始まりと魔力
そして俺の名前が決まった次の日。俺はお母さんに魔法について教えてもらうことになっている。
「レイこっちにいらっしゃい」
レイとは僕を皆が呼ぶ呼び方だレイアスは長いので皆こうやって呼んでいる。
そして、お母さんの所に行くと、そこにはメイドさんがいた。
「これから魔法のことをよく知っているこちらのカールさんに教えてもらってね、私使うのは上手でも教えるのは下手なのよね」
なるほど、メイドの人なら教育ぐらいなら出来るということか。
「ちなみにもう少し歳をとると剣も教えてくれるそうよ」
カールさん、なんでも出来るなんて素晴らしい人だ。
「よろしく。カールさん」
「よろしくお願いします。お坊ちゃま」
相変わらずお坊ちゃまというび方は変わらないようだ。
「じゃあカールさん後はよろしくね」
「かしこまりました奥様」
お母さんはそう言って部屋から出ていってしまった。
「お坊ちゃま、ではまず魔力について教えます」
「はいカールさん」
魔力というのがあるとは知っていたがそれ以外のことは何も知らなかった。
「魔力とは魔法を使うのに必要なエネルギーという考えでいてください」
この話は昔お母さんに聞いたことあるぞ。
「そしてこの魔力は体中をまとっているようになります、訓練すれば魔力は見ることが出来てその大きさでその人の魔力の量が分かります。魔力を魔法を使うのに必要な分だけ使い凄い魔法を使用しようとするとたくさんの魔力が必要になります」
なるほど、魔力の量で使える魔法の凄さが変わり大体その人の実力がわかるということか実にシンプルな説明だ。
「そしてここからは魔法について説明致します。魔法には属性があり修行すれば得意不得意はありますがほとんどの属性の魔法が使えるようになります。ここまででなにか質問はございますか?」
魔法は属性で分かれていて努力次第で使える魔法の量が変わるということか。
「いえ、今のところはありません」
「分かりました。では続きをお話致します魔法にはその人の魔法には適性がございます、適性がある魔法の方が多くの場合得意とする魔法になりますそれ以外の魔法も使えないわけではございませんが努力が必要になります」
どうやら、この世界では適性魔法を最初に覚えるということになる。
「質問です。適正魔法とはどうしたら分かりますか?」
「それは、6歳から自分の能力値が見えるようになります。その時から剣術の修行も同時に始めていくことになります」
なるほど、要するに6歳から自分のステータスが見えるということになるのか。
「能力値はどのように見えるようになるの?」
「こちらのものが能力値が書かれている物が見えるようになります」
とカールさんは言いながら空中に水色のプレートみたいなものを出現させた。
「わぁ、カールさんそれは一体何なの?」
「こちらは神のお告げという神様が私たちに与えた物のうちの一つです」
「なるほど、けどこれ僕には名前しか見えないよ?」
「それは個人情報流出を防ぐために名前以外は見せたいと思わなければ見せられないようになっています」
確かに個人情報流出は大変なことだ。何でもかんでも見えれば魔力量とか大切なことがバレてしまう。
「そしてこちらの神のお告げは犯罪者が使用すると青いのが赤くなります。今回は私の情報としてレベルと名前のみお見せ致します」
そう言って見せられた神のお告げは名前とレベルのみ浮き上がってきた。
名前:カール Lv21
なるほどこのように表せるわけか、Lv21は強いのかよくわからないな。
「分かりましたありがとうございます」
「それは何よりです。それでは今日の授業は魔力を上げる方法のみお教え致します。
一般的にはレベルが上がるか鍛錬してあげるの二種類に別れます。レベルは魔物を倒せば上がります、鍛錬の方はこちらのものを使っていただきます」
そう言って取り出してきたのは青く輝いた石だった。
「こちらの石は魔石と言われてこちらの魔石に魔力を注ぎ変形させます。そうすることにより魔力を操作することが可能になり加減が上手になり魔力量が上がります」
魔力も筋肉と一緒で使えば発達するという事みたいだ。
「なるほどありがとうこれからやってみるよ」
「ではこちらの魔石10個を使いくださいませ、それでは今日の講習はここまでに致します」
そう言ってカールさんは部屋から出ていった。
僕も自分の部屋に戻ることにした。それにしてもあれだけ長い話2歳になったばかりの子供に話す内容か?
その後、僕は部屋で魔石に魔力を入れて形を変える特訓をした。
これが意外と難しくこの日は変形させられても少し歪む程度でその後、恐ろしいほどの疲れが襲ってきて寝てしまったのだ。まぁこの後ご飯の時間になっても来ないのでお母さんに怒られることになったのだがその話は省略しよう。
それからは毎日部屋で魔石に魔力を込めて変形させようとした。日に日に上達しているのが実感出来た、疲れて眠るということは治らなかったが。
それと並行して、カールさんの授業を受けた。
カールさんの説明は分かりやすかったので直ぐに理解することが出来た。
魔力の修行を初めて1年がたち3歳になった。
この頃には、魔石の変形も上手になって丸だったり立方体、三角錐ぐらいには変えられるようになっていた。
「今日はこの辺にしておこうか」
カールさんの授業まで時間が余ったので何をしようと考えていると双子のファナとカナが剣術の修行をしている時間だと言うことを思い出した。
僕が3歳になったので付きっきりになる事が無くなり他のこともカールさんが出来るようになったので双子はこちらに帰ってきているのだ。
庭に出てみると丁度2人が剣を構えて始めるとこだった。
ちなみに2人は女の子でどちらも似ているが違うところとしてファナは右側で髪を結んでいるがカナは左側で髪を結んでいる。二人とも茶髪だ。
「行くわよカナ」
「いつでもファナ」
「「ハッ」」
二人とも短い掛け声とともに走り出し丁度真ん中あたりで剣が交わる。剣は木製だかそんな速度でうちに行って怪我しないのかと思うことはある。
その後、ファナが弾いたがカナは直ぐに後ろに下がり体制を立て直す。
かなが立て直す前にファナは距離を詰めようとするがまだ子供なので剣を振る体制が良い体制でないからカナとファナがぶつかり倒れてその日の稽古は終わった。
それを見た僕はあんなドジをしたくないのでせめて剣術を教えてもらうのは無理でも筋トレを始めようと決めた。
そんなことを考えていると知らない人が訪れてきた。
「やぁガイアス元気にしていたか?」
「俺はいつでも元気だぜハーム」
どうやらお父さんの知り合いらしい。一体誰なんだろう?
「あれはお父さんの弟さん、お兄ちゃんの家庭教師もしている人」
いつの間にか後ろに回り込んでいたファナが言った。
「お兄ちゃん来年から第七学校に入学するからそのため、お勉強を教えている」
これまたいつの間にか後ろに回り込んでいたカナ言った。
「へぇーじゃあ、あの人結構強いんだ」
「えぇ、確かこの前聞いた時のレベルが33だった気がするわ」
それはすごい確かカールさんがLv22なので カールさんよりは強いことになる。
「一体何を話しているんだい?」
話をしているとハームさんがいつの間にか近づいてきていた。
「初めましてハームさん。僕はレイアスと申します。いつも家族がお世話になっています」
「なるほど君がレイアスくんか確かにガイアスに似ているな」
どうやらカリューかお父さんあたりが自慢したのだろう。
「ありがとうございます」
「礼儀がとても良いじゃないか」
「ハームそろそろ中で本題に入らないか?」
そう言ってお父さんとハームさんは家の中に入っていった。
気になったのでついて行ってみた。
「ガイアス今日来たのはカリューくんの事なんだがレベルを上げるために魔物と戦う訓練をしたいと思うのだが」
「学校ではLv3ぐらいにはなっていないと授業についていけないしハームが一緒なら構わんぞ」
魔物!!1度会ってみたいな。この世界では魔物を倒すとレベルが上がるみたいだ。
「もちろんダンジョンには連れていかない」
「何を当たり前のことを今さらダンジョンの魔物は普通の魔物に比べて強いんだそれにトラップなど他にもダンジョンの危険はあるんだお前がいても守れる保証がないからな」
ダンジョン!!これまたいい響きのものが出てきた。
「分かってるって今日の本題は終わったが今からどうしようか」
「そうだな」
そう言っていると僕がいるのに気づいたようだ。
「そうだ、レイアスに少し剣術を教えてやろう」
「それは構わないがケガだけはさせるなよ」
俺は庭に連れ出された。本人の意見は何も聞かないのね。
「じゃあ始めるかレイアス。とりあえず攻撃してこい1発でも当てたら食べ物でも買ってやるぞ」
「わーい」
剣術を教えると言っても遊び感覚での物のようだ。
「行きます」
「おいでレイアスくん」
返事を聞くと同時に走り出し木製の剣を振り下ろすがそれを軽く弾かれる。
「わぁ」
「どうしたそんなんじゃ当たらないぞ」
挑発してくるので一度縦に振り下ろす。そのスピードは先ほどよりも遅い。
がそれはわざとである。予定通りハームさんは受け止めようとする。
それを見て俺は剣を一回転させて払いあげるそのまま懐に飛び込み横に振る。
当たりはしたが本当に当たっただけであった。
「なに!?まさかレイアスに剣を当てられるとは」
「ま、まぐれだよ子供だからって手加減してくれてる所を狙ったらたまたま上手くいっただけだよ」
俺は今前世の記憶のの技を使ってみたのだがそれが上手くいっただけである。
「まぁ当たったのだ何か食べ物を買ってやろう」
「わーいやった!!」
とりあえず子供らしく喜んでおいた。ちなみに食べ物はお肉を串に刺した焼き鳥みたいな料理を買ってもらった。
その日から毎日魔法の練習と筋トレも始めた。最初の方は疲れ果てて寝てしまったが2ヶ月ぐらいでそれも無くなった。
ある日の授業のことだ。その日の授業はこの世界のことについてさらに詳しく学ぶということだった。
「この世界には数多くの種族が存在します。例えば私たち人族です、この人族を基準にして魔力量が人族より多い妖精族、運動神経が人族よりも遥かに高い獣人族など他にもいますがキリがないのでここまでにしておきます」
妖精族や獣人族かファンタジー感溢れるなー。
「そしてここからもさらに別れます。例えば妖精族でしたらエルフやシルフ、サラマンダーなどに別れます。獣人族でしたら空を飛ぶ鳥人、海に住み着く海人などに別れます。獣人族はその体が動物のように毛で覆われた者もいれば動物のような耳や尻尾が生えただけという者もいます」
猫耳とかいるかな?エルフかなんかエロいイメージがあるなとか考えながら聞いていた。
「なにか質問はございますか?」
「魔物は種族に入らないのですか?」
「魔物は入りませんが悪魔族というものがいます」
「悪魔族なんか普通に強そう」
「はい、悪魔族は魔力や身体能力どちらをとっても人族よりも上ですが今はほとんどいません」
あら、ほとんどいないのね。
「それはどうしてなの?」
「悪魔族は何年も前に天使族との闘争でお互いにその過半数が戦死しております。それ以降余り目立った行動もしておらず生き残ったほとんどが平和な暮らしをしているところです」
なるほど、昔の戦争で今はほとんどいないという事ね。
「本日の授業はここまでです」
「ありがとうございますカールさん」
「いえ私はこれで失礼します」
カールさん僕の部屋をあとにした。




