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あえて僕はモテないようにする  作者: 色落りん
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妹と宮本さんと修羅場2

ハル「ここが冷君の家か〜」


冷「少しだけここで待っててくれませんか?」


ハル「あ、うん。良いよ〜」


ショウタ「部屋の片付けでもするのか?でも冷の部屋綺麗だろ。」


冷「まあ、ちょっと待ってて。」

家の前で3人を待たすのは決して部屋の片付けとかではなく、妹の存在確認だ。

いきなり玄関開けて妹が僕に飛び込んで来る見られたら恥ずかしいからな。


冷「ただいま。」


リナ「おかえり!お兄ちゃん!♡」


冷「ただいまリナ。」

やっぱりいたかぁ。

これは3人を外で待たせて正解だったな。

ってか今のリナの声絶対外に聞こえてただろ。

まあいいや。


リナ「お兄ちゃん、外に誰かいるの?」


やっぱり気づいたか。

まあ話声聞こえるしな。

冷「実は友達と部屋で勉強会することになったんだ。」


リナ「そうなんだ〜!」


冷「だからリナは出来れば邪魔しないで欲しい。」


リナ「うん、分かった!」


まあここまでは素直で良いんだけど…


リナ「でも何で外で待たせてるの?」


冷「ちょっと部屋を片付けてから来てもらおうと思って。」


リナ「でもお兄ちゃんの部屋綺麗でしょ。」


リナもその返しかよ。

もう一層の事今度から部屋汚くしてやろうか。

冷「まあ、一応もう少し綺麗にしておこうと思って。」


リナ「そっか〜」


さてどうする。

部屋に入ったは良いが、妹を星乃さんと宮本さんに会わせない方法…

ダメだ。

全然良い考えが浮かんで来ない。

さっきの様子からして妹はあの3人に会う気満々だ。

変に隠しても逆に怪しまれて終わるだけ。

部屋で考え込んでも仕方ない。

さっさと家に入って来てもらうか。


ガチャ


ん?


リナ「上がって良いですよ〜」


え?


ショウタ「あ、リナちゃん!こんにちは〜!」


リナ「ショウタさん、こんにちは。」


ドアの音…

ショウタの声…


え…


ショウタ「お邪魔しま〜す!」


はあああああああああ!?!?

おいおいおいおい

何勝手にドア開けてんの!?

いやいやいやいや

やばいやばい

リナとあの2人が会って…


リナ「2人は帰って下さい。」


鳴「リナちゃん、それは何でかしら?」


遅かったか…


リナ「お兄ちゃんは誰にも渡しません。帰って下さい。それに前にも言いましたが、気軽にリナちゃんって言うのやめて下さい。」


鳴「私たちはただ勉強をしに来ただけなんだけど。」


リナ「勉強は一人でも出来ると思います。」


鳴「私たちは三上君に勉強を教えてもらうために来たの。」


リナ「そんなことは許しません。帰って下さい。」


もうこうなったら手のつけようがない。

妹対宮本さん。

怖いなぁ。


ショウタ「おい冷、どうするんだよ。」


冷「分かんない。」


ショウタ「分かんないって…、ハルもすごい困惑してるぞ。」


あ、星乃さんは初めて僕の妹に会ったんだったな。

こりゃあ第一印象最悪だな。


リナ「あの、あなたもお兄ちゃんを狙ってる人ですか?」


ハル「え、あたし?」


リナ「はい。」


ハル「あ、あたしはただの冷君のクラスメイトで、星乃ハルですって言います。冷君の妹かな?よろしくねっ!」


リナ「冷君?ちょっと何ですかその呼び方。」


ハル「え…いや、その…」


どうやら星乃さんも巻き込まれたみたいだ。

確かにリナの言う通り僕を狙ってる女の子ではあるけど。

まあ狙ってるというより、ただ僕のことが好きなだけか。


ショウタ「おい冷。」


冷「何?」


ショウタ「止めて来いよ。冷なら何とかなるだろ。」


冷「いや無理だよ。怖いし。」

女子3人のやり取りをちょっと遠目から見てる男の僕ら二人。


ショウタ「良いから試しにやってみろよ。話からして冷の取合いみたいだし。」


冷「いや無理だって。」


ショウタ「お願い!一回だけ止めに入ってみて。」


冷「どうせ意味ないよ。」


ショウタ「やってみないと分からないって。頼む!」


冷「分かったよ。一回だけね。」

僕に止めれるなら最初からやってるよ。

止めれないから悩んでるんじゃないか。

まあショウタの言った通り、試しに止めに入ってみるか。

もしかしたら本当に口論が止まるかもしれないし。


リナ「良いから帰って下さい。」


鳴「それは出来ないってさっきから言ってるでしょ。」


冷「あの〜喧嘩はそのあたりにして…」


リナ「お兄ちゃんはちょっと黙ってて!」


鳴「あなたうるさい。」


冷「あ、はい。」

あぁ怖い。

怖かったぁ。

黙れとか言われたし。

どう考えてもそっちの方がうるさいし。

もう嫌だなぁ。


ショウタ「おい冷大丈夫か?」


冷「やっぱり無理だったよ…」

怖かったぁ。

女って何であんなに怖いんだ…?

僕イケメンだよ?

もっと優しく接しないとダメだよ…

あぁ怖かったぁ。

宮本さんと付き合って浮気したら絶対殺されるわぁ。


ショウタ「おい冷、本当に大丈夫か?」


冷「女って怖いなぁ…」


ショウタ「いやまあ確かに怖いけど。」


ハル「冷君大丈夫?」


冷「あ、はい、何とか。」


ショウタ「ってかリナちゃんと宮本ちゃん放っておいて3人で勉強しない?」


冷「そうだな。このまま終わるの待っててもキリがない。」


ハル「でも勝手に部屋に行ったら、気づかれるんじゃない?」


ショウタ「ハル、それは大丈夫だよ。あの2人、お互いのことしか見れてないし、バレないって。」


ハル「そうかな〜?」


ショウタ「そうだって。それにリナちゃんハルのこともう相手にしてないし。」


ハル「まあそうだけど…」


ショウタ「ほら行こっ!」


ハル「うん…」


妹と宮本さんを置いて僕らは部屋に行った。

ショウタの言った通り気づかれずに済み、10分経った今もまだあの2人の口論は続いている。

それにしても女って怖い。

今考えるとよく中学の頃殺されなかったなって思う。

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