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気付き始めた者達(2)



私、小説を振り返り思った事があります。

「ヤベッ、サッカー部主将の事件の真実解明されて無かった」



テヘペロ☆



申し訳ありません(土下座)




修道院昭道視点



「……で?俺の仕事を遮ってまで行いたい会議は…、一体なんだ?…あ?」




俺がクソ共を呼べと言った10分後に、不機嫌そうに来た紅海神羅は、苛ついた様子を隠す事なく、低い声で唸るように話す。所詮此奴も吸血鬼ケモノの端くれかと、嘲笑いそうになるが、今はそれどころじゃない。



他の生徒会役員も到着し終えたところで、俺はターンテーブルに例の写真と写真を比例し、黒妖学園設立時からこの不可解な現象が起きている事を説明した。



最初は笑って信じようとも数えようともしなかった生徒会役員共だが、紅海神羅の一言で、空気が一変した。




「………18人」



「はい?」



「…18人、…足りない。レクリエーションは誰も休んでいない筈だ。…そもそも、単位に関わる行事なんだ。休む奴なんかいない。」



「退、学者は…、いな、い、よ…ね?」



「今の所は、いませんよ。」




念のため双子の書記に数えさせる。二人揃って数え始め、紅海神羅と同じ結果になり、二人同時に青褪める、こいつら仲良いな。




「18人…」



「「いない……」」




室内が静まり返り、誰もが口を閉ざしている中、最初に口を開いたのは、咒だった。




「…この現象が、今年からだったら、妖の仕業だと思って、コッチが処理しまスよ。けど…」



「分かってますよ。設立時からこの現象が起きていると言うことは、考えられる可能性が1つしか思い浮かばないんでしょう?」



「…上の、者の仕業…」





上の者、極端に言えば理事長レベルの奴等の事だ。だが……




「なんで、こんな事するの?」



「「ねぇ…、なんで…?」」



「…動機付けは後だ。まずは、誰が、…いや、何が学園を操っているのか、だ。」




俺がそう静かに話をしたら、自然と生徒会の奴等は自分の職務の仕事をし始める。書記の双子は片方がホワイトボードの前に立ち、もう片方が鍵付きノートを開いた。会計は写真の数をまた数え始め、副会長が進行役を買って出た。




「なら、まずは風紀委員長が言っていたことを、考えましょうか…」



「手っ取り早いのは、位の高い妖の力だが、……学園丸ごと騙す妖なんて、聞いた事がない。」




俺がそう言ったら、紅海神羅は此方を睨み、舌打ちをする。




「全ての妖が悪だと思うなよ…。俺たちはあくまで闇の中で生きているだけだ。それを勝手に白黒善悪つけるんじゃねぇよ…‼︎」



「…落ち着いて下さい。生徒会長、貴方が怒る理由は十二分に分かりますが、今は其れどころではありません。」



そう言いながら俺に冷たい眼差しを送る副会長。その目の奥にある鱗のような瞳が、此奴も妖だと分からせる。



「ちょっと、ちょっと〜、此処で喧嘩は止めてくださいッスーー、誰が片付けすると思うんスか〜〜」



「清掃員のオバちゃんなんスよーー!」と言う咒に「お前じゃないんかい。」と思った俺は悪くないと思う。



「あくまで、可能性の話をしただけだ。なら、他に考えられる事があるのか?」





「………あ、る…。」





そう、ポツリと呟いたのは、会計だった。




「こ、れ……」




そう言って机の真ん中に置いたのは、分厚い巻物だった。タイトルは「陰陽道」俺が思ったこと、お前の鞄は四次元ポケットか何かか?



「…この、陰陽術だったら、辻褄が、あう……」



そう指差した分節を、副委員長が朗読する。



「…隱雲カクレグモ、集団を暗示させる禁術。方法は特定の閉鎖された場所に東西南北に上下左右に右下の勾玉を描く。この術は妖、人、守り人関係無く暗示にかかる。ただし、この術を知っている者には効かない。暗示が解けるのは、場所から離れ、違和感の謎が解明された時である。しかしこの術を使える者は平安の世に、とある妖によって滅んだ、とある一族でなければ不可能のため、現在使える者はいないと判断。」



「………あのー」



「「分からないところが分かりませーん!!」」



この双子は一体どうやって生徒会に入ったのだろう。俺が思った事を察した書記が困ったように眉毛を下げながら?(前髪で見えない)話す。



「この子、た、ちは…正、直に…言え、ば運動、推、…薦?」





そんな制度は無かった筈だぞ





「……よく聞け。方舟、魔守。まずは、…暗示は分かるか?」



「「分かるよー、あれでしょー。なんかバババーってやって操るの〜」」



「よしよし、良い子だ。なら、集団暗示の最強バージョンと思ったら良い。」



「「サイキョー??」」



「あぁ、サイキョーだ。そして、この術は、特定の閉鎖された場所、つまり…牢屋、地下室、…ダンボールの中、自分が閉じ込められていると思ってしまう場所の事だ。」



「「学園は閉鎖されてるのー?」」



「閉鎖…ですね。この学園の周りは高い鉄格子、唯一の門も何時も閉ざされ、門番が常にいる。…閉鎖以外の何者でもない。」



「「あぁ、なーーる!」」



「ここまでは理解出来たな?次に、術が効かない者がいる。それが、この術の存在を知っているものだ。」



「あれ〜〜、だったら会計さんは知ってるって事ッスか?」



「馬鹿が、その術を知っているではなく、その場で、その術を行っている事を知っている者、と言う意味だ。」




咒は仕事が出来ても頭の回転は遅い。え、何処か矛盾している?安心しろ。此奴の存在そのものが矛盾だらけだからな。




「其奴の言う通りだ。だが、この術には欠点がある。それは、その場所から離れ、違和感を感じ、その違和感の謎が解明された時、…分かり辛いな」



そう言った紅海神羅は机の上にあった白の羽根ペンを持ち、こう言った。




「この羽根ペンの色は?」



「ハイハイハーイ!白で〜〜〜ッス!」




誰かさっきまでのシリアス咒を返してくれ。なんか彼方の方が良い気がする。取り敢えず彼奴が副風紀委員長と言うことが恥ずかしい。




「そう、白だ。だがこの術にかかり、この白い羽根ペンを黒だと認識させられたら、その場所にいる限り、そこにいる奴らは全員この羽根ペンを黒だと認識し続ける。」





そう言いながら羽根ペンを回す紅海神羅は、話を続ける。




「その場所から離れても、暫くの間は羽根ペンの色の違和感には気付かない。だが、また羽根ペンを見て、それを黒だと認識出来るかと言ったら、それは否だ。其奴は絶対に違和感に気付く。…咒の現象と全く同じだ。」



「ですが、閉鎖した場所なんて、ロクなものでは無い所ばかりですからね。この術が解ける事は、まず無い筈なんです。」



「で、も……俺、たちが、学園内で、も……違和感に、…気付いた、から……、この、術を、使って、る、術者…は、未、熟…?」



「……問題は、其処だ。」



「「しかしこの術を使えるものは平安の世に妖によって滅んだ、とある一族でなければ不可能のため、現在使えるものは、いないと判断。」…これは」



「…仮に、この術が使用されている、としよう。…なら」




「この術を使っているのは、一体誰だ?」






次回は、体育祭編突入の筈‼︎

けれども章はそのままです。

この体育祭編でお狂ちゃんと主人公ちゃんの仲が深まります‼︎期待してます‼︎私が書くんだけどね‼︎




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