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5話目

俺はそのソード以外の武器は選ばない。変な言い回しになったな。・・・ソード以外の武器もちゃんと使うってことさ。最近気に入っているのはナイフ。両手に装備し、相手を切り刻む。刃が丸ければ丸いほど、手に密着すればするほどにいい。この手で斬っているという実感が得られれば、なおいい。

自慢じゃないし、自分で言うのもなんだけどけど、俺は体術にも長けていて、体はどの部位でも駆使して闘う。が、大体の場合が体術などの技は忘れて、気が付けば本能のままに野獣的に相手を殺してしまう。・・・それが治すべき悪い癖。

ノウンも、ああ見えて神だ。何度も言うが神だ。見た目はただの坊さんのような・・・そうだな。昔、どこからかどこまでか旅をしていた三蔵法師ってやつがいたらしいが、そんな身なりをしている。多分そんな格好だ。そんな格好をしているがしつこくも神だ。

神は神を殺せない。だから私の力で神を殺すことはできない。私はリューキを利用し、悪魔の王をもそそのかし、悪魔の力も手に入れた。そそのかしたというより、騙して殺し、力を奪い取った。その時点では悪魔たちは王が死んだことを知らない。1000年経った今、もう馬鹿どもには知れ渡っているが、そのことで私に恨みなどを抱き、かたき討ちと殺そうと思う悪魔はいなかった。悪魔もそんなものだ。所詮は人間と同じ、烏合の衆が悪魔だ。

神は、人間のようなものだ。生まれ方が少し違うだけで類似点が多い。すべての神はある一人の神から産み落とされた。その王はすでに死んでいた。私が殺したわけではない。リューキも殺してはいないし、その彼を殺そうとしたのもその神ではない。

神も・・・神だけじゃない。悪魔も人間も相当いかれていると思える。いや、何がいかれて何が正常かなんて基準はない。測るには自分を基準に持つほかない。だからその意味で、生まれた瞬間に殺されかけたリューキの基準から言えば、確実に神はすべていかれていると言うだろう。

それももう過去の話だ。リューキは今なお、私を殺せずに共に行動している。この旅の目的はなんなのか?それは、私たちが殺した神々の肉体を持つ人間たちが生まれ始め、その肉体を持つ者たちを消滅させるための旅だ。輪廻転生。

そんな奴らは、実際、大したことはない。肉体は魂次第で、人間のままであり、魂次第で神にもなれる。だが、その中にいる。あいつの肉体を持つ者がいるのだ。神の肉体を持つ者たちは、私に会えば、問答無用で攻撃を仕掛けてくるだろう。会えば無条件で魂が肉体に戻り、体と魂を一致させた神はすべての記憶も取り戻し、私を殺そうとする。


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