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四神さんたちはコンビニエンスストアと一緒の仕事量

この日本には、中国より昔から伝わる「四神」というものがいる。

中国の分家であり、日本の治安や未来を支えてくれる神の血を持つ者がいるのだ。

美目麗しく、凛としたお姿は類を見ず。耳も尾っぽも信仰を助長させる。一部の人は、グッズが欲しい。とか云っているのを耳に挟んだことがある。


悪霊は追い払い、妖怪とは共存の道を探る。まさに、神のような方々。

そう。寿命も平均して人より長い。本来の姿、といい変身もすることができる。もっぱらちびっこに人気なのだ。だが、中国の本家には劣るとか。本家の方々はどうなっているのだろうか。


私たち人間には到底思いつきもしないことも成し遂げる、神々のような。いや、神なのだ。

神様である。私たちを救い、私たちを助け、私たちを導く。

嗚呼、どうか。千代に八千代に彼らの力が。



「四神様がお通りになられるぞ!」


青龍様が雲を動かし朱雀様が晴れさせた晴天の今日。本殿から鳴り響く声。

今日は四神様の年に一度の京都の練り歩きだ。

いつもは東京で陛下の守りを務めている。だが邸宅が長くあったのは京都であり、その時からある祭りも伝統として受け継がれている。


「や!みんな元気してるー?」

良く通る声に、カリスマ性があるダイクロイックアイ。彼の金と朱はすべてを見透かしてしまいそうな純真さ。

朱雀を表す太陽の光をギラギラ反射する朱と黄の髪はオールバックにし、腰まである細いえりあしは舞う花びら。ふわりと回れば人々はそこに視線がくぎ付けになってしまうほどの魅力。たらりと止まればまた別の趣がある。まるで四季折々の季語みたいに。


「おうおう!今年も気張っていこうぜ!」

背筋に一本の木が通り、黄金のどろりとした目は未来を向く。いつか太陽にとって代わりそうな輝き。

耳は上についており、黒から白のグラデーションの髪。後ろに一つ、大きいみつあみがあり、白と黒が交わる水引のよう。大きく、風でなびかない三つ編みはどしり構える白虎を表し、平安から崩れない大木のような安心感、信頼を連想させる。


「今年も、いっとう素敵な祭りになるでしょうな」

落着き、まるで透き通った湖の波紋。彼が一言何か言えば、全て静まる代表のような存在。

黄色の角が二本。そこにはチラチラ光る宝石が少量ついているのだ。大きくて重そうな純金の扇子もいともたやすく振る。

夏の夜空のように青く深い髪。その髪を垂らせば星が見えそう。そして銀と金がマーブルに混ざり、しゃらり広がる数十センチの簪が一本。ハーフアップのお団子を一つにまとめていた。


「…今宵の月は綺麗に照るね」

インナーには極彩色の緑が入っており、アップバングにも目が行く。

ひとひらも笑みを見せない彼女。そののどろりとカーテンのように靡くロングの黒髪には、何もついていない。それは彼女が無口である特性のミステリアスさを助長す。まるで風も吹かない助けも来ない、暗く深い森の中のすぐ枯れてしまいそうな白い一輪の花だ。


朱雀、白虎、青龍、玄武。

彼らは神であり、人間であり、私たちの信仰によって形が変わってしまうもの。

しかし私たちはそう信仰するのをやめない。

なぜなら信じることは逃げ道だから。どうにかしてくれるという心の拠り所だから。

どうにかしてくれる四神様方に頭をたれましょう。



■■


本殿。人間の立ち入りは禁止された区域。

複数人のドタドタした足音が聞こえる。まるで焦っているような。

いつも着ているスウェットや制服よりかは何キロも重い式典服。それを脱ぎ捨てながらも勝手に改装した大広間に向かう。絶対に人々に見られないように。


「あ゛ー!!やっぱコレ終わりはビールに限んね!!!」

「ふん、わたしも子どものビールのんじゃお」

帰ったとたんに冷蔵庫を開き、コンビニで数百円の缶ビールを泡つけて飲む白虎。

すぐ式典服を量産系女子のゴスロリ服装に変え、高めのツインテールにして声の小さい玄武。


「…いや、ココボクがfpsやるっていってたじゃん。誰、ボクの搬入の頼んだの。青龍だよね。ボクの代わりに担当さんに話してって言ったじゃん」

「家でもしすぎてるから入れないで頂戴っつってたぞお前の母様。デジタルデトックスだ感謝しろ。エ待って、俺今日も美しすぎ…」

前髪を瞬時におろして、コンタクトを外し黒ぶち眼鏡をつけて高校のジャージを着た内弁慶朱雀。

鏡を見て前髪をチョイチョイいじる。自分の美しさに酔いしれながらヨガマットレスの上でストレッチをする青龍。


今日も本殿の一室を勝手に改装した部屋で休憩。

畳はフローリング、座布団はゲーミングチェアと黒の皮張りのソファに。


外面だけを磨き切って乗り切ってきた四人のお話である。

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