珠光のお願い
珠光よ!
今回は何を話そうかしらね?
正直ネタも尽きてきたから、リクエストにも応じるわよ!
今回はこういうのはどうかしら?
国境についてよ
え?今の都道府県みたいな感じなんだろって?
そんなわけないじゃない
この時代の国境もとい領土の境は自己申告制
どういうことかっていうと
「A村は俺のもんだ、わかったな?」
って感じ、だから
「A村は俺のもんだ」
「A村は私のものよ」
って感じで複数の領主が支配の申告をする土地があったわ
だからその村の住人は両方の領主に年貢を半分づつ収める半納とよばれる状態
領主はその半納状態を正すという名目で敵に攻め込むなんてことも日常茶飯事よ
まあ、基本的に国境の村ってよく略奪に遭うこともあるから住むのはおすすめしないわ!
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安芸国
<吉田郡山城>
「父上、お呼びとの事ですが」
「徳寿丸か、少輔次郎が来るまで……」
「親父! いきなり呼んだりしてどうした!」
「「……」」
「ん? 徳寿丸もいたのか」
「はい、兄上」
「それだけ重要な話ということか」
「そうだ、少輔次郎、徳寿丸、先ほど少輔太郎から書が来た」
「では話しというのは大内の御屋形様についてのことでしょうか?」
「いや、違う」
「「?」」
「御屋形様のご息女、珠光という娘についてだ」
長門国
<大内館>
「くしゅん……」
「珠光よ大丈夫かの?」
「だいじょうぶ! だれかがうわさでもしてるのかな?」
「ふむ、お主の噂となると聊か問題がありそうじゃがの……」
「それよりもははうえ、いきたいところがあるの」
「む? どこじゃ?」
「おおみしまというしまのじんじゃに」
「大山祇神社か、なぜじゃ?」
「おとうさんのために」
「珠光いるか?」
いつも唐突に入ってるくるおとうさんに私はもう驚かないわ
「あ、おとうさん」
「お前様、珠光が大山祇神社に行きたいと言い出したのじゃ」
「ん? あそこは河野家もとい村上の勢力圏だが……どうしてだ?」
「おおほうりのひめをみたいの」
「姫だと? ふむ、打診してみてもいいか……」
「どうしたのじゃ?」
「いや、珠光の侍女の話だ、変に家臣団から出させると珠光にとって良くないような気がしてな」
「ふむ、寧ろ他家からということか」
「ああ、大山祇神社の出だとすれば大名家より障害はすくないだろう」
「船はどうするのじゃ?」
「毛利に頼むつもりだ」
「え、どうして? おとうさん」
「どうせ、元就には珠光の事は知られているだろうしな、丁度いい」
「では隆元殿も同行かの?」
「ああ、儂が行くわけには行かぬからな、貞子と少輔太郎が居れば問題なかろう」
「おとうさん、じゃあいくことにはさんせいなの?」
「うむ」
私がこの世界で初めての旅行
それは大祝鶴姫に会いに行くことになったの