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あえて僕はモテないようにする  作者: 色落りん
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ゆっきーはあだ名

高松「星乃さんもよろしく〜!」


ハル「高松君よろしくね〜!」


高校デビュー高松…

何でこいつが僕の前の席なんだ…

クジ運の無さ…

これからしばらくこいつが授業中に僕の視界に入ってくるのか。

頼むから僕以外の人に声をかけてくれ。

僕に話しかけても何も得られるのものはないぞ。


高松「お!ゆっきーはそこの席!?」


ゆっきー?


上野「うん、そうだよ。」


あ、上野さんか。

そこの席って僕の左隣じゃねえか。


上野「三上君、よろしくね。」


冷「あ、よろしくお願いします。」

上野さん。

宿泊研修のエンカウンターで一緒になっただけでほとんど知らない。

僕に惚れているのかどうかは分からないが、可能性はある。

まあいつも通りにしていれば大丈夫だろう。


ショウタ「よ!冷!」


冷「おはようショウタ。」


ショウタ「席結構近いな!」


冷「そうだね。」

ショウタは上野さんの左隣の席だ。

つまり僕の2つ左。

窓側の一番後ろで、前の席には慶太もいる。

なんて羨ましい席。

ショウタよ。

席を交換してくれ。

こっちは右隣に星乃さんだよ?


新しい席ではもちろん女子への注意は必要だが、高校デビュー高松の対処法も必要になってくる。

僕がこいつの後ろの席にいる以上必ずこいつは僕に話しかけてくる。

っていうかこいつは周りの人を巻き込みたがる。

宿泊研修の時みたいに自分のところに人を集める感じで。

もちろん僕は関わりたくない。

関わることによりそれでまた他の女子と話すようになってしまったら更に大変になる。

星乃さん、宮本さんで十分だ。

ただでさえこの2人に対応するのも大変なのに。


昼休み。


予想通り宮本さんはお弁当を持って僕らのところにやって来た。

まあもう慣れてるし今更断ることなんて出来ない。


上野「あの〜、私も一緒に食べていいかな?」


上野さんが話しかけて来た。

一緒に食べたい?

僕としては断りたいが、良い理由が見つからない。

そもそも僕は星乃さんや宮本さんと昼休みを過ごしたいなんて思ってないし、出来れば一人もしくはショウタや慶太と過ごしたい。

ここは星乃さんや宮本さんに判断を任せよう。


ハル「ゆっきー!全然良いよ〜!」


あれ、星乃さんと上野さんって仲良いの?

ゆっきーってあだ名で呼んでるし。


鳴「私も別に構わないわ。」


もしかしたら宮本さんなら断ると思ってたけど、案外普通だった。

どうやら宮本さんは別に上野さんのことが嫌いではないみたい。


上野「ありがとう〜!実はいつも優子と食べてるんだけど今日風邪で休んじゃって〜」


優子?

誰だ?

クラスの人?

まあどうでもいっか。


ショウタ「お!ゆっきーも一緒か〜!」


ショウタが売店から帰って来た。

ってかショウタも上野さんのことあだ名で呼んでるのか。


上野「ショウタ今日は何にしたの?」


ショウタ「今日は焼きそばパン!」


上野「美味しそうだね〜!」


ショウタ「俺が選んでるんだから当たり前っしょ!」


上野さん一人加わっただけでかなり賑やかになった気がする。

星乃さんと宮本さんが話し、ショウタと上野さんが話す。

そして僕は一人で弁当を食べる。

なのに何で僕の席に集まるのか…

何もしなくても人が集まる。

モテる人の特徴か。


ショウタ「ゆっきーって彼氏いるの?」


上野「いるわけないよ〜」


ショウタ「マジか〜、じゃあ好きな人は!?」


上野「いるよ〜」


ショウタ「え、誰!?」


上野「教えな〜い。」


ショウタ「えー教えてくれても良いでしょ〜」


上野「絶対ショウタなんかに教えないよ〜」


ショウタ「え〜!じゃあ俺が当てるわ!」


上野「全部違うって言うけどね〜」


ショウタ「じゃあ、冷!」


いきなり僕かよ。


上野「…違うよ〜」


おいおい

反応がなんか怪しいぞ。

当たってるだろ。


ショウタ「え?冷じゃないの!?」


上野「違うって!」


まあ本人が横にいるところで「当たり」なんて言えないだろ。


ショウタ「じゃあ慶太!」


上野「違うよ〜」


ショウタ「じゃあ高松!」


上野「それは絶対違う。」


絶対違うって…

否定の仕方よ。

絶対をつけるほど否定したいのか。

上野さんも高校デビュー高松のことが嫌いっぽいな。

ちょっと笑える。


その後ショウタはクラス全員の男子を順番に言っていったが、全て違うと答えられた。

まあ僕の予想は自分で言うのもなんだけど僕だ。

それは上野さんから何となく感じる。

でも僕はいつも通り振る舞う。

モテない男子みたいに変に意識はしない。

まあモテない男子はそもそも好意を持たれるといことがないんだろうけど。

あいつらは勝手に勘違いして無駄に意識する。

そういう風に出来ている。

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