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魔王  作者: 覧都
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第百六十話 護衛任務

 隊列は少しずつ人数が増えて、十万人を超えていると思います。

 デイラ領は荒れた荒野が続いていますが、バルビロ領は大地が肥沃な為か、草が少しずつ増えて緑一色になりました。

 所々に森や林が見えてきます。


 そういった身を隠すことが出来る場所には、何かが潜んで居る気配がします。

 ですが、この隊列には二万人以上の王国騎士団が含まれています。

 襲ってくる気配は無いようです。


「ライファ様、やっとドルゲンの街が見えてきました」


 バルビロ領、西の城塞都市ドルゲン。

 私の護衛の役目もやっと終りそうです。

 普通なら国境から二日で終る行程ですが、女性や子供が含まれている為、倍の四日もかかりました。


「魔王国で食べさせてもらった料理、美味しかったですね」


 部下が目を細めて言います。

 魔王様は魔王国内にいる間、オウブさんの護衛だけでなく、食事まで支給して下さいました。

 見たことの無い料理は、とても美味しかった。

 国境を越えてから食べる、四日分の携帯食と飲み水もいただきました。

 それだけで、ドルゲンに着くことが出来てとても助かりました。


「とまれーーー!!!」


 街の外に領兵が、出ています。

 先頭の男はかなり身分が高いようです。

 金ぴかな鎧を着けています。

 先頭を進む私を静止して、下品な目つきで私の体を上から下まで、なめ回すように見てきます。


 私は、ここでいつもの癖が出てしまいました。

 太った嫌らしい顔付きの、男の顔を見てしまいました。

 私のこの行動は、普通の人にはにらみ付けたように感じるようです。

 笑顔を忘れてしまいました。


「きさまー、わしは領主バルビロの弟バルゼオ様だぞ!! 女聖騎士ごときが、にらみ付けおってーーー!!!」


 バキッ!!


 激高して、思い切り顔を殴ってきました。

 私は、避けると話しがややこしくなると思い、素直に殴られました。

 全然痛くはありませんが、痛そうに演技して地面に倒れました。

 倒れた私に、追い打ちで何度も殴る蹴るを続けます。

 普通の隊員なら、大けがをする事でしょう。

 私で良かった。


「き、きさまあああーーーー!!」


 隊員が数人切れました。


「やめなさい!!」


 すかさず私は、隊員を止めました。

 隊員を止めた私の素早さを見て、ダメージがまるで無いことがばれてしまいました。

 バルゼオが驚いています。


「あーーっはっはっは、まあバルゼオ様その位で許してやってはどうですか」


 腹を抱えて笑いながら、メガネをかけた美形の線の細い男が近寄ってきます。


「ふん、リョウキか!! 後は任せる。だが、その女は気に行った。手は出すなよ」


 バルゼオは、もう一度私をいやらしい目つきで見つめると歩いて行った。

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