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あえて僕はモテないようにする  作者: 色落りん
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出し物決め

球技大会翌日、金曜日、1時間目、ホームルーム。


岬「今日の1時間目は通常授業に代わり、クラスホームルームとなりまーす。来週から文化祭準備に入るので、今日はクラスの出し物のとクラスステージについて決めたいと思いまーす。それでは文化祭実行委員の松風君と上野さんお願いしまーす!」


クラスの出し物というのはおそらく模擬店とかのことだろう。

一般的な文化祭だ。

でもクラスステージって何だ?

ステージって言ってるから演劇とかか?

出来れば演劇はやりたくない。

仮にやることになったとしても僕は裏方希望だ。


ショウタ「えーっと、まずクラスの出し物について決めたいと思います。各クラス第3希望まで取り、今日の昼休みの文化祭実行委員会議で正式に決まる形です。」


ショウタって意外にこういうのしっかりしてるんだな。

しかもなんか慣れてるように感じる。

中学の頃に委員会とかやってたのか?

それともただのコミュニケーション能力の高さか。


ショウタ「何か出し物でやりたいものはありませんか〜?」


出し物ねぇ。

出来れば準備に時間と手間がかからないものが良い。

でもそんなものってあるのか?

イメージだと大体の出し物は模擬店かお化け屋敷。

模擬店は文化祭当日に色々と面倒くさそうだし、お化け屋敷は準備に手間がかかりそう。

誰か良い案持ってないかねぇ。


「カフェやりたいです!」


「お化け屋敷は?」


「カフェならメイド喫茶とか?」


「え〜メイドは恥ずかしいって!」


「そうだ!女子のこと考えて言ってる?」


「はいはい、ごめんって。」


「普通にカフェで良いんじゃない?」


「脱出ゲームとかは?」


「それ面白そう!」


「俺はカフェやりたいな〜」


「私はお化け屋敷やってみたい。」


「脱出ゲーム面白そうじゃん!」


「やっぱメイド喫茶でしょ!」


「だから嫌だって!」


色んな人の意見が飛び交う教室。

主に高校デビュー高松を中心としたメンバー。

このままだとカフェかお化け屋敷か脱出ゲームになりそう。

正直どれもやりたくない。

誰か他に素晴らしい案持ってないのか?


ショウタ「他にやりたいものありませんか〜?」


おいおいもう無いのか?

このクラスはアイデアの創造性が全然無いじゃねえか。

まあ僕も人のこと言えないけど、そもそも考えてないし。


「あの〜」


ん?

お、慶太!


ショウタ「慶太何かある?」


慶太「スタンプラリーとかはどうかな?」


スタンプラリー?


ショウタ「スタンプラリーって?」


慶太「簡単に説明するとスタンプを集めたら景品がもらえるっていうやつ。スタンプは校内に散らばっている2組の生徒が持っていてお客さんはヒントを頼りにスタンプを集めていくっていう感じかな。スタンプ持っている人は何かしら変装したりして。」


おいおい名案じゃないか!

慶太ナイスだ!

スタンプラリー、これは良いぞ。

まずスタンプを集めるということはお化け屋敷や模擬店みたいな教室で何か用意するわけではない。

受付と景品さえ並べとけば十分。そしてスタンプを持つ人を決めて何かしらの服装をすれば良い。

超簡単だし、景品次第で人は集まる。

これで決まりで良いでしょ。


「それ面白そうかも!」


「なんか楽しそう!」


クラスの反応も良い。

こりゃあ第3希望までに入れば可能性はあるぞ。

どうせカフェやお化け屋敷は他のクラスも考えてるだろうし。


ハル「ね〜冷君。」


冷「何ですか?」


ハル「冷君はどれが良いと思う?」


冷「スタンプラリーです。」


ハル「あたしも!面白そうだよね〜!」


冷「はい。」

よし、これで確実に3票は入る。

後はどれだけの人がスタンプラリーを面白そうと思っているか。

ってかクラスの連中は気づいているんだろうな?スタンプラリーは準備が楽だってことを。


「畑尾君、景品って例えば何出すの?」


慶太「えーっと、お菓子とかゲームとかかな。」


高松「俺景品で良いの思いついた!」


また高校デビュー高松か。ほんと一々うるさい、前の席だし。


高松「三上君とのツーショット写真が撮れるとかも景品に入れたら良いんじゃね!?三上君イケメンだし!」



あ…




えーっと…




は?

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