いつも通りの日常に戻る
4連休が終わり今日からいつも通り学校。
結局、家で一日中くつろげたのは最後の一日だけだった。
朝はいつも通り電車に乗り、如月駅で星乃さんと宮本さんに会う。
会うというかあの二人が僕を待っている。
1ヶ月前にこの二人が勝手に決めたルールに僕は付き合わされている。
まあ、僕はほとんど無言だし、会話に参加する気もないからそこまで危険ではないのだけれど。
そんないつも通りの通学で学校に着いた。
ショウタ「冷、おはよう!」
冷「ショウタおはよう。」
ショウタ「いや〜今日からまた学校か〜」
冷「そうだね。」
ショウタ「冷は連休どうだった?」
冷「普通かな。」
まあ、温泉旅行行ったから普通ではないけど。
ショウタ「あ、ってかハルと宮本ちゃんと温泉旅行行ったんだよね?」
冷「うん。」
ショウタ「良いな〜。俺も行きたかったよ〜」
冷「じゃあ今度あの二人誘って行けば?」
ショウタ「どうせ断られるよ〜」
冷「確かにね。」
ショウタ「それで温泉旅行どうだったんだ?」
冷「良い温泉だったよ。」
ショウタ「そりゃあ北滝だからね。そうじゃなくてあの二人となんかあったりした?」
冷「いや特に何も。」
ショウタ「本当か〜?例えば夜に3○とか?」
冷「ないない。」
いや、流石の僕でもその経験はない。
ショウタ「じゃあ、あの二人のどっちかとヤッたとか?」
冷「それもないない。」
まあショウタが勝手に想像してるエロい展開とかは無かったけど、特急の席が二人の間だったり、部屋が星乃さんと一緒で気づいたら一緒の布団で寝てたり、椅子に座って寝て起きたら星乃さんが目の前にいたり、モテない男子が羨ましがるシチュエーションはたくさんあった。
ハル「やったって何が〜?」
あ、星乃さん。
ショウタ「お〜ハル〜、いや何でもないよ〜」
ハル「あ、もしかして変なこと二人で話してたの〜?」
ショウタ「いや…本当に何でもないよハル…」
別にそこまで慌てる必要ないだろ。
鳴「ハル、男子は常に変なことしか考えてないわよ。」
いや、宮本さんも人のこと言えないだろ。
鳴「あのイケメン無口野郎の三上君だってきっとそういうこと考えてるわよ。」
ハル「いや、冷君はそんなこと考えないよ〜」
まあショウタほどではないですけど、女の子を見たらまず顔と胸はチェックしますね。
うん、はい。
やっぱり男ですし、女の子の顔と胸は重要ですよ。
そりゃあ意識しちゃいますよね。はい。
惚れはしないですけど、うん、やっぱり顔と胸は見ちゃいますね。
ちなみにお二人さんの顔は満点ですよ。
星乃さんに関しては胸も満点です。
やがて先生が来て授業が始まった。
そして1時間目が終わり、2時間目。
次は国語だったはず。岬先生の授業か。
あの人、授業中は真面目で良い先生って感じなんだけどなぁ。
岬「では授業を始めます。」
ハル「あの、先生。教科書忘れてしまいました。」
え?
岬「そう、じゃあ隣の人に見せてもらって。」
ハル「はい。」
星乃さん…?
教科書忘れただと?
ってか隣って…
僕じゃねえか!
いやいやいやいや
はぁ?
教科書見せるってことは席をくっつけないといけないってことだろ?
おいおいおいおい
ハル「ごめんね、冷君。」
冷「いや大丈夫です。」
おいおいおいおい
何で教科書忘れてんだよ。
ってか僕が見せないといけないの?
星乃さんの右隣の人でも良いよね?
ってか机くっつけるぐらいなら教科書あげるよ?
それにしても星乃さんなんか近い。
席くっつけて何で僕側の方に座ってるんだよ。
いや、僕のこと好きなのは分かるよ。
けどそれでも近いよ。
ってか顔すごい赤いけど大丈夫か?
それだと星乃さんが僕のこと好きってみんなにバレバレだよ?
っていうかみんなにもうバレてるのでは?
あーもういい。授業に集中しよ。
僕の頭の中から星乃さんの存在を消せばいい。
今は僕一人。
隣には誰もいない。
そう思えばいい。
って…何で先生は僕を見てニヤニヤしてんだよ。
授業中だぞおい。
そして何とか授業は終わった。
まあ、特に話さなかったしこれで二人の距離が縮まったとは思えないから良しとするか。
でも星乃さんってやっぱり良い匂いするよなぁ。
モテない男子ならあの匂い嗅いだだけで惚れるなきっと。
まあ僕は何をされても惚れることはないけれど。