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あえて僕はモテないようにする  作者: 色落りん
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久瀬洸哉瑛

日曜日。

中学の頃のクラスメイトとボウリングの日。

12時半に久木駅集合になっている。

僕自身直樹以外に誰が来るかは分かっていない。

別に嫌いな人とかはいなかったし誰が来ても良いんだけど。

12時半集合ではあるが、僕は家を11時半に出るつもりだ。

というのも、宮本さんがまた12時ぐらいに来るかもしれないからだ。

会うと厄介だし「私も行くわ。」なんて言う可能性もないわけではない。

いや、宮本さんなら絶対言う。


予定通り11時半に家を出て、久木駅にあるカフェで時間を潰した。

モカチーノを買い、思う存分に味わった。


「よ!冷!」


「よー。」


「冷が一番乗りか〜」


「そうだな。」


「あいつら遅えな〜」


「今日誰来るの?」


「えーっと、久瀬と洸哉と瑛。」


「3人か。意外と少ないんだな。」


「もっと他に誘ったんだけどみんな部活とかあって忙しくて。」


「なるほど。」


「お待たせ〜」


「よ!久瀬!」


久瀬春彦。

懐かしい。

直樹同様中2と中3の時のクラスメイトだ。

長身で人柄が良く誰とでも話せるクラスの人気者だった。

もちろん一番モテたのは僕だけど。


「冷!久しぶり!元気だった?」


「久しぶり、元気。」


「あれ?冷ってこんな感じだっけ?」


「ほら、中3の秋ぐらいから受験勉強に入って急に性格変わったしょ。久瀬覚えてないの?」


「あ〜、なんかあったね〜」


原因は受験勉強ではなく直樹が見せたアニメなんだけどね。


「あ、あれ洸哉じゃない?」


「本当だ!おい!洸哉〜!」


洸哉ってあいつか。

名前聞いた時ピンと来てなかったけど、今思い出した。

ってか何であいつ呼んだのよ。

僕全然話したことないんだけど。


「みなさん、お久しぶり。」


「よ!洸哉!元気だった〜?」


「元気?貴様、私は常に元気であることを忘れたのか?」


「洸哉は相変わらずだな〜」


「おや?貴様は三上ではないか。」


「どうも。」

室屋洸哉。

同じクラスかどうかは覚えていないが、一応中学の同級生だ。

だが、僕はこいつとは話したことがほとんどない。

見た目はメガネをかけたガリ勉野郎だが、中身は喋り方が訳のわからないオタクだ。

中学の頃はもちろん変な奴として生徒の頭に認識されていたが、別に孤立していたわけではない。

面白い奴という噂もあったりした。

しかし、なぜ直樹はこいつを誘ったのか…


「じゃあ行くか!」


「あれ、瑛は?」


「瑛は直接ボウリングのところに行くって言ってた。家が近所なんだって。」


「なるほど。」


そして久木駅から歩いて15分、目的地に着いた。


「や〜みんな。」


「よ!瑛!」


「瑛久しぶり!元気だったか〜?」


「久瀬君久しぶり。元気だったよ。」


「貴様、さては私のことを忘れてはいないだろうな?」


「忘れてないよ。久しぶり室屋君。」


「お…覚えてくれただと!!」


「三上君、久しぶりだね。」


「久しぶり。」

佐藤瑛。

中2と中3の時のクラスメイト。

小柄な男の子でいわゆる可愛い系男子だ。

性格も穏やかで純粋。

誰も嫌う人はいないだろう。

可愛い系が好きな女子からは人気で、それなりにモテた。


「じゃあみんな揃ったし中に入るか!」


しかし、まさかこんなメンバーだとはな。

直樹は顔が広いからこのメンバーになるのも分かるけど、それにしても個性的だ。

あえて違うタイプを揃えたのかって疑うレベルだ。

でもこのメンバーでボウリングは結構楽しそうだな。

女子はいないしボウリング好きだし良い日曜日になりそうだ。



「あ、直樹じゃん。それに久瀬と瑛も。」



ん?



「えっ!?もしかして冷…?」



え…

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