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交渉

「お父様!お父様!」


マクシミリアンの映像が国王とマクシミリアンの家族、特別に許され銀翼の鷹パーティーメンバーの親族の前で流される。


伯爵の娘アリアの泣き声が部屋中に響く。次女三女が母のマリアンヌに抱きついて涙を流す。

誰も止めない。


銀翼の鷹パーティーメンバーの親族も声を殺して泣いていた。


国王はマクシミリアンからの願いに理解が追い付かず固まったままだった。


20万人・・・いくら何でもと思った矢先に遥の顔が割り込む。


「エット、驚きますよね。普通は驚きますよね。

でもご安心ください。我々はこの砂漠に住む事がマクシミリアン伯爵様より命令されておりますので。

セントリーブス王国の皆さんにご迷惑を掛けることはないと支社長の地位を持って断言します。


ここを拠点にセントリーブス王国の発展に尽くさせて頂きます。

もちろん国防はセントリーブス王国軍に従って行動致します。若干の情報提供やら戦略戦術提案もさせていただきますが不利益を与えることは考えていません。


是非とも国王陛下、公職に就かれている皆様のご理解の上ご加護を与えて頂けますようお願いいたします」


じつは遥もマクシミリアン・コーデルもパニックになる可能性を考慮していた。


もし20万人の移民が認められない場合は未開発の土地に移る予定だった。

事態が切迫していたための窮余の一策だった。


この話は議会に掛けることで一旦終わらせることになった。


「でじゃ、ここに居る捕虜をどうするかのー」


悩む宰相と貴族の面々。


「提案なんですが良いでしょうか」


「申してみよ」


「調べた限り徴用された平民兵士が3万人、準職業軍人の魔法使いが3千人、職業軍人の魔法使いが1千人、軍属が2千人、魔力なしの軍人が1万人、

将校クラスが4千人うち貴族が1千人という事でした。


一気にセントリーブス王国を奪う為に最大軍事力を充てたと思われます。


そこで捕虜の皆さんに我々の軍事力を誇示しようと思っています。


多分二度とセントリーブス王国に手を出せなくなると考えます。

まあ、戦争になったら今度は容赦しません。仏の顔は3度までという諺がありますがあんまり気にしてませんしマクシミリアン伯爵様からも同意を頂いておりますので。


その上で平民兵士はお帰り願います。残りはセントリーブス国王様のご判断にお任せします。

何分5万人の衣食住の面倒もいつまでもみていられませんので」


「殺してしまわないのか遥支社長、平民兵士であろうと敵に変わらんではないか」


カーク将軍低い声が遥に問う。


「さすがに5万人を虐殺しようとは将軍も思っておらんであろう」


宰相がカーク将軍の本心を問いただす。


「もちろんだ、戦場での事ならいざ知らず捕虜を斬っては軍人の名折れだ。だが奴らは敵だ。今までも随分と我が国民の命を奪ってきた。そう易々と返す方がどうかしている」


「ですから先ほどいったようにコーデル社の軍事力を見てもらいそこくに帰った時に恐怖を伝えて貰おうかと思っています。十分なお土産だと思いますよ。


そうですね残りの2万人は身の代金と交換出来るってマクシミリアン伯爵様が言ってましたね、そのあたりはそちらでお願いいたします」


2万人の身の代金交渉・・・手間暇を考えると疲れが一気に押し寄せるセントリーブス一行だった。




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