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あえて僕はモテないようにする  作者: 色落りん
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冷の知らないところで…

リナ「いっぱい人いるね〜」


冷「そうだね。」

そりゃそうでしょ。

夏休み初日の土曜日。

しかもこの昼過ぎの時間帯。

一番混む時間じゃん…


リナ「どれにしよっかな〜♡」


男の僕からしたら正直どのプリクラ機が良いとか全く分からない。

全て同じに見えてしまう。

今まで一緒にプリクラ撮った女の子のほとんどはこうしてどれにしようか迷ってた。

僕に聞いてきたりもして。

分かるわけがないのに。

それにしてもさっきから感じる周りの女の子からの視線。

こりゃ逆ナンされるのも時間の問題かも。


リナ「お兄ちゃん!ここ並ぼ!」


冷「うん、良いよ。」

プリクラ機が決まったみたい。

ってか並ぶのかよ。


ーーーーー

15:00、市平駅前マック店内。


先輩店員「ちょっと空いてきたね〜」


朱里「やっとって感じですよ〜」


先輩店員「土曜日の昼間はやっぱこれぐらい忙しいから江藤さん頑張ってね!」


朱里「はい、頑張ります…」


先輩店員「あれ、江藤さんって今日のシフト何時までだっけ?」


朱里「夕方の5時までです。」


先輩店員「そか!じゃあ後2時間頼んだよ!」


朱里「はーい。あ、先輩もう帰るんですか?」


先輩店員「いや、休憩入るだけ。」


朱里「そうですか。ってか先輩、私って休憩いつ入るんですか?」


先輩店員「あ!たしかに!忘れてた!」


朱里「えー、忘れないでくださいよ先輩。」


先輩店員「ごめんごめん。じゃあ今行ってきて…あ、江藤さんお客さん。」


朱里「あ、はい。じゃあこれ終わったら休憩入ります。」


先輩店員「はーい。」


ーーー


朱里「すみません、お待たせしました〜」


「あ…」


朱里「あ…」


ハル「ん?どうしたの鳴?」


鳴「あなたはたしか…」


朱里「えっと、冷と同じ高校の子だよね?」


鳴「そうよ。あなたは三上君の中学の同級生だったかしら…」


朱里「うん、そうだよ。」


ハル「えっ!?冷君の知り合い!?」


朱里「あ、はい。そうですけど…あなたは…」


ハル「あ、あたしは冷君と同じクラスの星乃です。」


朱里「どうも〜、私は冷と同級生だった江藤。」


ハル「江藤さんか!よろしく〜!ってか鳴と江藤さんはどういう繋がりなの?」


鳴「だいぶ前に三上君と江藤さんと偶然会ったのよ。その時以来だけど。ってか前に三上君と江藤さんのツーショット見せたでしょ。ストーリーの写真。」


ハル「あ!分かった!その時の人か〜」


えっ、何で私のストーリー見てんの?この子…

確かにアカウントに鍵かけてないけど…

ってかまずよく見つけたね。


鳴「まあ別に一回会っただけだし、友達でもなんでもないんだけど。」


ハル「ちょっと鳴、言い方…」


朱里「全然大丈夫だよ、たしかにその通りだから。」

それにしてもこの白髪の子やっぱり口悪い。

でもめっちゃ可愛いから腹立つかも。

まあこの子は一回会ったからもう分かってるけど、もう一人のこの子もめっちゃ可愛いじゃん。

なんなの冷。

こんな可愛い子達がいるのに彼女作る気ないとか。

まあこの白髪の子は口悪いからアレだけど、もう一人の星乃さんはめっちゃ良い子そう。ってかなんか天然ぽい。


鳴「ってかあなたここで働いてたのね。」


朱里「うん。まあ夏休みだけの短期バイトだけど。」


鳴「そう。」


ハル「江藤さん偉いね!あたしもバイトしよっかな〜?」


鳴「部活あるのにそんな暇ないでしょ。」


ハル「そうだった〜」


鳴「ただでさえ部活で忙しいのにバイトなんて入れたら三上君と遊ぶ時間なくなるでしょ。」


ハル「そうだけど…、ってか鳴〜!三上君はいいの!」


鳴「またそうやって消極的になってたら他の女に取られるわよ。例えばこの江藤さんとかに。」


朱里「えっ?私?」


鳴「あら、違うの?」


朱里「逆になんで私が冷を?」


鳴「そう感じるからよ。」


朱里「そう感じるって… 冷は中学の同級生で別にただの友達。恋愛感情とかはないって。」

まあ、中学の時は冷と色々あったけど…

それはもう終わったことだし。


鳴「そう。」


朱里「それに冷は彼女作る気ないって言ってたから、狙ったところで無理じゃない?」


鳴「そうね。三上君、ハルが抱きついても何も変わらなかったし。」


ハル「ちょっと鳴〜!そのことは忘れてって言ったじゃん!」


朱里「抱きついた?」


ハル「江藤さんなんでもないの!気にしないで!ははは〜」


この子が冷に抱きついたのかな?

ちょっと気になるから後でLINEで冷に聞こーっと。


鳴「とにかく夏休み中に三上君とデート行きなさいよ。」


ハル「デ…デート!?あたしにはそんなの…」


鳴「大丈夫。私がなんとかするわ。だから江藤さんも三上君に手を出さないで。邪魔しないで。」


朱里「あ、うん…」

何なのこの白髪。

別にこの子たちの恋愛を邪魔する気なんてないし、冷に手を出すつもりなんてないけどさ。

なんかウザいというか、逆に邪魔したくなるような…

私が冷に何しようと関係ないでしょ。

あ…

ちょっとイタズラしよーっと(笑)


朱里「そういえば昼過ぎに冷もこのマックに来たよ。」


鳴「え?」


ハル「冷君が!?」


朱里「そう。女の子とデートしてた。」

妹だけど(笑)


鳴「は?それほんとあなた。」


朱里「ほんとだって〜、嘘ついてどうするのさ。」


鳴「どの女か知ってる?同じ高校?」


朱里「さあ?私は分からない。ってかまだこのあたりにいるんじゃない?」


鳴「そう。ごめんなさい江藤さん。私たちもう行くわ。」


ハル「えっ?ちょ…鳴〜マックは〜?」


鳴「いいから。三上君探すわよ。」


ハル「ちょっと待ってよ鳴!江藤さんごめんね。また今度来るから!」


朱里「うん、分かった〜」



鳴とハルは走って店を出た。



あ、まさか走って行くなんて…

冷ごめん(笑)

ってかやっぱり白髪口悪いし、それに怖い。

今から探しに行くとかもろストーカーじゃん。

学校でどうなのか知らないけど、冷も大変だね〜

ってかあいつが誰かと素直に付き合えば良いのに。

とりあえず今日の夜にこの後どうなったか冷に聞いてみよーっと(笑)

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