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あえて僕はモテないようにする  作者: 色落りん
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再会する旧友

梓「そういうところも変わってないね、宮ちゃん?」


鳴「えっ…」


梓「あんなに一緒にいたのになぁ。もう私のこと忘れたの? 私は宮ちゃんのこと覚えてるんだけど。」


鳴「なぜ…」


梓「ん?」


鳴「鶴ちゃん…?」


梓「なんだ。覚えてるじゃん。久しぶりね。」


鳴「なぜあなたが…」


梓「それはこっちのセリフ。あんたを見かけた時は流石に目を疑ったわ。」


鳴「いつから?」


梓「ん?」


鳴「いつから私のこと?」


梓「入学してすぐぐらいかな〜、けど別に近づく気はなかったし、関わるつもりもなかったんだけどさ〜、まさか或斗がね〜…」


或斗「ちょっと待って待って!どういうこと?2人は友達だったの?」


梓「まあ昔は友達だったかもね。」


或斗「昔は?どういうこと?」


鳴「昔の話は関係ないわ。それより何の用かしら?用がないなら私たちは行くわ、さよなら。」


梓「はぁ!? 何逃げようとしてんの? もしかして或斗にあなたの本性バラされたくないとか?笑」


鳴「本性?あなたに私の何が分かるの?」


梓「いやいや忘れたの? 私、あんたとずっと一緒にいたよね?」


鳴「それは昔の話でしょ。あなたは今の私を知らない。」


梓「は?何言ってんの?笑 この前まで三上君につきまとってたあんたが今度は或斗と一緒にいるじゃん。ついに本性現したかって思うよね笑」


鳴「やっぱりあなたは私のこと知らないわ。」


梓「いやいや、あんたは人の気持ちをテキトーに遊んでその挙句に違う男にいくじゃん。最低だよ。」


鳴「それが本当だったら何だと言うのかしら?あなたは今の私を知らない。」


梓「だからそんな人、信用ならないでしょって!或斗、この子を連れてっちゃダメだよ。」


或斗「ちょっと待って待って!理解が追いついていないんだけど…」


梓「後でちゃんと説明するから!とにかく私と来て!」


鳴「あら?私はその子について行かない方が良いと思うけど?」


梓「あんたね…」


鳴「或斗君。今なら喜んであなたについて行くけど、どうする?」


或斗「あ、うん!ごめん梓!ちょっと状況分かんないから、また今度聞くね!」


梓「ちょっと待って或斗!だから連れてっちゃダメだって!後悔するよ!?」


或斗「けど…今の鳴ちゃんは梓が知ってる鳴ちゃんとは違うんでしょ?」


鳴「流石或斗君。誰かと違って理解が早いわね。」


梓「あんたは黙ってて! 或斗、それ本気で言ってる?この子の言うことなんて信用できるわけないじゃん。」


或斗「そう言われても…」


梓「だから後でちゃんと説明するから!とにかく今は私と来て!」


或斗「でも…」


梓「いいから!この子だけは絶対関わっちゃダメ!ほんと後悔するから!」


或斗「・・・」


鳴「もういいかしら。或斗君が困ってるわ。」


梓「あんたのせいよ。」


鳴「なぜかしら?」


梓「あんたが或斗と関わるから…」


鳴「それを私に言ったところで無意味よ。」


梓「どうしていつもあんたなのよ…」


鳴「そうかしら?」


梓「いつもいつもいつもいつも…」


或斗「梓…?」


梓「何でこの子なの!? 」


或斗「え…」


梓「他の女でも良いけど何でよりによってこの子なの!!!」


或斗「梓…」


梓「ごめん急に…けどやっぱりダメだよ…この子だけはダメ…」


鳴「っていうかあなた。まるで私を理解しているような言い方だったけど、私は別に誰かに告白したり、自分から人の恋人を奪うようなことは、一度もしたことないのだけれど?」




その時、私はあまりの怒りに頭が働きすぎたのだと思う。

怒りを伝える前にその先のことを思い浮かんでしまった。

どうやって2人を離してやろうか?

どうやってこの子を地獄に落とそうか?

どうやってこの子の学校生活を終わらせようか?

そもそもなぜ三上君から離れたのか?

この子の存在に気付いてから、嫌いとは言え、目で追ってしまってた。

いつも三上君を独占する女の子。

三上君以外の男子とは話すらしない子。

噂では三上君は彼女を作る気がないと言う。

でもこの子ならそんな彼でも落とせる、というか勝手に男が落ちる。

ならなぜ彼とくっついていない?

一度くっついた?

いや違う。

フラれた?

いや、フラれるような子じゃない。

じゃあ独占し切れていなかった?

それも違…

いや…

そうだ。

もう1人いた。

あの子だ。

じゃああの子が三上君と?

いやそれも違う。

三上君はあの子のこと…?

そもそも付き合う気がないから宮ちゃんと変わらない。

宮ちゃんとあの子…

いつも一緒…

宮ちゃんが離れる理由…

好きなのに…

宮ちゃんの性格…

あ…

なーるほど。

そういうことねw

信じがたいけど、これしかないねw



鳴「ってことでさよなら。或斗君行きましょ。」


或斗「あ、うん。ごめんね梓。また学校で!」


梓「随分性格が良くなったみたいだね。」


鳴「え?」


梓「私の時もそうして欲しかったなぁ…」


鳴「何かしら?」


梓「あんたが三上君から離れた理由…」


鳴「ん?」


梓「全部星乃さんのためでしょ。」


鳴「・・・」





ごめんね宮ちゃん。

全部壊すねw

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