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あえて僕はモテないようにする  作者: 色落りん
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いざ混浴へ

こ…混浴…?

今、混浴って言ったか?

こんにゃくを聞き間違えただけか…?

でも温泉にこんにゃくって変だよな…

じゃあ本当に混浴…?

はぁ?


ハル「鳴、本当に混浴なの?」


鳴「そうよ。」


あ、混浴だ。



え…



はあああああああああああああああ!?!?!?!?!?



混浴!?!?!?!?



何で?



え、何で?



は?


ハル「混浴か〜。あたし初めてだよ〜。ってか混浴温泉のペアチケットだったんだね。」


鳴「当たり前じゃない。ペアチケットは普通カップルで来るものよ。そしてカップルで温泉旅行って言ったら混浴しかないでしょ。」


いやいやいやいや。

先言えよ。

来る前にそういう情報は伝えないとダメでしょ。

でも今考えれば自分で事前にネットで調べておくべきだった。

やってしまった。


鳴「さあ、入るわよ。あなた逃げないでちゃんと来なさいよ。」


冷「は…はい。」


鳴「じゃあまた。すぐ着替えて来なさいよ。」


冷「はい…」

逃げたい。

今すぐ部屋に戻って寝たい。まだ夕方5時だけど。

でも折角来た温泉。入らないわけにはいかない。

どうしよう…

そうだ。

別に今入ることないじゃないか。

混浴だけどあの二人がいないときに入れば別に問題はない。

二人は更衣室で着替えている。

今のうちに部屋に戻ればいい。

後で聞かれたら「ちょっと具合が悪くなって」とか言って言い訳すればいい。

よし行こう。


鳴「ちょっとあなたどこ行くの?」


あ…


鳴「まさか部屋戻る気じゃないわよね?」


冷「えーっと…」

何で宮本さんが更衣室の外に?

まさか僕の行動が読まれてた?


鳴「どうなの?」


おいおいおいおい

どんだけ徹底してるんだよ。

そんなに僕と温泉入りたいのか?

何、もしかして僕のアレに興味あるのか?

いや、見せないよ。

あ、でもそっちが見してくれるなら考えてやっても…

って…

そうじゃない!

冷「実は体調が悪くて…」


鳴「本当?」


冷「はい。」


鳴「じゃあこの体温計で熱測りなさい。」


は?


鳴「早く。ハルも待ってるから。」


何で体温計持ってるんだ?

まさかこれも想定内?

まあ、今までこの言い訳何回も使って来たからなぁ。

読めないことはないか。

どうせ熱はない。

ここは大人しく入るしかないか。

はぁ、なんか宮本さんすごいな。

天使みたいに可愛いのに何でこんな性格なんだろう。


言う通り熱を測ったが…


鳴「35.8度ってあなた平熱低いわね。」


冷「はい。」


鳴「ってか熱ないじゃない。さあ大人しく入りなさい。」


冷「はい。」

結局入ることになったわけだが、まあ仕方ない。

ここは出来るだけ二人から遠いところで入っていよう。

湯気で周りが見えない場所があれば最適だ。

でも正直あの二人の裸には興味がある。

これは男としての本能だ。僕が制御出来るものではない。

特に星乃さんは胸が大きい。

やばい、ちょっと興奮して来たかも。

あーおっぱい見たい。


服を脱ぎ、体を洗い、早速風呂に行くと二人はもう浸かっていた。


ハル「あ、冷君!」


星乃さんに見つかってしまった。

どうせ反対側の隅に行っても何か言われるだろうしついて来るだろう。

ここはある程度の距離のところに入ろう。


鳴「それにしてもハルってやっぱり結構胸大きいわね。」


ハル「え、そうかな?」


鳴「そうよ。どうしたらそんな大きくなるわけ?」


ハル「分かんないよ〜」


鳴「やっぱり遺伝が関係してるのかしら。」


ハル「成長の早さの違いじゃないかな〜。鳴もきっと大きくなるわよ〜」


鳴「だと良いけど。ちょっとハルの胸触るわよ。」


ハル「え…ちょっと…」


鳴「結構柔くて良いわね。」


ハル「ちょっと…鳴…」


一体何をやってるんだこの二人は…

僕も一応一緒の風呂に入ってるんだけど。

ちょっとぐらい気を使ってくれても…


鳴「あなたもハルの胸触る?」


は?

宮本さん今なんて?


鳴「ちょっと聞いてるの?」


冷「もう一度言ってもらえませんか?」


鳴「だから、ハルの胸気持ち良いからあなたも触る?」


いやいやいやいや

はぁ?

触るわけないだろ。

何、普通に男子にそんなこと聞いてるんだよ。

ってか「はい。」って言ったら触らしてくれるのか?

ぶっちゃけめっちゃ触りたいけど。

冷「遠慮しておきます。」


鳴「そう。気持ちいいのに。」


ハル「鳴、いつまで触ってんの…?」


鳴「逆にいつまで触っていい?」


やっぱり反対側の隅に行こう。

あの感じだとついて来そうにないし。

それにあの二人の会話を聞いてると落ち着いて温泉を楽しめない。

いずれ宮本さんが「あなたのアソコも触っていい?」とか聞いてくるかもしれないし。

とにかく宮本さんは平気で下ネタを言ってくる人だ。

警戒しなければ。


それから20分が経ったが、相変わらず二人は同じ場所で何かをしている。

まだ触りあっているのかは分からないが、二人は楽しそうだ。

てっきり僕に話しかけてくると思っていたが。

だったらなぜ僕を強引にまで温泉に来させたのか。

宮本さんの行動はたまに謎である。

まあ、僕はこれで話しかけられずにリラックス出来ている。

温泉は思っていた以上に最高の湯だ。

夜にもう一回入るかな。

明日の朝は絶対に入ろう。


あ、宮本さんがあがって行った。

のぼせたのか?

僕はまだ浸かっていたい。

折角の温泉だ。十分に味わらないと。


ハル「冷君。」


冷「あ、星乃さん。」

いつの間に隣にいたのか。

ってか結構近いな。

体にタオル巻いてるから裸は見えないけど、それでもやばいな。

胸大きいし、こんな近くで見たら興奮する。


ハル「冷君どうしたの?」


冷「いや、何でもないですよ。」


ハル「あ、もしかしてあたしの裸見てた〜?」


冷「見てないですよ。大体タオル巻いてますし。」


ハル「まあ、そうだよね〜」


こんな二人きりでいていいのか?

もう星乃さんは僕に惚れている。だから僕が気をつけることはこれ以上惚れさせないことだ。

でもそれは難しい。

星乃さんが嫌がることをすれば余裕で達成出来るだが、それは星乃さんが可哀想だ。

そもそも星乃さんは何も悪くない。

僕を好きになってしまったのは僕がカッコいいせいだ。

つまり僕の責任。

だから星乃さんを傷つけることなく、僕をこれ以上好きにならない方法が必要。

それを探してはいるが、残念ながら見つけることは出来ていない。


ハル「ねぇ。冷君ってまだ好きな人とかいないの?」


この質問を聞いてくるってことは、そろそろ僕に想いを伝えたいのか?

何をしても僕は想いに応える気はない。仮に応えたところで僕は星乃さんをいずれ裏切ることになり彼女を傷つけてしまう。

そして僕はいずれ星乃さんか浮気相手に殺される。

彼女を作った途端クズになる僕。

僕はそういう風に出来ている。

冷「いません。」


ハル「そう。」


ちょっと悲しそうな星乃さん。

ここで僕が「います」と答えたら自分かもしれないというちょっとした期待感が生まれる。

けど僕は「いません。」と答えた。

これではそのちょっとした期待感すら生まれない。

そりゃあ悲しくなるのも当然か。


ハル「あたし、もうあがるね。」


え?好きな人いるか聞いただけ?まあ別に良いんだけど。

冷「分かりました。」


ハル「冷君はまだいるの?」


冷「はい。」


ハル「オッケー、夕食までには帰って来なよ〜。」


冷「分かりました。」


ハル「じゃあまた…ね…あっ!」


転びそうになった星乃さんを僕は反射的に彼女の手を掴んでしまった…

幸いなことに星乃さんが転ばずに済んだのだが…


あ…


タオルが…


ハル「冷君、ありがとう。」


冷「星乃さん、その…」


ハル「ん?」


冷「タ…タオルが…」


ハル「きゃっ!!!」


完全に見てしまった…

転びそうになった瞬間にタオルが湯船に落ちて星乃さんは無防備に…

でも僕にはどうすることも出来なかった。

目の前に急に女の子の裸が出てきたら、世界中の男子は全員見てしまうだろう。

しかもそれが可愛い子だったら尚更。

これは僕のせいではないが、一応謝らないといけないのだろう。

冷「すみません。」


ハル「見た?」


冷「少しだけ見えてしまいました…」

がっつり見ました、はい。

胸最高ですね、はい。

揉みたいです、はい。


ハル「も〜!」


冷「すみません。」


ハル「冷君のエッチ!」


冷「すみません。」


ハル「でも助けてくれて…ありがと…」


何、最後のありがとうの言い方。

一瞬惚れそうになったんだけど。

超可愛いし、タオル一枚だけで他全裸の可愛い巨乳の子に言われたら他の男子は全員落ちるだろう。

この僕でギリギリだったんだから。

ちょっと風呂で冷静なろう。

やっぱり可愛い女の子と混浴は危険だ。

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