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その日から

震える指先でスカートの裾を強く握り締め、強固な意志で必死にその場に立ちすくむ見た目は超絶美少女、中身はすでに何も怖いものがない貴腐人と呼ばれる迄に成り上がった強い女がいる。


「レナ、そちも挨拶せよ」


マクシミリアンに促され遥の前に歩みでる。


鼻血が出ていないだろうかと気になるが今更鏡をみることもできない。

意を決して笑顔で日本語で自己紹介をする。


遥が少し驚く。


カワイイ・・・倒れそう。


「このメイドがゲームの時通訳を担当してくれてな、レナが居なければ君とこうして会うことも無かったであろう。レナよ、ご苦労であったな」


ミランダがレナを見ながら少し首を傾けマクシミリアンの通訳をする。


「も、もったいないおと、とこば・・・お言葉で御座いまする伯爵様」


「マクシミリアン・コーデル様、狭い家でございますがお上がりになって下さい」


「母上殿のお招き嬉しく思いますぞ」


8畳部屋の応接間に案内されると姉の由美子がいそいそとお茶の用意をしていた。


『この女が遥君を良いように使ってたのね、遥君は今後私が育てるから!』


遂に正体を現すかと思えば流石長年同人仲間と鍛えあった女である。

なにをしてはいけないか、仕草を制御し普通の女子を演じるにはどうすべきか徹底的にディベートしてきている女である。


メイドのレナに隙はなかった。


実はこここそが大きな思い違いだった。

携帯電話が普及しており本来であれば擦れ違う事もない二人が片一方の強い想いがすぎたが故にすれ違う。

レナにとっては一瞬の恋物語であった。


実のところ遥はレナをひと目見て将来のお嫁さんと決めていたのだ。

少年によくある年上の女性に対する憧れに過ぎないはずだったのだけれど。



















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