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あえて僕はモテないようにする  作者: 色落りん
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ハイスピードツッコミ

「それだったら女子のお客さんとか増えるんじゃね?」


「だよな!俺が女子だったら絶対スタンプ集めるよ!」


「三上君が良いって言うなら良いんじゃない?」


「絶対女子に人気出そう!」


「いや〜幸助流石だわ〜」


「だろ!?やっぱ俺って天才?」


「調子乗ってんじゃねーよ〜」


「そうだぞ幸助〜」


「でも私も良い案だと思うよ。」


「それって自分も三上君とツーショット撮りたいってこと?」


「いや、別にそういうわけじゃないけど…」


「お?こいつ照れてるぞ!」


「照れてないって!」


「ってか三上君って彼女いるんじゃないの?」


「あ、確かに。いそうだね。」


「いや、前聞いた時はいないって言ってたよ。」


「そうなの?」


「ね!三上君って彼女出来た!?」


いやいやいやいや

まじかこいつら。

ツッコミどころ多すぎてどれから手をつければ良いんだよ。

まず、僕が景品?ツーショット?

は?何言ってんの?

僕はイケメンだけどアイドルじゃないんだわ。

確かに僕とのツーショットが景品の一つなら女子のお客さんは増える。

それは間違いない。

しかし、そんなことすれば全学年いや全校生徒に僕の存在が知られ、文化祭が終わってからは僕のファンやファンクラブとか出来るはず。

さらにこの3ヶ月頑張って告白されないようにしてきた僕に告白ラッシュが訪れる。

そんなのやってられるか!

うっかり我慢出来ずに誰か可愛い子を家に呼んでしまいそうだ。

とにかく僕は景品なんかにならない!

次に高校デビュー高松とその周りのお友達さん達よ。

何勝手に自分達で盛り上がってるんだよ。

周りの人の気持ち考えてるのか?

ショウタと上野さんすごい困ってるの見えてないのか?

教室は君達みたいな薄っぺらいノリで楽しむことしか考えてない連中が騒ぐ場所じゃないんだよカス。

俺って天才?

は?

何言ってんの高校デビュー高松?

多分みんな思ったよ。「は?」って。

ほんとそういうノリは学校外でやってくれ。

それと最後の話は何だ?

「三上君って彼女いるんじゃない?」からの「三上君って彼女出来た!?」。

はああああああああああああああ!?!?!?

文化祭の話はどこに行ったんだよ!

しかも何堂々と皆の前で僕に聞いて来てるんだよ!

一気に皆の視線がこっちに向いたし、そもそも仮にいたとしても「いる」なんて言えるわけないだろ。

もちろん僕はいないから堂々と「いない」って言えるけど。

それと岬先生。

何であんたはさっきからニヤニヤしてるだけなんだよ!

文化祭実行委員に全部任せすぎだろ。

ちょっとは仕事しろ公務員!


上野「えーっと…三上君大丈夫〜?」


あ、しまった…

頭の中でハイスピードツッコミをしてしまった。

まだみんな僕の方を見ている。

冷「大丈夫。それと彼女いないよ。」


「え!?まだいないの?」


「えー!絶対いると思ってた〜」


「私も!」


「お前狙えば?」


「はあ?何言ってんの?」


「おいおい、顔が赤いぞ〜」


「赤くないし!」


「じゃあ三上君とのツーショットはありでしょ!」


「そうだね〜」


いやいやいやいや、だから。

やらないよ?

そもそもまだスタンプラリーに決まってないだろ。

でもこの感じだとスタンプラリーに決まりそう。

高校デビュー高松が余計なこと言ったせいでスタンプラリーやりたいのかやりたくないのか分からなくなって来た。

どうしよう。

とりあえずスタンプラリーにして景品の件は全力で断ればいっか。


ショウタ「では多数決取ります!まず、カフェやりたい人は挙手してください。」


12人。


ショウタ「次にお化け屋敷の人!」


5人。


ショウタ「脱出ゲームの人!」


0人。


ショウタ「最後にスタンプラリーやりたい人!」


17人。


ショウタ「ということで、第一希望はスタンプラリー、第二希望はカフェ、そして第三希望はお化け屋敷に決まりました!」


まさかのスタンプラリーが第一希望。

こりゃあほぼスタンプラリーで決まりだな。

他のクラスと被らなさそうだし。

でも素直に喜べないのは目の前にいるこいつのせい。

ちょっと一回こいつをしばきたい。

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