフィッシュが、沢山いたからです。身に濃厚な脂をたっぷり蓄えた、天からの贈り物です。ドラゴン専用の食事です」


「ドラゴン専用ですか?」


「はい、ドラゴン以外ではレベルが高く無ければ消化が出来無い、特殊な魚です。もし食べれば酷い下痢に悩まされると思います」


「へーー」


 僕はドラゴンの成長の理由がわかって、後の事は関心が無くなっていた。


「ロホウさん、オウブさん、ジグリオさんの部隊と共にバルビロ領に救援に向い、存分にあばれて来て下さい」


「はっ」


「僕は、バルビロさんにお目にかかりたいと思います。バルレノさん案内お願い出来ますか」


「はい!」


「そ、それでしたりゃ、わ、私のせにゃかにお乗りくだしゃい」


 ジグリオさんが、言いました。

 でも、何だか様子がおかしいですね。


「じゃあ、僕がジグリオさんの背中に乗り、バルレノさん達は別のドラゴンの背に乗って下さい」


「はい」


「ロホウさん、と言うことなので、途中まで一緒に向います」


「はっ!!」


「フォリスさんはどうしますか」


「はい、私は疫病の治し方が分かった気がしますので、ドラゴンを一人残してください。そのドラゴンとここに残ります」


「あ、はい、わかりました」


 でも、フォリスさんはすごいですね。

 今の会話がヒントになって、兵士が苦しむ疫病を治せるようです。さすがです。


 フォリスさんが来ないのを確認して、僕はジグリオさんの背中にのった。


「うおおおおおおおおおーーーーーーーー!!!!!」


 今度はドラゴン達から喚声があがった。

 いったい何があったのでしょうか。

最後までお読み頂きありがとうございます。


「面白かった!」

「続きが気になる、読みたい!」

「頑張って!」


と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。

面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。

何卒よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ