夏の詩(未完成)
虫がとまる ベンチで見てる
ノスタルジーには短すぎるブランコ 緑の暖かさに触れる
光る羽衣が生まれ 消えてゆく 木漏れ日の静けさに包まれる
何を運び どこへゆくのか 信じていられたあの思い出さえも溶かして
景色が色濃く滲み その姿を見せるとき 沈み 翳り
ぼくは絶え間ない安らぎを知ってゆく
忘れてしまえる 取りもどせる
すべてはここにあった
柔らかい水の音 それだけなのに もう熱が感じられない
ぬるい季節に包まれている
すべては続いていくのに 終わってしまったようで
冷たさしか残らなくて
虫がとまる こっちを見ている
崩れぬように 短くふれる