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『星火燎原』VS『パステル』2

 まず、ショウがミウに魔法をかける。

「[プレイ]」



ーーーーー


[プレイ]

対象の全ての力+

黄魔力によって+量変化


ーーーーー



 ミウの身体が黄色く光った。

「ショウくん、ありがとう! [レッドボール]!」

「なんだその大きさは!?」

 サチたちが驚くのは無理もなかった。

 先程、使用された[レッドボール]とは違う魔法かと思うくらいの巨大な赤玉が相手に向けて放たれたのだ。

「みんな! かわして!」

 自分たちの魔法では止められないと考えたサチは、回避するように指示をした。


 しかし、ショウ達はそれを狙っていた。


「[ホワイトボール]!」

「[グリーンボール]!」

「[ポイズン]!」



ーーーーー


[ホワイトボール]

球状に魔力を込め、放つ

防御力・白魔力によって威力変化


[グリーンボール]

球状に魔力を込め、放つ

生命力・緑魔力によって威力変化


ーーーーー



 ミウの[レッドボール]を回避することしか考えていなかったため、3人が無防備の状態で攻撃を受けることになってしまった。


「わ!」

「きゃあ!」

「いや!」


 3人は光に包まれ退場した。


 『パステル』のメンバーが一気に減り、サチは焦っていた。


 あまりに強すぎる。特に、ショウって子が一番ね。

 上級黄魔法を使えることもそうだし、[ポイズン]で即死させられてるのもおかしい。



ーーーーー


[ポイズン]

対象の生命力を徐々に減少させる

紫魔力によって減少量変化

[ヒール]で回復できる


ーーーーー



「さっちゃんどうするの?押されてるよ?」

『パステル』の残った3人は、作戦を立て直す。

「あの、ショウって子を倒さないと厳しいと思う。だから少しの間だけ私に時間ちょうだい。」

「わかったわ。」

「私が気を引くから、さっちゃんを守ってあげて!」

 そういって、魔法を放ちながら走り出した。


 それを見たショウは仲間に指示を出す。

「カイト!レナ!あの走っている子を倒してくれ!」

「任せろ!」

「わかったわ!」


 サチは[ホワイトウォール]を使う子がいなくなったことを喜びつつ、魔法の準備をしていた。


 上級の魔法はまだ安定して使えないけど、今はやるしかない!

「上級赤魔法![レッドビーム]!」

「しまった!」



ーーーーー


[レッドビーム]

貯めた魔力を光線のように放つ

赤魔力・攻撃力によって威力変化


ーーーーー



 一直線にショウの元へ放たれた。

 レナがいないため[ホワイトウォール]も使えない。

 絶体絶命。

 ショウは生き残ることを諦め、目を閉じ攻撃がくるのを待っていた。


 しかし、その攻撃が届くことはなかった。


「キャーー!!」


 なんだ?


 目を開けるとそこには、自分を庇うミウの姿があった。

「ミウ!!」

 致死量のダメージを受けたことで、ミウは光に包まれていた。

「……勝ってくださいね」

 そう言葉を残し、退場した。


 ああ、僕は馬鹿だ。みんなを守れるように頑張ってきたのに。自分が守られてどうするんだ。

 気を引き締めよう。

 ミウのためにも、必ず勝つんだ。


 サチはショウを倒せなかったことを悔やんでいた。

「あちゃあ。当たらなかったか」

「でも、1人退場させることはできましたよ」

「まあ、そうね。それで良しとしよう」

「とりあえず、相手がショウって子が1人のうちに倒しましょう」

 そういって『パステル』の2人はショウに魔法を放とうとするが、それよりも先にショウが魔法を使う。


「[パラライズ]!」

 ショウが魔法を放ち、2人を痺れさせた。

「しまった!」

「動けない!」

 その間にショウはサチに向かって攻撃をする。

「[ポイズン]!」

「いやぁー!!」

 サチは光に包まれ退場した。

「おしまいだ。[ポイズン]。」

 残りの人もサチと同様に、光に包まれ退場した。


 ちょうどカイト達のほうも倒したらしく、『パステル』の全員退場させることができた。


「試合終了!勝者、『星火燎原せいかりょうげん!!」


 こうして、初のランクマッチで勝利することが出来たのだった。


読んでいただきありがとうございます!!


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