それは必然か其れとも(3)
ああ、長期休暇が欲しい
切実に欲しい
しゃないと私の1話分の文章がぁ…←(いつもの事です
修道院 昭道視点
1日目
お狂は朝昼晩、ご飯を持って来てくれた。「今日は旦那様がいないから。」らしい。お狂は何処かの屋敷の召使なのだろうか?山の奥には行かないと約束したから行かないが、お狂は難なく山の奥深くに帰って行く。少し、寂しい。
2日目
お狂は今日もご飯を持って来てくれた。
山で一緒に木登りをした。咲良山を見渡せる程の大きな木、その木はまるで生きているようだった。お狂は運動が出来なさそうに見えて凄く出来る。だってあんな大きな木を登ったのに、汗も出てないし息も上がっていない。
3日目
お狂は朝早くに沢山のご飯を持ってきた。どうやら「旦那様が帰ってきたから…」らしい。その旦那様に俺は、何があっても見つかってはいけないそうだ。…なんで、だろう。只々疑問が溢れ出てくる。
4日目
お狂は早朝にまた、沢山のご飯を持って来てくれた。俺は体が泥だらけで、挙げ句の果てに服が臭ってきたのでお狂にお風呂に入りたいと言った。お狂は困った顔をした後、俺を川に案内してくれた。冷たかったけれど、お狂と一緒に入れて嬉しかった。…けど、お狂の体に散らばった赤い痕はなんだろう?
川の水はお狂よりかは温かかった、気がする。
5日目
今日は凄く楽しかった。お狂が一日中俺と一緒にいてくれたのだ。旦那様が何処かに行ったらしい。…約束の期限まで後2日…早く明日になればいいのに。
6日目
今日もお狂は俺と一緒にいてくれた。けれど、お狂の身体から変な音がする。…なんだろう、まるで人形の腕が肩からもげそうな音だ。お狂に聞いてみたら、酷く哀しそうな顔をしながら頭を撫でてくれた。…残り後1日。
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7日目
「今日で最後……!!」
長いようで短いような一週間が終わりを告げようとしている。俺は嬉しさと楽しみと解放感で一杯になった。
それと同時少しの寂しさと虚しさも孤独感も皆無で、あるのは高揚感…ただそれだけだった。
けれど、今日はお狂が来るのが遅い。なんでだろう、旦那様がいてもお狂は朝早くにご飯を持ってきてくれるのに、今はもうお昼だ。
「お狂………」
俺は心配になって、お狂との約束を破ってしまった。山の奥に行ってはいけないという約束を…
山の奥は霧がかかって只々視界が悪い。何かにつまづいたかと思ったら、『危険、入るな』『この先、危険』『入るべからず』などの看板が倒れてあるのだ。
けれど、俺は前に進む。前に前に進む。前に前に前に進む。まるで、屋敷から家出したあの時のようだ。
現に、お狂から貰った草履はみるみる内に擦り切れていた。一体この山は、どれ程奥深いのだろう。
…あの頃の俺は、まだ陰陽師としての……守り人としての自覚が無かった。期待もされていなかったし、陰陽師としての知識は埋め込んだが、それは兄が勉強嫌いという噂を耳にしたので、せめてそれだけは兄に勝ちたい一心で勉強しただけだ。
だから、陰陽師の知識を上手く引き出せなかった俺は、…既に妖の術に掛かっている事に気付かなかったのだ。
気づく筈が、無かったのだ。
次回でイインチョの回想は終わります‼︎
このイインチョの回想後どうしよう←
大まかの事は決めても細かいとこ全然考えていない(キリッ