ショウの秘密
ランクマッチの結果、昇格するのかどうかはまた後日連絡されるとのことだった。
ショウはクランメンバーに用事があると言って、先に帰ってもらった。その後、1人で校長室に来ていた。
ドアをノックし、部屋に入る。
「失礼します」
「適当に座ってくれ」
「はい」
「何か飲むか?」
「いえ、お構いなく」
「そうか」
校長室はとても整理されており、無駄なものは置いていなかった。
シオン校長は紅茶を手に、ショウの正面に座った。
「とりあえずランクマッチお疲れ様」
「ありがとうございます」
「なかなか強いようね」
「特訓してきましたから」
「ふーん。ホントにそれだけ?」
「……はい」
シオン校長は1枚の紙を取り出し、ショウに見せた。それはブレスレットが読み取った、ショウの本当のステータスだった。
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名前 :ショウ
種族 :ミックス
生命力:S+
攻撃力:A+
防御力:A+
素早さ:C+
魔力 :赤E+ 青E+ 緑E+ 白E+ 黄S+ 紫SS+
称号 :【魔王子】全ての力に少しだけ+補正
【■■■】??????
技 :【初級黄魔法】ヒール【中級黄魔法】エリアヒール【上級黄魔法】プレイ【初級紫魔法】ポイズン【中級紫魔法】パラライズ【上級紫魔法】カース
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ステータスを見せながら、ショウに尋ねる。
「あなたは魔王の子どもなの?」
ショウは内心とても焦っていた。人族の国に魔王の子供がいるだなんて、争いの種でしかない。
これから自分がどうなるのか不安でしょうがなかった。
「……わかりません」
「わからないというのは?」
「両親に会ったことが無いんです。だから、分かりません」
「そうか…」
「僕はこれからどうなるんでしょうか……」
「このことを知っているのは私だけだ。もちろん誰かに言うこともない」
「なぜですか?人質にでもなると思ったんですが」
「1年前ならばそうなったであろう。しかし、今は違う。最近、新たな魔王がスピーチしたことを知っているか?」
「いえ…。なんと言ったんですか?」
それは驚くべき内容だった。今までの歴史上では考えられないことをやろうとしていたからだ。
「魔族は人族と戦争をせず、平和を目指すと宣言したんだ」
「……!?」
「これは、平和に向けた第一歩だ」
シオン校長は、強い眼差しで話を続ける。
「そして私は、君と言う存在が人族と魔族を結びつけてくれるのでは無いかと考えている」
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只今、前話までの書き方を修正中のため違和感があるかと思いますがご容赦ください。




