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あえて僕はモテないようにする  作者: 色落りん
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文化祭実行委員なんてやるわけ

岬「誰か立候補はいませんか〜?」


文化祭実行委員なんてなったら女子との新たな関係や出会いが生まれてしまう。

それに放課後学校に残っているのは面倒。

誰か早く立候補してくれ。

じゃないとまた岬先生が僕を名指ししそうな気がする。


ハル「冷君、立候補しないの〜?」


冷「しません。」


ハル「そっか〜、でも冷君って委員会とかやるタイプじゃなさそうだもんね〜」


そういうことだ。

ってか星乃さんって学級委員だけどちゃんと仕事出来ているのだろうか?

それに男子の学級委員はあの斉藤君。

宿泊研修の時に斉藤君は僕に星乃さんが好きなのをカミングアウトした。

今も好きかどうかは分からないけど。

あの二人についての変な噂は今のところ入ってきてないから、おそらく斉藤君はまだアタック的なことはしていないのだろう。

まあこっそり告白した可能性もあるが。


ショウタ「先生、俺やっても良いですよ。」


お!

え?

ショウタ?


岬「お!松風君!ありがとう!」


まさかショウタが立候補するとは。

確か委員決めの時も立候補しようとしていたし。

とりあえず僕は助かった。


岬「男子は決まったので、あとは女子で立候補する人いませんか〜?」


女子は誰もやりそうにないな。

みんな誰かが立候補するの待っている感じ。

宮本さんに関してはスマホイジってて全く興味なさそうだ。


岬「このままだとくじになりますけど、本当に立候補はいませんか〜?」


立候補が出ないとくじになるのか。

そう考えるとショウタには感謝だな。

17分の1の確率とは言え、くじは嫌だ。

高校に入ってからはくじ運最悪だし。


岬「じゃあくじに…」


「先生!」


ん?


上野「私、やります。」


お、上野さん。


岬「上野さんありがとう!」


ショウタと上野さんか。

隣の席同士。

このまま良い感じになって付き合い始めたりしたら面白そう。

ショウタ彼女欲しいだろうし。


岬「それじゃあ全部決まったので今日のホームルームはこれで終わりです。皆さんさようなら〜!」


「さよならー」


さて帰るか。


ショウタ「俺文化祭実行委員になっちゃったよ〜」


なっちゃったよ〜って…自分で立候補したんだろうが。

冷「まさか立候補するとは思ってなかった。」


ショウタ「まあ誰も立候補する気配なかったし、良い経験になるかなーって思って。」


冷「そうなんだ。」


ショウタ「あ、ゆっきー。お互い頑張ろうね!」


上野「うん、ショウタ改めてよろしくね〜」


お互い名前とあだ名で呼んでいるし良いコンビかもな。


ショウタ「じゃあ俺部活行かないといけないから、二人ともまた来週!」


上野「ショウタじゃあね〜」


冷「バイバイショウタ。」

あいつ卓球部で忙しいのに実行委員なんかやって大丈夫なのか?


上野「じゃあ三上君、私も吹部あるからまた来週ね。」


冷「あ、はい。さよなら。」

上野さんも部活か。

みんな部活大変だなぁ。

ってか僕も帰るか。

まあ一人で帰りたいところだけど、どうせ今日も星乃さんと宮本さんと一緒に帰らないといけないんだろうけど。


ハル「冷君。あたし部活だからまたね〜!」


冷「あ、はい。さよなら。」

星乃さんも部活か。

っていうことは宮本さんと二人きり。

まあもう慣れてるからいっか。


鳴「あなた帰るわよ。」


冷「はい。」


まあこうして登下校は一緒にいるわけだから、前とそこまで変わらないのだけれど、やっぱり席替えしてから宮本さんと話す機会が減った気がする。

昼休みは一応僕らのところに食べに来てるけど、前ほど話していない。

まあ僕としてはそれで良いんだけど。


玄関を出て駅まで歩き始めた。


鳴「あなたと二人きりで話すのは久しぶりね。」


冷「そうですね。」


鳴「最近見てて思ったんだけど、あなた上野さんと仲良さそうじゃない。」


冷「仲が良いというか、隣の席なんで話してるだけです。」


鳴「それはそうね。けどちゃんとハルとも話して。」


話してって言われても僕が自分から話しかけるわけないだろ。

そもそも僕は別に星乃さんのこと無視してるわけではないし。


鳴「あなたは気づいてないかもしれないけど、ハルずっと話しそうにしてるのよ。でもあなた上野さんとかなり話してるから話しかけづらいのよ。」


冷「そうなんですか。」

でもそんなこと言われてもねぇ。

僕は別に上野さんと話したいわけでもないし。

出来れば前を向いて落ち着いて過ごしたいというか。

あ、でも前向いたら視界に高校デビュー高松が…


鳴「まあ来週からはもう少しハルと話してあげて。それとあなたが誰とも付き合わないって言った以上、上野さんとも絶対付き合わないで。」


冷「いや、上野さんでも付き合いませんよ。」


鳴「念のため言っただけ。私の予想だと多分上野さんもあなたのことが好きだから。」


冷「そうですか。」

まあ僕も分かっていたけど。

それにしても宮本さんは本当に星乃さんの恋を応援してるんだな。

でも宮本さん自身はどうなんだ?

最初は宮本さんも僕のことが好きだと思ってたけど、最近はちょっと違う感じがして来た。

今は星乃さんを全力でサポートしてるというか。

まあどうでもいいけど。

僕は誰とも付き合わなければいいわけだし。


鳴「じゃあ、あなたまた来週。」


冷「さよなら。」


宮本さんは普通列車に乗って行った。

そういえば最近宮本さんからの誘いが減った気がする。

前なら日曜日空いてるかどうか聞いて来ていたが。

まあ僕としてはこれで良いんだけど。


構内アナウンス「まもなく、1番線にあすかぜ行きが到着します。ご注意ください。」


電車が来た。

またいつも通り音楽聴くか。

それにしてもこの時間帯は学生が多いなぁ。

まあ帰宅時間だし当然か。


さてどの席に座るか。

お、あそこの端の席にす…


「あ、三上君!」


ん?


あ、瑛じゃん。

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