5.せめる、まもると出会う
5.せめる、まもると出会う。
大学生活にも慣れた頃、僕とつだる君はぎょる先輩に誘われ、あるサークルの見学をしていた。
みかる先輩「みなさん、本日は安南大学コーラス部新歓コンサートに来てくれてありがとう。」
まこる先輩「今から数曲歌わせて頂きます。まずは安南大学学歌からです。」
(♪)
(♪)
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みかる先輩「これにて、本日の新歓コンサートを終わりします。最後までありがとう。」
せめる「どれも良い歌だったね。」
つだる「そうだね。感動してしまったよ。」
ぎょる先輩「今日はありがとうな。で、君たち入部しない?」
せめる「え、入部ですか?迷うな」
つだる「うーん、どうしよう。」
みかる先輩「君たちぎょる君の後輩?コーラス部どう?」
つだる「はい、迷いますね。」
せめる「うーん、よし。僕入部します。」
つだる「なら、僕も入部しようかな。」
みかる先輩「本当?ありがとう!」
せめる「これからよろしくお願いします。」
安南大学コーラス部への入部を決めてから数日後、僕らは部室にいた。
せめる「農学部のせめるです。これからよろしくお願いします。」
つだる「同じく農学部のつだるです。よろしくです。」
まもる「俺も農学部です。名前はまもると言います。よろしくお願いします。」
せめる「君も農学部なの!よろしくね。」
まもる「おう。これからよろしくな!」
これが、僕とまもるの出会いである。この時、僕はこの出会いが、これからの大学生活で重要な意味になるとは、まったく思っていなかったのである。