守ったモノの価値
「銀河亡霊拳!」
「銀河大砲拳!」
お互いの必殺技が炸裂する。
ぐらりと体が揺れるケン。
マイケルが拳を突き出したままケンに向かって倒れる。
「強くなったな、ケン」
「兄さん・・・なぜ、俺にまける訳が無いはずの兄さんが、やはり体が・・・」
「お前が強くなっただけだ」
嘘である。
南米の或る国で日本大使館がゲリラに強襲をうけたとき大使館の中にアメリカ合衆国政府機関の重要人物がいた。
アメリカ合衆国政府から要請を受けた国防総省情報局がマイケルとケンのいる特殊部隊を派遣。
作戦遂行時にゲリラが毒ガスを周囲に散布した。
マイケルは重要人物のアメリカ人と日本大使館員を救うため全員を大使館の外に避難させそのほかの部隊員と共に殿を引き受けゲリラの気を引きつけ、ケンに脱出経路を確保させたのだった。
マイケルは助かったが殿をともに戦った仲間は全て死んだ。マイケルも無傷ではなくガスに体を蝕まれていた。
一時的に視神経に支障をきたし、ハッキリとものが見えなくなったマイケル。
マイケルは必死に銃でゲリラに応戦した。
戦闘に勝利し倒れているゲリラメンバーを一人一人確認する、マイケルはほぼ全ての兵士が少年兵であることに驚く。
アメリカ合衆国と同盟を結ぶ軍事独裁国家の貧しい国。
それに反抗するゲリラ。
その中に国に親を殺された子供がいても当たり前に思えたマイケル。
後に助けたアメリカ人の重要人物は、その国の独裁者と深く結びつき私腹を肥やしていた人物と分かった。
「俺は!俺は!」
マイケルはガスの影響でまだ痺れる腕で、地面に拳を叩きつけた。
この時救った大使館員の中に、ケンに抱き抱えられながら大使館を脱出した沙友理がいた。
マイケルの身体はガスの影響で徐々に弱り、死に向かっている。




