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犠牲者

魔王国で開発された新型の鎧が盗まれた。


魔力を通すと装着者の筋力を補うばかりか数倍の力を発生させる史上最強の鎧。


パワードスーツの威力を魔法で再現したものだ


可動部品に魔法陣が組み込まれている。


魔法陣に魔力を通すと鎧全体に魔法が掛かり強度は鉄の約10倍、力は装着者に合わせてそれの10倍になる。


そして走る速度や剣を振る速度も10倍である。


蟻さんの10倍も象さんの10倍も同じ10倍である。


だがその鎧に適合しない者は装着したそばから鎧が拒否するように外れてしまうのだ。


適合した人間の反応が追いく限り鎧も反応するが人間というものは限界を時折越える。


火事場の馬鹿力と言うものである。


無論その反動は振るった力について合わせてやってくる。



そして鎧に適合したものの体がボロボロになったものも多くいた。



鎧を開発した会社の名前はスマッシュブレード社。


コーデル社セントリーブス王国支社の関連会社。


魔法の可能性を遥が追求するためだけの会社だ。


「ミック早くコレ着て、だらだらしてんじゃないわよ!」


「ったく、フルプレートの鎧がそうそう簡単に着れるかってーの」


眼下に広がる村に山賊が襲いかかろうとしている。


「ミック君ここはこれでっと」


全ての部品がミックの体に着せられる。


「どう、行けるかしら」


ミックはクルリと肩を回し右腕をブルッと振るわせる。


「いいんじゃねーの、じゃあちょっくらいってくらあ」


ミックは巨大な剣を片手で持ち走り始める。


人間の反応速度の限界を超えた速度で丘を下っていく。


ミックは冒険者。


農家に生まれたが次男であり農業にも興味が湧かなかった。


仕事が選べる自由があるセントリーブス王国ではあったがミックは特にやりたいものも見つからず何となく誘われて冒険者になった。


そして受けた仕事がスマッシュブレード社の2人の護衛。冒険者6人で受けた仕事。


護衛途中に襲われ仲間の冒険者5人が死んだ。


その時たまたまこの鎧を着ていた。鎧の力であっという間に襲ってきた連中を返り討ちにしてしまった。


「よう」


ミックが山賊に声をかける。


「な、な、何だ騎士様が何の用だってんだい」


「見逃してやるからとっとと失せなよ」


30人は越える山賊の数。


親玉がニヤリと嗤うとミックに切りかかる。


ミックは右手の巨大な剣で軽く相手の剣を叩き折った。


ちくしょう!と言いながら一斉に飛びかかる山賊。


かわす事もせず鎧が剣を受ける。


傷一つつかない。


ミックは持っていた剣を地面に突き刺すと声を上げる。


「ブースト開始!」


鎧の色が赤く染まる。


山賊たちの視界からミックが消える。


あまりの反応速度に目が追いつかないのだ。


一人一人倒される。


気がつけば山賊は全て倒れていた。


ミックが立ちすくんでいるところをスマッシュ社の2人が駆けつける。


大急ぎで鎧を外していく。


全て鎧が外されるとミックはその場で倒れた。


『やりたいことがない俺が唯一出来ることがコレカヨ』


ミックの意識が消えた。











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