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あえて僕はモテないようにする  作者: 色落りん
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一人で登校させてくれ

冷「ちょっともう一度言ってもらってもいいですか?」


鳴「いや、だから、私の肩に寄りかかって寝てた感想よ。」


ダメだ。もう一回聞いても意味がわからない。

僕がこの子の肩に寄りかかった?

何を言ってるんだこの子は。


冷「そもそも、何で僕の隣にいたんですか?」


鳴「待って。まず感想を先に言いなさい。」


は?

感想?

そんなもん無いだろ。

ってかこの子見た目天使なのに口調がちょっとキツい。

とりあえず先に進むために適当に答えておこう。


冷「おかげさまでよく眠れました。」


鳴「そう。なら良かった。」


何が良いのかさっぱり分からないが、まあいいや。

冷「それで何で僕の隣にいたんですか?」


鳴「それはあなたの隣が空いていたからよ。」


え?は?

ま…まさかもう惚れさせてしまったか?

入学式の次の日だぞおい。


冷「そうですか。本当に僕が宮本さんの肩に寄りかかってたんですか?」


鳴「そうよ。私が乗って5分ぐらいで寄りかかってきたわ。」


なら起こせよ!

何降りるまで放ったらかしにしてんだよ!

普通嫌だろうが。

あ、でも僕イケメンだから嫌がらないか。

冷「何ですぐに起こしてくれなかったんですか?」


鳴「あれ、起こした方が良かった?あなたあまりにも気持ち良さそうだったから。」


何やってるんだ僕。

女の子と話さずに済むと思って寝たのにまさかこんな展開になるとは…

しかも同じクラスの可愛い女の子。


冷「次、こういう事があれば是非起こしてもらって構いません。」

まあもう二度と無いけどな。


鳴「そう。分かったわ。」


冷「では、お先に。」


鳴「ちょっと!あなた。どこ行くのよ。」


いや学校に決まってるだろ。

冷「学校ですが…」


鳴「だよね?何で先に一人で行くの?私も行き先一緒なのだから一緒に歩くわよ。」


は?

いやいやいやいや、ちょと待て。

何で僕が宮本さんと一緒に登校しないといけないんだよ。

クラスの人に見られたら、絶対付き合ってるって疑われるだろ。

大体この子は僕に惚れてる可能性が高い。

仲良くなったら危険だろうが。

冷「いや、僕一人で歩きたいんですけど…」


鳴「は?、そんなに私と歩くのが嫌なの?」


冷「いや別に嫌では…」

ここではっきりと嫌と言えないのが今の僕。

いくら女子と関わりたくないとは言え、可愛い子にそんな酷いことは言えない。

これがブス相手だったら迷わず「嫌」と即答してる。


鳴「じゃあいいじゃない。お互いこれから一緒のクラスで1年間過ごすんだし。お互いのこと今からよく知って起きたいしょ?」


いや別に。

僕は可愛い子を眺めてるだけでいい。

変に関わりを持ってしまうとどうなるか分からない。最悪の場合、僕は死んでしまう。

冷「別に僕はそこまで…」


鳴「いいや、お互い色々と知っとくべきよ。」


冷「そうですか。」


鳴「じゃあ今からお互いに何か一つずつ聞いていきましょうか。」


は?何勝手に話進めてるんだよ。

宮本さんに聞きたいことなんてねーよ。

どうしても聞いて欲しいなら最近いつオナ○ーしたか聞いてやろうかおい。

そんな質問僕から出たらドン引きされるだろうけど。(まあ、それはそれでいいのか…?)

でも、まあ仕方ない、質問には答えてやるか。

冷「はい。」


鳴「じゃあ私からあなたに質問。新しいクラスで一番可愛い子と思うのは誰?」


冷「はい?」

いきなり何の質問だよ。

お互いのこと色々と知っておくべきとか言ってたから、前の学校や好きな食べ物とかの質問かと思ってたんだけど…


鳴「ほら、男の子って必ず女子の見た目チェックするしょ?」


冷「まあ、はい。」


鳴「じゃああなたは誰が可愛いと思ったの?」


ここで「君だよ。」とか「宮本さん」って言うと完全に相手を惚れさせてしまうからここは…

冷「先生です。」


鳴「先生ね。確かに美人だけど、あの先生なんか裏がありそうな気がするわ。」


確かにそれは僕も思う。表向きは良い先生だが裏では男を何人も作って毎晩ヤッてそうな気がする。

冷「まあ、分からなくもないです。」


鳴「私そういうタイプの女嫌い。」


だろうな。一般的に表裏ある人はよく思われない。

でも僕は表裏あっても良いと思うし、逆にないと生きていけないだろうと思う。

みんなそれぞれ自分の理想と本性があり、本性を他人に見せると嫌われてしまう人もいる。だから理想の自分いわゆる表を作って嫌われないようにする。だがずっと表でいるのは辛い。

昨日話した星乃さんも頑張って理想の自分を演じている。

なんかそう考えているとこの世の人間全てが表裏あるんじゃないかと思う。

あのバカで元気な僕の前の席のあいつでも裏があるかもしれない。

いや、あいつはないな。


そう頭で色々考えながら、宮本さんとも適当に話をして教室に着いた。


ショウタ「お!冷おはよーーー!」


ハル「冷君おっはーーーー!」


今日も元気なお二人さん。


ショウタ「お!?冷!早速彼女出来たのか!?」


やっぱりこいつはこういうと思っていた。

冷「違うよ。」


ハル「鳴おっはーーー!」


鳴「ハルおはよう。」


この二人はもう友達なのか。


ショウタ「初めまして!松風昌太です!気軽にショウタって呼んでください!よろしくお願いします!」


女子に対しての自己紹介は敬語かよ。しかも背筋伸ばしてハキハキと。


鳴「宮本鳴です。よろしく。」


あ、宮本さん冷たい。

こういうバカみたいなタイプは嫌いなのか?


ハル「ところで冷君。何で鳴と一緒に学校来たの?」


ショウタ「そうだぞ!冷!彼女なんていらないとか言ってたじゃねえか!」


こいつら朝からうるさいしウザい。

「冷たまたま電車で会っただけだ。」


ショウタ「本当か〜?」


ハル「鳴そうなの?」


鳴「そうよ。でも実際は…私の肩に…」


おい!言うなバカ!

僕が宮本さんの肩に寄りかかって寝てたとかこいつら聞いたらめっちゃ騒がしくなるだろ!

頼む!言わないでくれ!


鳴「実際は… いや、やっぱり何でもない。」


ナイスだ!宮本さん!

あ、宮本さんなんかこっち見てニヤついてるんですけど…

なんか弱み握られた気分。



岬「みなさんおはようございまーす!」


裏で毎晩男とヤってそうな可愛い担任がやってきた。

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