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其れは必然だった(4)



最近忙しいイベントが被って小説を書く暇がなさ過ぎて死にそうな作者さんです。

お狂ちゃん、最近出してないなー、出したいなー、けどイインチョの話だしなー、イインチョの話終わった何書こうかなー、とりあえずお狂ちゃんを出す←






修道院 昭道視点




とおりゃんせ





とおりゃんせ





ここはどこの





ほそみちじゃ





てんじんさまの





ほそみちじゃ





ちょっと





とおしてくだしゃんせ





ごようのないもの





とおしゃせぬ





このこのななつのおいわいに





おふだをおさめにまいります





いきはよいよい





かえりはこわい





こわいながらも





とおりゃんせ








とおりゃんせ








『何をしてるんだい?』



『唄を………唄ってる。』



『そんなの見てりゃ分かるさ。……俺が聞きたいのは、その手の中にある蝶をどうする気だと問うてるのさ。』



『…もう、飛べない。』



『羽が折れちまってるからねぇ。』



『………』



『もうそろそろ、息絶えるさ。』



『何のために、死ぬの?』



『何のために?それは面白い問いだ。』



『だって……生きることに意味があったなら、死ぬことにも、意味が…あるはずだよね?』



『いや、それ自体が間違いだよ坊。本来、生きることに意味なんてないさ。』



『…え?』



『生まれるのは誰かに望まれたから、生きるのは己が望んだから、死ぬのは必然だからさ。』



『……よく、分かんない。』



『そんな膨れっ面になるな坊、いつか分かるさ。…だが坊、お前は例外だな。』



『…?』



『坊が生まれたのは誰かに望まれたから、坊が生きるのは








ーーー坊に生きて欲しいと、心から願っている人がいるからさ。』



『…それは……』



『言っておくが、坊の母様じゃあ無いよ。ましては父様でも無い。まあ、これもいつか分かるさ。』



『………いつか』



『ん?』



『いつか、分かる?』



『………それは坊次第だ。』



『そっか』



『そうさ』



『………そっか』



『…坊、坊の中にあるその記憶は、決して消滅した訳じゃあ無い。』



『………?』



『その記憶は、呼び戻そうと思えば出来るのさ。……あまり、おすすめはしないがねぇ。』



『?』



『その記憶を大事にしな。坊』



『……?、…約束、する?』



『指切りか、悪いが小指は駄目だ。先約がいるんでねぇ。』



『えと、だったら…』



『口約束で構わないさ。…それだけで十分だ。』



『……ありがとう。不審者さん。』



『……流石、といったところかねぇ。』



『ああ、一つ言っておくが、あまりその唄を唄わない方がいい。』



『…?、どうして?』



『何故かって?ーーーそれは……』



蝶はいつの間にか、掌からすり抜けていた。



ーーーーーー





白妖学園は機能としては違うが構造は黒妖学園とほぼ同じらしい。

そんな事がパンフレットに書かれていたが、あいにく黒妖学園に行った事が無いので、そんな事を書かれても困る。





現に俺は学園内で地味に迷っていた。






俺は思った。とりあえず上に行けば屋上に出られるのではないか?






完全に馬鹿の考えだ。






だが、学園内に都合のいいマップも無かったので、俺は近くにある階段を上へ上へと上る。

…こんなに大きいならハザードマップの1つや2つは必要だろう。






屋上は馬鹿でかかった。そして何故か薔薇園があった。こんなに沢山の薔薇を誰が育てているのだろうか。






薔薇の花言葉は確か色で違ったはずだ。




あまり興味が無いからそれ程知らないが、確か赤い薔薇が情熱、青い薔薇は奇跡、黄色い薔薇は嫉妬、白い薔薇は…何だったか、だが白い枯れた薔薇は生涯を誓う、だった筈だ。






………そう言えば、俺の誕生日によく母さんが捨てていたあの花は






「ちょっ……せんせぇ、駄目だって…」



「なんでだよ…」



「こんなところで…誰かに見られたら…」



「見せつければいいさ。」






…いや、何が見せつければいいさ。だ、見たくもねぇんだよ。何か?お前たちは自分たちの【自主規制】で誰かが【自主規制】するとでも思ってるのか?誰もしねぇよ。なんか地味に気まずくなるだけだ。





しかも、せんせぇとか言ったな?なんだこの学園、いくら花嫁候補か花婿候補か知らんが爛れすぎだろ。





「せんせぇ…」





俺が薔薇の茂みで堂々と立っているにも関わらず気付かない馬鹿共はせっせと【自主規制】をしようとする。お願いだからやめろ下さい。





「あぁ…しゅーどぉいん、せん、せぇ」






……ん?今なんて言った?






「あっ、ああっ……しゅーどぉい、ん…せんせぇ」






…え?






その言葉に俺は思いっきり反応して奴らが【自主規制】しているにも関わらずその場に突撃し【自主規制】している男の肩を掴み顔を見る。





【自主規制】されていた女子生徒は悲鳴を上げ、乱れた制服を隠し顔を真っ赤にし階段を駆け下りる。違う、俺はお前の裸に興味はない。





「お、前……」





男は驚いたように俺の顔を見る。男は染め上げた金髪と穴だらけの耳、俺様系の顔立ちに一見ヒョロく見えるがそこそこ筋肉のある身体、俺とは似ても似つかない男だった。





「とりあえず……それをどうにかしろ。」





そう言って俺は、男のそれはそれは元気なムスコを指差し冷笑した。








次回でイインチョの過去話最終にしたい(願望)




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