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Rain.  作者: 美雨
1/1

ア イ の か た ち








どうしてこれを


愛だとわかるのだろう


どうしていつまでも


きみはぼくのそばにいるのだろう






水たまりに幾度となく溶けていく雨粒を


眺めながらきみはぼくに言った





「 恋なんかじゃないの


捨てられたってかまわない


あなたがどんな罪を犯したとしても


例え世界中から嫌われようとも


わたしは変わらずここにいるのよ


あなたのそばにいる。


それだけ。


例えあなたの愛する人が


他の誰かでも ね 。」






きみはそして


少しだけ雨に濡れたぼくに


じぶんの傘を差し出した






今まで幾つもの恋をした


その度に数え切れないほど


いつでもそばにいてくれた


きみのことを傷つけた






それでもきみはいつも笑っている


何もなかったような顔をして


或いは すべてを見据えた顔をして





終わらない 悲劇みたいだ


報われない愛の行方は


きっときみだけがわかってる





降り頻る雨の中で


差し出してくれた傘を


今度はきみの頭上に運んで


ぼくは 初めて


きみに言った






「愛しているよ」と





きみは 初めて


涙を流して




わたしには負けるわ、と 笑った。






.





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