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あえて僕はモテないようにする  作者: 色落りん
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いいから早よ前を向け

金曜日、帰りのホームルーム。


岬「それではまず、球技大会の選手決めをしたいと思いま〜す。」


僕の第一希望はバレーボールだ。

サッカーでは目立ってしまうからな。

まあ仮に高校デビュー高松もバレーボールを選んだら少し考えるか。

頼むからサッカーを選んでくれ。


岬「じゃあ黒板に書いてある出たい種目の下に自分の名前を書いて行ってくださ〜い。」


そういう感じで決めるのか。

てっきり挙手とかで決めるのかと思ってた。

まあこれなら一番最後に行けば誰がどの種目やるか分かるから僕としては都合が良い。


ショウタ「冷、俺達もそろそろ書きに行こうぜ〜」


冷「うん。」


そういえばショウタは何にするんだろう?


ショウタ「冷、俺はサッカーにしたぜ〜」


冷「そうか。」

まあショウタがサッカーかどうかは僕にはどうでもいい。

それで、高校デビュー高松はどっちにしたんだ?

えーっと…

よし!

希望通りあいつはサッカーを選んだ。

これで僕がバレーボールを選べば完璧。


ショウタ「え?冷バレーボールにするの?」


冷「うん。」


ショウタ「何でよ〜、折角冷と一緒のチームになれると思ったのに〜」


ショウタよ。

精々高校デビュー高松と一緒に頑張るが良い。


岬「じゃあこれで決まり!って言いたいところなんですけど〜」


ん?


岬「男子はこれ何人か移動してもらわないといけませんね〜」


は?


岬「サッカーは10人、バレーボールは8人って決まってるんですよ〜。これを見る限り、今のところサッカーが4人、バレーボールが14人なんでね〜。誰かサッカーに移っても良いよって人はいませんか〜?」


サッカー4人とか不人気すぎるだろ。

それともバレーボールが大人気なのか?

ってかサッカーが10人って…

11人じゃねえのかよ。


「先生、僕移っても良いよですよ。」


「俺も!」


「じゃあ俺も!」


お、クラスの男子数人がサッカーに移り始めた。

良いぞ良いぞ。

この調子であと何人かサッカーに移ってくれ。


上野「三上君、バレーボールにしたんだね。」


冷「あ、はい。」


上野「実は私もバレーボールにしたんだ〜」


冷「そうですか。」

上野さんそれって何かしらのアピール?

本番見に来てほしいとか?

それとも一緒の選んで趣味合うよ的なアピール?

上野さん。

何しても無駄ですよ?


岬「えーっと、これでサッカーが9人。あと一人いませんか〜?」


おいおい誰か早く移れよ。

どうせ正直どっちもやりたくないって思ってる運動音痴なやつとかいるんだろ?

クラスのためにもここは移ってくれよ。


岬「え!?三上君、バレーボールにしたの?」


冷「あ、はい。」

何だよ岬先生。


岬「三上君サッカー部だし、サッカーに移ってくれないかな〜?」


は?


岬「クラス的にも三上君がサッカーに出てくれると助かるな〜」


いやいやいやいや

何クラスのみんなの前で僕を名指ししてんの?

みんなこっち見てるし。

ってかクラスが助かるとか知らないわ。

大体僕が出たぐらいで助からないだろ。

頑張る気0だし。

ってか…え…何これ?

みんな僕待ち?

こんなに注目されたら断りづらいだろうが。


岬「三上君ダメかな〜?」


ここでダメって言ったらどうなる?

相手は岬先生だ。

ダメって言ってもまだ何か言って来そうな気がする。

僕にだけ興味がある岬先生ならおそらく何かある。

あの先生はそういう人だ。

どうするよ。

ここは大人しくサッカーにして本番での対策を考えるか?

でもやっぱり高校デビュー高松と一緒のチームは嫌だしなぁ。


ショウタ「先生!」


ん?ショウタ?


ショウタ「僕も三上君はサッカーが良いと思います!三上君めちゃくちゃサッカー上手いですよ!」


はああああああ!?!?

ショウタ何言ってんの!?

サッカーがめちゃくちゃ上手い!?

いやいやいやいや

意味わからないんだけど。

めちゃくちゃが付くほど上手くないし、大体ショウタは僕がサッカーしてるところ見たことないだろ。

ほんと勝手なやつだ。

ってかみんなまだ僕のこと見てるし。

早よ全員前向け。


岬「へ〜、三上君ってやっぱりサッカー上手いのか〜」


何だよその表情。

ちょっとニヤニヤしやがって。


岬「三上君本当にダメかな〜?」


みんな見てるこの状況はもう嫌だし、岬先生は諦めてくれなさそうだし、仕方ないか。

球技大会当日の対策は後で家でじっくり考えるしかない。

冷「良いですよ。サッカーにします。」


岬「本当!?三上君ありがとう!」


少し騒つく教室。

良いからみんな早よ前向け。


高松「三上君が一緒のチームだと心強いわ〜!よろしくな!」


あぁ、いきなりうざい。

一々後ろ向いてくるんじゃねえよ高校デビュー高松。


岬「ではこれで球技大会の選手決めは終わりにしま〜す。」


あ、女子は見事に人数通り別れたんだな。

まあ女子の場合、選ぶ基準は種目ではなく誰と一緒かだからな。

ちなみにサッカーに出る人は、慶太、ショウタ、高校デビュー高松、学級委員の斉藤君と他僕が話したことない人達。

まさか斉藤君がサッカーを選ぶとは。

某人気サッカーアニメ「イ○ズマイ○ブン」の真似とかしそう。

まあ流石に高校生にもなってそれはないか。

でもやったら見てて面白そうかも。


岬「では次は文化祭実行委員を決めたいと思いま〜す。誰か立候補はいませんか〜?」


ショウタ「冷!俺は冷がこの仕事向いてると思うよ!」


冷「そう。」

ちょっと一回ショウタをしばきたい。

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