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それはまるで(4)



急ぎで作成したので誤字がある可能性大


作者は許しを請う


作者は凹んでいる







???視点





あの後、俺は暫くの間、呆然と佇み

少し時が経ち、漸くフラフラした足取りで河川敷に向かった





色んな江戸の奴らに「大丈夫か?」「酔ってるのかい?」「肩を貸そうかい?」と聞かれたが、それどころじゃなく、空返事を繰り返し歩き続けた





あの夜鷹と共に闇に紛れた男が殺された






それも、無残で無惨な姿になって










人の死には慣れているつもりだった






父も母も死んだ






2人ともいっちゃあ悪いが、酷い姿で死んでいった









穴いらずに殺された父は右腕がもがれ両足が引き千切られ、顔には爪痕が痛々しいほど残り、目が抉り出て、傷跡から出てきた真っ赤な血が凍っていた




流行病に殺された母は苦しみもがいて体はやつれて血みどろになりながら血を吐いて血を吐いて真っ赤になりながら息を引き取った









だが、あの死体はどうだ?








あの死体は川に流されたせいで血がすべて落とされていた、残ったのは臓物のない腹が引き裂かれた体だけだ







顔は………あまり思い出したくない







そう、その死体は人の死にしてはあまりにも、現実味のない死に方







人らしくない死に方








………まるで











「化物に殺されたかのような死に方でしたね。」







背後から聞こえた声に、俺は咄嗟に振り向いた





その声には、聞き覚えがあった







「ちょちょちょ、お兄さん、そんな恐ろしい恐ろしい化物を見たかのような目で、私を見んといてくれます?」







化物を見るような目?……当たり前だろう、俺にとっては目の前にいる夜鷹は化物そのものだった







そもそも、この夜鷹は不可解だった





不可解であり、何処か違和感の感じる女だった







その違和感は直ぐに分かった








だが、口にするのが恐ろしかった





口にした瞬間









俺も、あの男のように無残な無惨な姿で殺されるような気がして









「私が、あの男を殺したと思ってます?」



「…………。」



「えらく、端的なお兄さんです。そんなお兄さんに良い瓦版を回しましょ。」



その言い回しは何処か奇妙だったが、その女は俺の訝しむような目をサラリと流し、話を続ける








「お兄さんが匿ってる雪女が、どうして雪山から逃げたのかはご存知?」



「い、いや……。」







その言葉を聞いた瞬間、この女は……人じゃない





そう確信した





どうして、彼女を






雪女だと知っている?







いや、これはわざと言い回したのだ







自分は、人ではないと







「あの雪女は、禁忌を犯したんですよ。」



「禁忌…………?」



「そう、禁忌。」







そう言って女は、俺に徐々に近づいて来る





裸足に近い草履で、傷のない足で







「雪女には、何があってもしてはいけない…掟よりも破ってはいけない禁忌があります。」






不自然すぎるほど美しく保たれた肌、しみのない、黒子もない肌







「それはーーー」








強い風が吹いた訳でも無いのに、女の風呂敷が飛んでゆく







女は俺に抱きつき、背中に手を回し、額と鼻先をくっつけ、目を細める












「雪女は、子を流してはいけない。」








その意味が分からないほど、俺は馬鹿ではなかった








ーーーーーーー



今思えば




何故、お彼岸太夫は俺たちを知っていたのだろう



何故、お彼岸太夫は俺たちを蠱毒に巻き込んだのだろう







真実は闇の中




知っているのはただ一人











「蠱毒の箱の蓋は、私ですよ。」











知っているのはただ










「それダケは、感謝してンダよ、箱はいらなかっタかラなァ……キヒヒヒ。」











ただ








次回は蠱毒の変です


分からない方は次回のお楽しみに‼︎←



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