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貞子と義隆

今回はちょっと長めよ!

ごめんね!

珠光よ!

何を書こうか悩ましいのだけど、今回は公家についてよ。

古代の日本から中央で権威を振りまいていた貴族達だけど、この時代でもまだまだその権威の力は健在だったわ。

お金は持ってないんだけど

だから、その権威を得る為に諸大名は朝廷へ献金し、官位を買ったの

ただ、その公家と呼ばれる人たちは血族という強い結びつきで官位の世襲や持ち回りをして武士とは違う争いをしていたの

関白が誰か、太政大臣は誰か

これに尽きるわ

基本的にこれらは藤原の血を引く者が就くことになっていたわ


だから、後の世に関白となる豊臣秀吉は近衛前久の猶子として藤原の名に自らを連ねる必要があったそうよ

まあ、私のお父さんは最終的に従二位、兵部卿・大宰大弐・侍従の兼任っていう位まで行くわ

位階は正一位・従一位・正二位・従二位って続いていくんだけど……


あ、因みに、天下の足利将軍家の官位この時、従三位

よくよく見てみれば私のお父さん、やばいわよね……


==============================


<大内館>

お父さんが帰ったきたんだけど、かなり機嫌が悪いと五郎が母上に言っていたわ

まあ、原因があの尼子だしね

そう考えながら母上に抱かれていたら

お父さんがやってきた


「貞子、珠光、帰ったぞ」


「無事でなによりじゃ」


おかえりなさい


「おお、珠光! やはりわかるのか!」


「お前様、それは間違いないと思うのう。それに言葉も理解しておる、もしかすると」


「物憑きか……」


「うむ」


え?


「「……」」


「お前様……」


「心配するな、貞子。珠光よ、儂はおぬしを害するつもりはない」


お父さん……


「もしかすると、天照大御神が遣わしてくれた子かもしれぬからな」


天照大御神……


「お前様、それは?」


「うむ、珠が言っておったのだ……声が聞こえたと」


「なんと……」


「故に、儂は珠光が儂らの話を理解していると思う」


「なるほどの、確かに珠光が妾の話を理解してるという点には同意じゃ」


お父さん、ちょっとそれは……


「む?何か言いたそうだな珠光」


「しかし、妾達にはその方の意思が理解出来ぬからの……」


そうなんだよね……


「しかし、こればかりは五郎に任せる訳にはいかないな」


何故(なにゆえ)?」


「儂らは珠光の事について物憑きかどうかは気にしてないが、他の家臣は分からぬから」


「ふむ……なら妾が育てるのがよいかの?」


「本来はあり得ぬ選択肢なのだが……致し方無い」


え、どういうこと?


「珠光が不思議そうな顔をしておるぞ」


「珠光よ、本来正妻は子を自らの手で育てる事はないのじゃ」


なるほど


「しかし、貞子、お主の立場が……」


「お前様、もう理解しておるのだろ?妾は石女(うまずめ)じゃ」


「……貞子」


「おさいがお前様の事を好いとる、娶ってやれぬか?いや、子を産んでくれぬか?」


母上、何をいってるの!


「何をいっている!」


「妾が嫁いで十年以上が過ぎたのじゃ、お前様が妾に渡らぬ理由もそこだったのだろ?」


「……」


お父さんどういうこと?


「珠光、お主の父は妾が石女であるということを広めたくなかったのじゃ」


え?


「……そこまで分かっていたのか」


「妾を誰だと思っておる」


「珠光、古来よりこの地域では石女がいると村が枯れるという伝承があるのだ」


それが、どうして!


「その地を収める領主の正妻が石女とわかればどうなると思う?」


それは……


「故に、妾とお主の父とは仲が悪いという事にするのが一番都合がよかったのじゃ」


「貞子よ、お主は本当に……」


「致し方無いことよ、側室が子を成した今、妾とお前様との関係は今の状態がよいの」


「……儂はお主の事が」


「言うな」


母上……お父さん……


「妾はこの子を育てるが、言葉が人並みに話せるようになれば人を遣わす、それまでは任せてほしい」


「……本当に、お主は変わらない」


「ふふ、まだあの事を覚えておるのか」


「忘れるものか、初夜であんなことを言われるとはな」


え?


「お前様、珠光が興味を持ってしまったではないか」


「いや、貞子、話を始めたのは……」


「珠光よ、まだ早いぞ」


えー、教えてよー





私はこの日を境にお父さんの手の元を離れて母上に育てられた

お父さんはこの後上洛を目標に動いていたのだけど、難しかったみたいね

私はというと、母上から和歌を読み聞かせてもらったり、字の読み方を教えてくれたりしたわね

まあ、このときから話し始めて、お父さんに再会するまでは会うことはなかったのよ

再会までの移り変わりは次回話すわね

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