妹にデート誘われる展開
松風昌太:明日暇?
早速遊びのお誘いか。
いうて明日は部活無いし暇ではあるが、家の外に出てしまうとどうも危険な感じがするというか。
まだ1学期しか経ってない高校生活にも関わらず、偶然女の子と会ってしまう確率が高すぎる。
しかも大体の女の子は僕に好意を持っている。
まあ、僕がイケメンだから仕方がないのだけれど。
三上冷:暇じゃない。
松風昌太:なんだよ〜じゃあいつ暇?
三上冷:わかんない。
松風昌太:おいおいおい笑、それぐらい分かっとけよ笑
三上冷:わら。
松風昌太:せっかくの夏休みだし、どっか行こうぜ〜
三上冷:行くってどこに?
松風昌太:それはまだわかんないけど笑、宮本ちゃんとかハル誘ってどっか行こうぜ!
三上冷:遠慮しとく。
松風昌太:なんでだよ〜良いじゃ〜ん
あぁ、もう面倒くさい。
既読無視既読無視。
ショウタには悪いが、部活以外の時は極力家の外には出ない。
もちろん、これは女の子と関係を持たないための対策でもあるし、それに夏は暑い。
外に出たくない。
クーラーが効いてる家の中で自由にしていたい。
部活の練習は週2というやる気の無さ。
さすが弱小サッカー部とあの先生だ。
まあ僕にはこれぐらいがちょうど良い。
毎日炎天下の中練習とか絶対に嫌だ。
サッカーはただただ楽しくやりたい。
リナ「あ、お兄ちゃん!帰ってたの?ってかなんで家に入らないの?」
あ、ショウタとのLINEに夢中でまだ家に入ってなかった。
冷「あ、ちょっと友達とLINEしてた。今入るよ。」
リナ「お兄ちゃんお帰り!♡」
冷「ただいまリナ。」
リナ「1学期終わったね!」
冷「そうだね。リナも終わったの?」
リナ「うん!」
冷「そか。」
リナ「お兄ちゃん、明日に何するの?」
冷「特に何も。」
リナ「じゃあ、リナとお出かけしよ!」
冷「えっ…」
リナ「良いじゃん!お兄ちゃん!何も予定ないんでしょ!?」
しまった…
つい適当に返してたら…
冷「確かに予定はないけど…」
リナ「じゃあ良いじゃん!」
冷「でも…」
リナ「え、何。何も予定ないなら良いじゃん。それとも何。ほんとは予定あるの?女とか?あの宮本とかいう邪魔な女とか?」
怖い怖い怖い怖い…
やばい、妹のヤンデレモードが発動しかけてる…
リナ「ねえ答えたよお兄ちゃん。ねえ。女なんでしょ?ねえ誰?早く言ってよ。」
やばいやばいやばいやばい…
リナ「お兄ちゃん。ねえ早く。」
冷「分かった分かった。明日二人で出かけよう。」
リナ「ほんと!?やったー!!お兄ちゃんとデートだ〜!」
あぁ怖かった。
妹のこの機嫌の変わり様。
ってかこれは機嫌というかもはや二重人格ではないのかと疑っちゃいそうだ。
まさか夏休み初日から妹とデートするハメになるとは。
どこ行くかは知らないけど、こりゃまた警戒しないと。
絶対誰かと会うパターンじゃん…
ーーーーー
次の日。
妹に聞くと、大体のデートプランは決まっているらしい。
僕には「行ってからのお楽しみ♡」と言って何も教えてくれない。
僕としては何か対策とかも考えたいからどこ行くかぐらいは知っておきたいのだが、、、
妹に問いただせばまた変なスイッチが入りそうで怖い。
昼過ぎに家を出た僕たちは電車で市平駅に向かった。
市平駅はこの街の中心で、かなり栄えている。
この街のデートスポットといえばここになる。
つまり一番人に会いやすい場所っていう…
うわぁぁぁ最悪だぁぁぁ…
リナ「お兄ちゃん!お昼食べよ!」
冷「うん、良いよ。」
リナ「リナね、マックが食べたい!」
冷「うん、分かった。」
マックか。無難だな。
市平駅前のマック。
土曜日の昼、しかも夏休み初日であって激混み。
っていうかマックが食べたいなら、久木駅でも食べれたじゃん。
何でこんな寄りによって激混みの市平駅前マックなんだよ。
冷「リナ、席空いてなさそうじゃない?」
リナ「う〜ん、でも二人ならなんとかなるしょ!」
冷「そう。」
何その自信。
店員「次のお客様どうぞ〜」
呼ばれた。
店員「ご注文何になさいま…」
冷「あ…」
リナ「ん?どうしたのお兄ちゃん?」