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夢現(3)


初夢が最悪でした←

今年も良い年でありますように

二次元で萌えますように

小説のネタが溢れ出ますように







雪乃静視点





「どうして、そんなデキモノが………出来ちゃったんだろうねぇ……」



「か、あさ………」



「ふふ、ふふふ、大丈夫よ、静……私が、私がその汚いキタナいデキモノ、切って、取り除いてあげるからねぇ……」






そう言って母さまは俺の下半身を見て、不気味に微笑む。その視線と、母さまがさっき呟くように放った《娘》という言葉で、……母さまの言う《デキモノ》が何なのか分かってしまった。






「母、さま…母さま、」






俺は恐怖と困惑でもうどうして良いか分からなかった。唯、知能指数が低いロボットみたいに、母さま、母さま、と繰り返していた。





母さまはゆっくりと、ゆっくりと………ゆっくりと、俺に近づいてくる。俺は後退りをするわけでもなく母さまに視線を合わせるわけでもなく、立ち止まっていた。





心の何処かで、母さまは俺に酷いことをしたりしない。だって、母さまは俺を愛しているんだから、そう、慢心していた。







だって、その頃の俺は知らなかったんだ。愛情は、時に刃物となって襲うことを、愛情があるからといって、大事にされるとは…限らないことを










母さまの行動がスローモーションのように見える。母さまは俺の《デキモノ》を掴み









「何してるんですか!!?」





その言葉が洞穴に木霊した。母さまは俺から視線を外し、洞穴の入り口を眩しそうに見る。





その隙を見て、誰かが母さまを俺から離そうと突き飛ばした。…母さまは頭を強くうち、動かなくなった。






けれど、雪女はこの程度で死なない筈だ。それは母さまを突き飛ばした人も考えたのか、俺の手を掴み洞穴を抜け出す。









ーーーそれが、俺と姉さんの出会いだった。










ーーーーーー





ーーーねえ、聞いた?




ーーー何が?




ーーーとぼけないでよ…あの女、自殺したらしいわよ




ーーーあの女って?




ーーーもう、分かってるくせに




ーーーふふ、知ってるわ、あのバケモノを産み落とした女でしょ




ーーーそうそう、洞穴で自分の身体に火を付けたんですって




ーーーうわあ、1番したくない死に方よねぇ




ーーーほんとよ、そんな事したら雪化粧が解けちゃうじゃない




ーーーそうねぇ、そんな醜い死に方、なんで選んだのかしら




ーーー罪滅ぼしじゃない?




ーーー誰に対して?




ーーーそりゃあ、バケモノを産み落として申し訳ありませんでしたっていう感じの




ーーー…そう言えば、あのバケモノは?




ーーーさあ?そう言えば最近見かけないわねぇ







あの後、俺は母さまを突き飛ばした人に手を引かれ、雪女の集落とは程遠い、この人が住んでいるらしい古民家にお邪魔した。





お邪魔した、と言う言い方は正直に言えばなんか可笑しな気がするが、俺はこの荒屋で約300年過ごすことになったのだから、ある意味正解だろう。






「………ごめんなさい。」






母さまを突き飛ばした人は古民家に入り、囲炉裏のある室で向かい合い座ったと思えば、正座をし、頭を床に擦り、…いわゆる土下座をした。






「な、に…して?」






俺はどうして、見ず知らずとも言えるこの人に土下座されるか訳が分からなかった。確かにこの人は母さまを突き飛ばした。けれど、それは多分悪い事では無い…のだと思う。例えそれが妖だろうと人だろうと、あの光景は、母親に暴力を振るわれる子どもに見える筈だ。






























「……信じてくれないかもしれないけど、私は貴方の母さまの………ーーー妹です。」




「………え?」






次回は分かるはずだ



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