温泉旅行が終わる
ちょと待てちょと待て。
はぁ?
何で?
何で僕の隣に星乃さんが寝てるんだ?
しかも星乃さんの布団と僕の布団くっついてるし。
ってか僕の布団に入ってきてるじゃん。
いやいやいやいや
どうするよ。
とりあえず落ち着こう。
まずは時刻の確認。
今は…3時半か…
朝まで約4時間。
どうしよう。
僕が星乃さんの布団で寝るか?
でもなぁ。
一応星乃さんの布団だし。
そもそもこれはただ寝相が悪いだけなのか?
寝相が悪いだけでは布団が隣り合わせにはならないだろう。
寝る前にギリギリまで僕が布団の距離を離したし。
そうなるとやっぱりワザとか?
でもあの星乃さんが布団を僕に近づけるとは思えない。
いくら僕のことを好きでも星乃さんなら布団を動かさずにそのまま寝るはずだ。
だとすると宮本さんがやったのか?
宮本さんの指示とかあり得るな。
それで寝相が悪くて僕の布団に入ってきた。
この仮説が一番現実的で当たっている気がする。
しかし、星乃さんの寝顔可愛いなぁ。
あ、やばい、可愛すぎて思わずキスしたくなる。
一層の事襲ってしまおうか。
いや待て待て。
何を考えている。
ここは一旦離れよう。
冷静になれ自分。
でも可愛いなぁ。
「…冷君…それは…」
さっきから寝言を言っている星乃さん。
僕の夢でも見てるのか。
ってか寝言を言うんだな星乃さん。
そんなことよりどうするよこの状況。
このまま寝ずに朝を待つのはしんどい。
でも僕の布団は半分星乃さんが使ってるし。
これはもう星乃さんの布団で寝るか、それか窓のそばにある椅子の上で寝るかの二択だな。
ここはどちらが安全かを考えよう。
この後起きるであろうことを頭で想像してシミュレーションして答えを導く。
今後の星乃さんの行動パターンなどを考えて、よし。
椅子で寝よう。
気持ちよく寝れないかもしれないが、こっちの方が安全だ。
仮に星乃さんの布団で寝たとしても、また星乃さんが隣に来るかもしれない。
例え布団を遠ざけたとしても星乃さんが寝相悪すぎて気づいたらまた隣にいるってパターンもある。
朝まで4時間椅子の上で出来るだけ気持ちよく寝よう。
ーーー朝ーーー
コンコン(ドアの音)
ハル「あ、鳴おっはー!」
鳴「ハルおはよう。昨日はどうだった?」
ハル「どうって?」
鳴「昨日の夜、布団くっつけたじゃない。それで何か三上君とあった?」
ハル「あ、いやいや全然特に何も…あたしすぐ寝ちゃったし…」
鳴「ハルそれは勿体ないわ。そこは勇気を出して三上君に抱きつかないと。」
ハル「抱きつくって…あたしにはそんなの無理だよ〜」
鳴「ってか三上君は何で椅子の上で寝てるわけ?」
ハル「分かんない。起こした方がいいかな〜?」
鳴「いや、折角寝てるんだし何かしよう。」
ハル「え、何かするって何を?」
鳴「そうね、ちょっとハル、三上君のそばに行って。」
ハル「うん…」
鳴「それじゃあキスして。」
ハル「え!?キス!?」
鳴「ちょっとハル、声が大きい。」
ハル「ごめん…でもキスはちょっと…」
鳴「大丈夫。こんなチャンス滅多にないわよ?」
ハル「でも…冷君が嫌がるだろうし…」
鳴「心配ないわ。寝てるわけだし。それにハルは可愛いから。」
ハル「え〜なによも〜」
鳴「ほら早く。起きちゃうわよ。」
ハル「うん、じゃあ…本当にキスしちゃって大丈夫?」
鳴「私が保証するわ。」
ハル「鳴が言うなら…」
ん?
もう朝…
ほ…星乃さん!?!?
ハル「あ、冷君!!!お…起きちゃった!」
鳴「あなたタイミング悪いわね。」
目を開けたら目の前に星乃さんがいた。
あれ?僕ちゃんと椅子で寝たよな?
え…?
宮本さんもいる。
あ、もう朝か。
冷「お、おはようございます。」
ハル「れ…冷君おっはー!」
冷「何してたんですか?」
ハル「いや別に何でもないよ〜」
絶対何かしてだろ。
まさか顔に落書きとか?
宮本さんならやりそうだ。
鳴「あなたおはよう。」
冷「おはようございます。」
鳴「っていうかあなた、何で椅子の上で寝てたわけ?」
冷「あ、それは星乃さんが僕の布団に入ってきたからです。」
ハル「え?冷君本当!?」
あ、思わず正直に話してしまった。
でも別に問題ないか。
隠す理由なんて特にないし。
鳴「ハルが布団に入ってきたからと言って、何であなたが椅子の上で寝るの?」
冷「いや、ちょっと寝づらかったので…」
鳴「別に椅子じゃなくてもハルの布団が空いてたじゃない。」
冷「確かにそうですけど…」
まあ宮本さんの言ってる意味は分かるけど、一々説明するのが面倒くさい。
僕がどこで寝たっていいだろう。
ハル「冷君ごめんね。」
冷「全然大丈夫ですよ。」
っていうか僕としてはなぜ布団がくっついてたのか知りたいんだけど…
でも聞くと面倒だからもういいや。
終わったことだし。
ハル「じゃあ朝ごはん食べに行こ〜!」
僕らは朝食を食べに行ったのだが…
しまった!朝風呂入るのすっかり忘れてた!
ショック…
結局僕は朝風呂に入れず、そのまま旅館をチェックアウトした。
帰り道は行きと全く一緒。
特急に乗った時も僕の席はまた真ん中。
無理矢理会話に参加しなければならない状況を僕は何とかして乗り越えた。
そしていつも通学に使っている電車に乗った。
車内アナウンス「まもなく、久木に停まります。」
冷「じゃあ、僕ここなので。」
ハル「バイバイ冷君〜!」
鳴「あなた楽しかったわ。また一緒に行きましょう。」
ハル「うんそうだね〜!またみんなで行こ〜!」
冷「あ、はい。さようなら。」
温泉に行けたのは良いが、あの二人とはもういい。
本当にこれ以上仲良くなっては危険。
二人とも可愛いし、警戒しなかったら普通に付き合ってそのままヤッてそして浮気しそう。
さあ、帰ってゆっくりするかぁ。
妹に会って癒されたいし。
電車を降り、駅の改札を抜けて、歩いて帰ろうとしたのだが、、、
「あ、冷じゃん!久しぶり!」
ん?
あ、直樹。




